協力:
  • Googleログイン
  • ログイン
  • 無料会員登録
  1. トップ
  2. 無料コラム
  3. 柴田卓哉:美浦追い切りレポート
  4. マイルCSはウッド追いの2頭に注目

競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2016年11月17日(木)更新

マイルCSはウッド追いの2頭に注目

3歳ロードクエストが早目の栗東入り、ヤングマンパワーはいつも通り坂路となると、美浦でのコース追いは少々小粒といった印象のマイルCS。が、その雰囲気を覆す馬がいる。

それはGⅠ馬イスラボニータではない。確かに、前哨戦で仕上がっていた分、大幅な上積みがない。唯、昨年より硬さがない点は好材料だし、強い稽古はもう必要ないといった段階だから5F71秒2の直前でも納得。しかし、2週にわたって追走する形で結局は前に追いつかないままのフィニッシュでは迫力に欠けるとされても文句は言えまい。以前とは違う走りでひと皮剥けたヤングマンパワーを前にすると、富士Sの着順を尊重したくなる。

牝馬ながら侮れないのがマジックタイム。春の反動から立て直すのに手間取った関屋記念でさえ上位に絡んだ。それよりも明確なプランあっての臨戦が今回。

輸送を控える牝馬で当然ながら直前は控え目。水曜2度目のハロー明けに僚馬2頭とともにウッド入り。縦列の最後尾という位置を保ったままゴールを迎えたのだが、アクセントの利いた走りで弾むよう。1週前、痺れるような手応えのまま3F37秒3~ラスト12秒2をマークして大向こうと唸らせた稽古があれば十分。はち切れんばかりの馬体で切れも凄い。4走前を上回るデキ

もう1頭、是非とも挙げておきたいのがネオリアリズム。京都は初コースだしマイルも未経験とハードルは高い。けれども、中距離では詰めの甘さと背中合わせだったことを考えれば適性は高いと見做せる。

木曜の厩舎1番手、馬場開門後30分ほどでDコース入り。間隔が開いたからといって緩くなるタイプではなく、先週の5F追いで体は造れていた。4馬身後方からスタートして、その間隔を保ちつつの道中は折り合い面だけに十分すぎるほどの配慮。定石通り内にもぐり込んだ直線、1F地点でも2馬身あった差を詰めての同時入線でラストは12秒4。回転の速いフットワークで身体能力の高さを実感させる伸びだったから、追い切りとしては文句なし。

プレッシャーを受けぬまま運べた札幌記念では、仮にもモーリスを負かしているのだから底力といった点で見劣ることはないだろうし、上述したように距離に即対応できそうな気性とフォーム。他が牽制し合う状況になれば押し切るシーンさえ

堀厩舎ということで触れておかなければならないのが、ネオリアリズムのパートナーだったハナレイムーン。今週の日曜6Rにデビューする牝馬だが、良血らしい気品を漂わせる上に、先行したとはいえ内の古馬OPを待つ余裕があった直線を見せつけられると並々ならぬ能力。全身バネといったアクションからして器の違いを実感させる。ここは単なる通過点、というより来年は主役を張り続けるに違いない

土曜メインの東スポ杯も今後を占う意味で重要。大物感溢れる新馬戦からムーヴザワールドには一目置くべき。しかし、関東勢も黙ってはいない。ポリでの3頭併せが最終追いだったブレスジャーニーは上昇一途。外の古馬2頭を全く問題にしない動きで1F12秒4。相手を待っての追い出しで四肢を伸ばし切ったアクションが非凡さの証し。スローでの決め手比べしか経験していないから、1F延長が鍵になろうが、前走でも下した相手は強力。首位争いは約束されている

地味な厩舎だけに人気になり切らないオーバースペックはウッド追い。確かに、ラストは14秒近く要しただけに少々重い。しかし、そのひと追いで変わる余地は残す。しかも、長く脚を使える馬だから条件的には福島や新潟より良い筈。

しかし、キングズラッシュがスケールといった点で抜きん出る。しまい重点の直前でも豪快な動きを披露していた上に、古馬OPを追走しながら余裕の手応えで1馬身切り捨てた1週前が凄い。前肢を叩きつけるようなパワフルさが印象的だが、滑らかさも兼ね備えたフォーム。良質な筋肉をまとっているからこそ可能な身のこなしなのだ。しかも、口向きやコーナーワークに稚拙さを残しての2連勝で底知れぬ。そんなレース振りだから広い府中でこそ真価発揮

日曜・赤松賞は牝馬限定。デビューを飾った3頭はいずれも上積み十分を予感させるレース振りで連勝を視野に入れている。唯、経験値でアピールバイオに一日の長が。

道中でセーブしないことで持ち味を発揮する現状がある。唯、前に馬を置いても我慢できるようになったことで幅が広がった。従って、長い直線はネックになることはないし今回は自己条件。水曜、朝の早い時間の3頭併せでは古馬2頭にサンドされる直線でも怯むシーンなし。挙句、一杯になる内の準OPに1馬身差をつけてのフィニッシュだったから、追っての味も身につけつつある段階。馬体重以上に大きく見せる点で状態面でも太鼓判を捺せる

古馬の特別戦では日曜10R。札幌以来となるシャドウチェイサーをピックUP。1度目のハロー明けに登場したウッドでの追い切り。5F69秒9と目立たぬ時計ではあっても余裕綽々で、内にコースを取った直線では抜群の推進力。筋骨隆々といった全体像でそれを存分に駆使しているからこそ。去勢直後だった今春とは様変わりして漸く本物になった

日曜のダート戦でもう1頭。8Rのデピュティプライムは休む前以上のデキ。しまい重点で何とか態勢を整えようとしていた春と一変した中身だからだ。トモが肉厚になったから可能な長目追い敢行で6F83秒3が直前。パワフルな身のこなしに磨きがかかった。ゲートがスムーズなら突き抜けるまである。 。

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

  • twitter
  • facebook
  • g+
  • line