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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2018年11月17日(土)更新

京都はCコース替りで●●有利が顕著に?

金曜に九州付近にあった低気圧の進路が逸れて太平洋側に抜けてしまい、この週末に雨が降る心配はほぼなくなった。ただし上空の気圧の谷の影響で土曜は3場とも曇りがち、日曜はだいたい晴れそう。3場とも風は強くなさそう。


【東京芝】


■Cコース替わりでさらに芝が速くなる。内有利、やや先行有利


《今週からCコース》

先週の金曜は一日中ダラダラと弱い雨が降り続き、1日で9ミリの降水があった。土・日は晴れたが、土曜は4Rまで稍重で、その後良に回復した。土・日とも風は弱かった。時計は土・日とも1秒前後速かった。

今週からCコースになる。先週のBコースでも馬群が内を避ける様子もなく、また時計も速く、芝のダメージは少なかったハズ。Cコースになればさらに内がよくなる。

先週の土曜から雨が降っていない。土・日とも曇りがちの天気になりそうだが、雨が強く降ることはほぼない。風も弱そう。1.2秒前後速い時計を想定する。内有利、やや先行有利。



【東京ダート】


■乾き気味の力の要るダート、内外互角、やや先行有利


先週は火曜に7ミリ降り、金曜もダラダラとトータル9ミリ降った。土曜は一日中稍重、日曜は6Rまでが稍重で、その後良になった。じっくり濡れたダートなので素直に速くなり、土曜は1秒前後速く、日曜は0.8秒前後速かった。

今週は1週間雨が降ってない状態。週末は曇りがちだが、最終的に雨は降らないものと考える。先々週とほぼ同じような中間と考えて、土・日とも良で0.1秒前後速い時計を想定する。土・日とも風は弱そう。内外互角、やや先行有利。



【京都芝】


■Cコース替わりも軟らかいセッティングでやや力が要る、やや内有利。やや差し有利


《今週からCコース》

先週は火曜に12ミリ、金曜に11.5ミリ降って週末を迎えた。土曜は5Rまで稍重、それ以降は良に回復した。日曜は一日中良だった。土・日とも風は弱かった。土曜は0.5秒前後遅く、日曜は0.9秒前後遅かった。

秋の京都の芝の時計は、10月26・27日の週に大きく時計がかかったが、それを除けばだいたい0.5秒前後遅いところで安定している。具体的には1000万の標準時計がだいたい1分34秒8あたりになる計算だ。


先週はやや含水多めだったので、多少時計がかかったが、それは想定の範囲内で、やはりBコースになって芝がよくなっている様子だ。

Bコースでも馬群はコーナーは内を回っていたものの、直線に入ると大きく外に持ち出すことが多かった。だが先週のエリザベス女王杯では直線も内内を通った馬が上位にきていた。Bコースで外を回していたのは、Aコース使用時の傷みが内に残っていたからだが、ここいちばんではこぞって内を突いたところから見ても、内の傷みはかなり緩和されているハズ。今週Cコースになればさらに内の状態が改善されるだろう。

今週の中間はほぼ晴れて雨が降ってないが、京都は今の時期としては珍しく熱心に連日散水している。前述したように今秋の京都が遅めで時計が安定しているのは、ある程度コントロールされてそうなっている気もする。週末は曇りがちな天気で、雨は降らないものと考えるが、芝が軟らかいので土曜より日曜のほうが時計が多少かかるだろう。

土曜は0.2秒前後遅い時計を想定する。日曜は0.6秒前後遅い時計を想定する。やや内有利。やや差し有利。


今週のG1はマイルCS。1着賞金1億1000万円。賞金的にも12月の香港マイル(1着賞金1億6500万円)のステップレースという位置づけがぴったりで、実際にマイルCSの出走馬のうち9頭(アエロリット、ケイアイノーティック、ジャンダルム、ジュールポレール、ブラックムーン、ペルシアンナイト、ミッキーグローリー、モズアスコット、ロジクライ)は香港マイルへ予備登録している。

したがって今回の騎手選択は香港まで視野に入れた重いもののハズ。ルメールのモズアスコット、M・デムーロのペルシアンナイトは土曜朝段階で1・3番人気だが、最終的に4~6倍台のオッズなら、むしろ過剰人気薄の部類に入るのではないか?いずれも前走は負けているが、敗因はハッキリしている。

2番人気のアエロリットが逃げる可能性がある。またレーヌミノル、エアスピネル、ロジクライ、アルアインなど、可能性のある先行馬が多く、またアルアインを筆頭に速くなってこそ持ち味を発揮できる馬が多い。普通は1番人気が後ろにいればあまり速くならないことが多いが、今回は速くなるのではないか。


モレイラが引き続きアエロリットに乗らなかったのは、香港でのホットキングプローンの騎乗を選択したため。だがアエロリットにこだわらなかったのには他の理由もあるかもしれない。同馬が前々々走、前々走で続けて落鉄していたのを考えると、ツメに不安があるのかもしれない。

京都の芝マイルはマイルの中では先行有利な部類。だが現在の京都は芝自体が軟らかく、Cコース替わりでも多少速くなれば前が止まりやすいハズ。モズアスコット◎とペルシアンナイト○の一騎打ちか。

以下ステルヴィオ、ケイアイノーティック、アルアイン、エアスピネル、レッドアヴァンセ、ジュールポレール、ミッキーグローリー、アエロリット、ロジクライ、ジャンダルム。




【京都ダート】


■乾き気味の状態で多少力が要る、やや内有利、やや先行有利


先週は火曜に12ミリ、金曜に11.5ミリ降った。土・日とも晴れたが乾きが遅く、土・日とも稍重で、土曜は0.8秒前後速く、日曜は0.7秒前後速かった。

今週の中間はほぼ晴れて雨が降ってない。週末は雲が多い天気になりそうだが、このまま雨が降らないものと考えて、土・日とも良で0.2秒前後遅い時計を想定する。やや内有利、やや先行有利。



【福島芝】


■やや硬めのセッティングの速い芝、内外互角、やや先行有利


《今週からBコース》

先週は金曜の午後にかけて5ミリ降った。開催時の馬場発表は土・日とも良だったが、含水が残っていたようで土曜は0.8秒前後遅く、日曜は0.5秒前後遅かった。

土・日とも1.2秒前後速かった先々週から、わずか1週間でいきなり遅くなった印象だが、含水だけでなく北西の風(3~4コーナーで向かい風)がやや強かった影響がありそう。

今週は1週間雨が降っておらず、3場の中ではいちばん天気がよさそう。Aコースを2週間使っただけで早くも今週からBコース替わり。散水も控えめで芝自体は速くなるが、ただし土曜は先週と同じ北西の風が多少強めに吹きそう。そこで土曜はそこそこの速さで、日曜に速さが戻ると考える。

土曜は良でタイム差なし前後の時計を想定する。日曜は良で0.8秒前後速い時計を想定する。内外互角、先行差し互角。




【福島ダート】


■乾き気味で多少力の要るダート、やや外有利、逃げ・先行有利


先週は金曜の午後にかけて5ミリ降ったが、よく晴れて土・日とも良で行われた。土曜は0.5秒前後速く、0.2秒前後速い時計だった。日曜は0.2秒前後遅い時計だった。

今週は1週間雨が降っておらず、週末の天気もよさそう。ダートは乾き気味で、かつ土曜はやや北西の風が強そうなので、良で0.3秒前後遅い時計を想定する。日曜は風が弱まるのでタイム差なし前後の時計を想定する。やや外有利、やや逃げ・先行有利。



城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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