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競馬コラム

馬場トレンドジャッジ

2019年07月27日(土)更新

気になる開幕馬場を徹底分析!

九州、四国、近畿、北陸で梅雨明けした。関東の梅雨明け宣言がまだなのは、小さめの台風6号が発生して週末の関東に雨を降らせそうだから。ただしこの台風の影響は3場に対しては限定的。一方で梅雨明けの原動力になった太平洋高気圧の影響が強まったことで、南から暖湿気が入ってくるため、全国的にむしむしした不安定な天気になる。

札幌は金曜の夜までは雨だが、前線がさらに北上するので、土曜は曇りまたは晴れ、日曜はきれいに晴れそう。

新潟は土曜中は曇りだが、台風6号の影響で湿った空気が入りこみ、土曜の夕方から日曜の朝にかけてまとまった量の雨が降る可能性がある。日曜は晴れの見込み。

小倉は土曜は曇り、日曜の午後に夕立がありそう。


【新潟芝】


■クッション性のいい、かつ速すぎない芝、やや先行有利、やや外有利。


《Aコース1週目》

周知のように、新潟は年間を通じてイタリアンライグラスのオーバーシードをしていない唯一の野芝100%のコースだ。

新潟は春の新潟の開催前にAコース部分(2000~3000㎡)を張り替え、春の新潟開催後にBコース部分(6000㎡前後)を張り替える。さらに開催前にシャタリングとエアレーションを行う、という作業工程がすっかり定着している。今年もほぼ同じステップを踏んで開幕を迎える。

今年の春、関東は梅雨が長引き、晴れ間がほとんどなかったことが話題となったが、新潟はバランスよく晴れたり降ったりしていたので、芝に対する日照不足の心配はなさそう。

秋の新潟は、夏からぶっ続けでAコースを使ってきたことで、さすがに芝が傷みかけてくる頃だし、春の新潟はまだ野芝が生育途上であるため、芝が軟らかい。それに対して夏の新潟はA・Bコースとも張り替えした新品の芝で、かつ野芝の最盛期なので、とにかく芝が元気なのが特徴。さらに中間のエアレーションとシャタリング作業によって、開幕週だからといって硬すぎない(速すぎない)状態に仕上がり、時計面も毎年安定している。現在の新潟の芝が最高の状態であることを疑う余地はない。

先週まで雨が降っていた。かつ中間も小雨がパラついたが、その分はもうほぼ水はけしてしまっているハズで、芝への影響はまったくなさそう。土曜は1秒前後速い時計を想定する。土曜の夕方から日曜の朝にかけて台風の影響で雨が降るものと考えて、日曜は重→稍重という推移で0.5秒遅い→タイム差なし前後という時計推移を想定する。やや先行有利、やや外有利。



【新潟ダート】


■カラカラでやや時計がかかるダート。やや外有利、先行差し互角


先週まで雨が降っていたが、金曜の新潟ダートの含水率を見るとかなり低い。土曜はほぼカラカラに近い状態で行われると考えて、0.5秒前後遅い時計を想定する。

土曜の夜から日曜の朝にかけて雨が降るものと考えて、日曜は重前後で1.5秒前後速い時計を想定する。やや外有利、先行差し互角。




【小倉芝】


■開幕週でも入念に軟らかくした芝。やや内有利、先行差し互角


《Aコース1週目》


夏の小倉の芝も新潟同様に野芝100%だが、新潟と違って小倉は秋~冬にかけてオーバーシードするから純粋な野芝100%の芝ではない、とかつては考えていた。だが夏の小倉の野芝100%は実はほぼ額面通りに受け取っていいと今は考えている。

というのは1回小倉終了後から2回小倉開始までのインターバル期間がほぼ5ヵ月間あり、その間に大々的な張り替えをやる。張り替えに使われる芝は野芝100%なので、大面積を張り替えてしまえば、実際に馬が走る部分はだいたい野芝に置き換わってしまうと考えられるからだ。ちなみに小倉の芝の張り替えは3年前13000㎡、2年前13800㎡、昨年は18300㎡と一気に増えたが、今年は22000㎡とさらに増やしている。

張り替え面積の年々の増加は、馬場造園課自身の芝への要求水準の高まりの反映なのだろう。新潟と違って小倉には真冬の開催があり、その時に芝が傷みやすい、というのもあるだろうし、夏の小倉をできるだけ野芝100%に近付けたいというのもあるだろう。

