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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2018年06月09日(土)更新

梅雨到来。今週は天気が波乱含み【今週末の馬場傾向】

列島に沿って太平洋上に伸びている梅雨前線が、ふらふらと南下したり北上したりしている。金曜には前線が近づいたが、土曜は前線が南下するため雨が上がる。だが日曜は台風5号の影響で前線が活発化しそう。今週は天気が波乱含み。


【東京芝】


■丈夫で速い夏芝も今週は雨、内外互角、やや先行有利


《Cコース3週目》

先週は水曜に13.5ミリ降ったきり。土・日とも良になった。芝は乾いて相変わらず速く、土曜は1.5秒前後速く、日曜は1秒前後速かった。

芝が速い原因をいろいろ考えてみた。今年は1・2月の気温が低かったが、その反面花見の時期(3・4月)の気温が高かった。1・2月はどっちみち野芝は休眠期なので、春の生育には直接関係しないが、3・4月の気温が高いと野芝の目覚めが早いのかもしれない。現在の気温はもうほとんど夏のレベルだし、芝の状態も夏の新潟並みと考えるのが適当なようだ。

また、東京は南風(3・4コーナーで追い風)が強いときに速くなる印象がある。昨年の春と比べて今年の春の東京は南風が強く吹く日が多かったような気がする。これも現在の気温の高さと気象的に関連があるのかもしれない。

今週は水曜から木曜の朝にかけて(梅雨入り宣言が出た日)11.5ミリ降った。翌日散水を休み、金曜日に散水した。

金曜の夜から土曜の早朝にかけても数ミリ降ったが、土曜朝の馬場発表は良のまま。土曜中はもう雨が降らないものと想定する。土曜は0.5秒前後速い時計を想定する。

日曜になると台風5号の影響で前線が活発化し、午後になると多少降りそうだが、雨量の判断は台風の進路・速度に影響されるので判断が難しい。ここでは雨量少なめで稍重までの馬場悪化を想定する。

ただし向う正面~3~4コーナーの内の芝がだいぶ禿げているので、含水があると良でも多少滑る馬場になりそう。1秒前後遅い時計を想定する。もちろん降水量次第で2~3秒遅くなる可能性もある。今週は土日とも風は強くなさそう。内外互角、先行差し互角。



【東京ダート】


■梅雨入りし含水高めの速いダート、内外互角、先行差し互角


先週は水曜から木曜日の朝にかけて13.5ミリ降った。土曜は雲が多く、日曜はよく晴れたがそれほど気温が上がらず、土・日とも良だった。時計はそこそこ速く、土・日とも0.3秒前後速い時計になった。

今週は水曜から木曜の朝にかけて11.5ミリ降り、金曜の夜から土曜日の朝にかけても数ミリ降ったようだ。だが土曜朝の馬場発表は良で、この先は晴れが見込める。0.5秒前後速い時計を想定する。

土曜の夕方から天気がまたぐずつきそうで、さらに日曜の午後には本降りがありそう。日曜は最終的に重までの悪化を想定し、1秒以上速い時計を想定する。雨量次第で2~3秒速くなる可能性もある。内外互角、先行差し互角。



【阪神芝】


■状態はいいが含水多めの芝、内有利、先行差し互角


《Aコース2週目》


先週は水曜に9ミリ、木曜に3.5ミリ降った。土曜は含水多めの良で0.7秒前後速い時計だった。日曜は芝が乾き、1秒前後速い時計になった。

今週は水曜に48.5ミリ降り、木曜にも雨が残った。さらに金曜日の夕方から雨が降り始め朝までに10ミリ強降ったようだ。だが土曜朝の馬場発表は稍重で、金曜昼の発表と変わらず。このまま雨は上がって競馬開催中には降らないものと考え、稍重→良という推移を想定して1秒前後遅い時計を想定する。

日曜は四国が壁になって開催中はまとまって降らないものと考え、一日中曇りで含水多めの良を想定する。0.3秒前後遅い時計を想定する。台風に近い分、東風(ゴール前直線で追い風)が多少強く吹くかもしれない。内有利、先行差し互角。




【阪神ダート】


■含水多めで締まって速いダート、やや外有利、やや先行有利


先週は水曜に9ミリ、木曜に3.5ミリ降ったが、気温が高く砂が乾いて土曜は朝から良になった。土曜は0.4秒前後遅い時計だった。日曜も晴れ、さらに砂が乾いて0.7秒前後遅い時計になった。

今週は水曜に48.5ミリ降り、木曜にも雨が残った。さらに金曜の夕方から土曜の朝にかけて10ミリ少々降り、土曜朝の馬場発表は重。土曜はその後晴れを想定し、重→稍重という推移で、1.5秒前後速い→0.5秒前後速い、という時計の推移を想定する。

日曜の昼に小雨がぱらつく可能性はあるが、ここでは一日中曇りで開催中はまとまって降らないものと想定する。稍重→(生乾きの)良、という想定で、0.5秒前後速い時計を想定する。台風の接近が早ければやや東風が強く吹くかもしれない。やや外有利、やや先行有利。


プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。


城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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