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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2017年07月08日(土)更新

今週は雨の影響なく行われそう【今週の馬場傾向予測】

列島を東西に分断して停滞している梅雨前線に南西から湿った空気が吹き込み、前線の西は大雨になっているが、前線の東はおおむね晴れている。競馬場は3場とも晴れのエリアにあるため、週末雨の心配はなさそう。


【福島芝】


■乾いているがやや軟らかめな芝コース。内有利、逃げ・先行有利


《Aコース2週目》

先週はほとんど雨が降らないまま週末を迎え、土曜の早朝に1ミリ、日曜の早朝にも3ミリ程度雨が降った。もともとの芝が乾いていたので、土曜は0.6秒前後速い時計、日曜は0.3秒前後速い時計になった。

先週の日曜は夜にも降り、月曜に11.5ミリ、火曜に4.5ミリ、水曜に0.5ミリと、連続して雨が降った。水曜から晴れると、その後は連日散水した。雨量自体は少ないが、連続して雨が降った分、路盤が緩んで多少軟らかくなっている可能性がある。

今週末は晴れて良を想定する。だが芝が先週より軟らかい可能性があるので、タイム差なし~0.3秒前後速い時計を想定する。土日ともやや内有利、逃げ・先行有利。



【福島ダート】


■やや乾き気味でやや力の要るダート。内外互角、先行差し互角


先週は土曜の早朝に1ミリ、日曜の早朝にも3ミリ程度雨が降った。土日を通じてはっきりしない天気だったが、思ったほど雨が降らず馬場発表はずっと良だった。土日ともタイム差なし前後の時計になった。

今週は月曜に11.5ミリ、火曜に4.5ミリ、水曜に0.5ミリ降ったが、木曜日から晴れて気温も35℃を上回っている。土曜朝の時点ではまだ含水はあるとしても、レースが始まれば砂が乾くのは早いだろう。土日とも晴れ・良になることを想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。内外互角、先行差し互角。



【中京芝】


■内外のバイアスはまだできてないはず。やや先行有利、やや内有利


《Aコース2週目》

先週の中京は金曜日の午前中に59ミリ降った。土曜は曇り、稍重発表で、1.1秒前後速かった。日曜もほぼ曇りだったが、メインレース以降に多少雨が降った。日曜は良に回復したものの時計は逆に多少遅くなり、0.6秒前後速い時計だった。

今週は火曜日の夜から水曜日の朝にかけて23ミリ降り、その後は晴れている。週前半に雨が降り続いため路盤はやや緩み加減。ただし先週と比べれば当日の含水は低い。また先週の稍重の競馬によるダメージはあるが、内が集中して傷んだ様子はない。先週よりは多少速くなると考える。土日とも1秒前後速い時計を想定する。やや先行有利、やや内有利。




【中京ダート】


■パサパサ一歩手前の標準的な良のダート。内外互角、やや先行有利


先週は金曜日の午前中に59ミリ降り、土曜は2R・3Rが不良発表、その後重に回復した。1日を通じて1.8秒前後速い時計だった。日曜日はほぼ曇りで、最終レースだけ雨が降った。1日を通じて稍重発表で、1.2秒前後速い時計だった。

今週は火曜日の夜から水曜日の朝にかけて23ミリ降り、その後は晴れている。土日とも良想定で、夏のダートとしては標準的な、パサパサ一歩手前の状態と考えて0.5秒前後速い時計を想定する。内外互角、やや先行有利。



【函館芝】


■使い込まれて多少外差し傾向が出てきた。やや内有利、先行差し互角


《Aコース4週目》

先週も同じことを書いたが、昨年の函館は週末が近づくたびに雨が降り、早々に馬場がかなり傷んだが、今年はまだ開催日が雨に当たっていない。そのため比較の問題で芝がかなり速い。先週は月曜に2ミリ降っただけで、それ以降は晴れまたは曇り。週末も同様で馬場発表は土日とも良。1秒前後速い時計だった。

今週は月曜から火曜の朝にかけて15ミリ降ったが、芝が緩むほどの雨量ではなく、水曜から散水している。まだ芝がヘタっている様子はないが、直線ではやや外に持ち出す競馬が多くなっている。土日とも0.5秒前後速い時計を想定する。やや内有利、先行差し互角。




【函館ダート】


■ある程度乾いて力の要るダート。やや内有利、逃げ・先行有利


先週は月曜に2ミリ降って以降雨は降ってない。乾いて力の要る状態の良になっていた。土日とも0.2秒前後速い時計だった。

今週は月曜から火曜の朝にかけて15ミリ降った。その後は晴れた。週末もよく晴れそうで、砂は先週並に乾きそうだ。土日ともタイム差なし前後の時計を想定する。やや内有利、逃げ・先行有利。



プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。


城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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