小倉は先週の日曜に96.5ミリの大雨が降った。その後も月曜5.5ミリ、火曜0.5ミリ、水曜3.0ミリ…と小雨で降り続いていたが、木曜から降っていない。遠い太平洋高気圧の影響で南の海から暖湿気が次々と供給されてくるため、湿度が高く雨が降りやすい状態。

土曜は乾き気味の良を想定し、1.2秒前後速い時計を想定する。土曜に夕立がある可能性もあるが、ここでは土曜の夕立はないと考える。日曜の午前中は良で1.2秒前後速い時計を想定する。午後に一気降りがあると考えて、重~不良への推移を想定し2秒前後遅い時計を想定する。土・日とも風はほとんどなさそう。やや内有利、先行差し互角。




【小倉ダート】


■標準的な含水で標準的な時計のダート。やや先行有利、やや内有利


小倉のダートは凍結防止剤を使用する真冬の開催があるため平均タイムが遅い。夏のダートは、たとえ砂が目いっぱい乾いた状態でも、真冬の開催ほど時計が遅くならない。だがダートは重以上になると2秒以上速くなる。だから夏開催の良の平均は「0.5秒くらい速い」あたりに落ち着くと考えられる。

先週は雨続きで、日曜には96.5ミリ降った。その後も月曜5.5ミリ、火曜0.5ミリ、水曜3.0ミリ…と降り続いていたが、木曜から降っていない。土曜は含水多めの良で0.5秒前後速い時計を想定する。日曜の午前中もほぼ同じタイプの良で、0.5秒前後速い時計を想定する。午後にまとめて降る可能性を考えて、重→不良という推移を想定し、1.5秒前後速い時計を想定する。土・日とも風はほとんどなさそう。やや先行有利、やや内有利。



【札幌芝】


■シャタリング見送ってかっちりした開幕週の洋芝。やや逃げ・先行有利、内有利


《Aコース1週目》

一昨年と昨年は開催前にエアレーションとシャタリングをセットで行っていたが、今年はシャタリングを見送り、エアレーションのみで開催に臨むようだ。

というのは昨年の4・5・6週めが含水の多い競馬で、芝が緩んで後半かなり芝が傷んでいた。その経験から、やはり洋芝にシャタリングまではやりすぎか、という考えで、今年は見送ることにしたのたのだと思う。

旧い競馬ファンだと、洋芝は軟らかい・重いもの、という印象を持っていると思うが、それは洋芝は横の地下茎が少ないため、使い込まれて行くうちに捏ねられて軟らかくなっていくということであって、開幕週の馬場はそれなりにがっちりしている。今年はシャタリングを見送ったこともあって、昨年と比べればやや硬めの状態に仕上がっているのではないか、と考える。

今週は週中の火曜と木曜に0.5ミリずつ、さらに金曜の夜から土曜の朝にかけて、北上した前線の影響で梅雨の名残のような雨が3.0ミリ少々降った。もともと含水量多めの洋芝のとってはあまり問題にならない雨量のハズ。このまま土・日とも晴れを想定する。土・日とも良を想定し、1秒前後速い時計を想定する。内有利、やや逃げ・先行有利。



【札幌ダート】


■標準的含水で標準的速さのダート。やや先行有利、やや内有利


札幌ダートは昨年の開催前に、コース全面の"路盤補修"をした。路盤の硬くなった表面部分を削り、デコボコ面を平らにした。この作業によってまず多少水はけがよくなる。また路盤の平坦性が増す分、時計が速くなる場合もある。

だが札幌の昨年ダートの時計が目立って速くなったということはない。これはもともと札幌はコースの使用頻度が小さいので、もともとそれほどデコボコにはなってなかったのだろう。今年は路盤点検をしたのみだが、状況は昨年とほぼ変わらないハズだ。 今週は週中の火曜と木曜に0.5ミリずつ、さらに金曜の夜から土曜の朝にかけて3.0ミリ程度の雨が降った。土曜はやや含水多めの良と考えて、0.3秒前後速い時計を想定する。日曜は晴れの乾いた良を想定し、0.3秒前後遅い時計を想定する。やや先行有利、やや内有利。



城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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