中山記念の馬場ジャッジは
≪重賞データ・傾向と分析≫
のページ内で公開中です!
土曜は複数の低気圧に挟まれる形で曇が多く天気も不安定。そのうち九州の南にある低気圧が前線を伴って南海上を東に移動中で、低気圧が通過するタイミングで雨が降る可能性がある。阪神は昼過ぎから夕方にかけて、中京は夕方から、中山は夜以降にそれぞれ雨が降りそう。日曜は3場とも晴れ間の見える天気になりそう。
新型コロナウイルス対策として大規模イベントの中止が相次ぐ中、JRAは3場とも無観客競馬として開催することを決めた。同時にウインズ等も閉鎖し、インターネット投票のみになる。間違いなく効果があるハズだが、早くウイルス感染が終息して競馬場に賑わいが戻ってきてほしい。お互い頑張りましょう。
【中山ダート】
■凍結防止剤の影響が消えた通常のダート、やや外有利、やや先行有利
中山ダートは12月27日に凍結防止剤をまいた。だがまいた量が少なかったようで、1月のダートの時計は目立つほど遅くならなかった。また1月28日と29日に2日続けて40ミリ前後の雨が降ったので、その時点で凍結防止剤は流れてもう影響は残ってないと考える。
今週は火曜に0.5ミリ、水曜に4ミリ降った。だが湿度が低いので砂は乾き気味のハズ。土曜は曇り、含水少なめの良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。日曜は早朝に雨が降りそうで、日曜は重を想定し、1秒前後速い時計を想定する。やや外有利、やや先行有利。
【阪神芝】
■状態よくやや硬めのセッティングの速い芝、内有利、やや先行有利
《Aコース1週目》
その昔の阪神の芝はボロボロになることが多かったものだが、内・外回りができてからはめったに悪くならなくなった。しかも雨が多かった一昨年の秋開催とは逆に、昨年の秋開催で雨が降ったのは12月22日の1日だけで、しかも1レースが稍重になっただけ。12月の開催終了後にエアレーション作業もしていない。JRA-HPのコース写真を見ても、芝の状態は間違いなくよさそう。見かけがいいだけでなく、ある程度速いと考えていいハズ。
今週は火曜に2.5ミリ、水曜に4ミリ降った。土曜の午前中は曇り、良を想定し、1秒前後速い時計を想定する。土曜の午後は雨の競馬になりそうだが、芝の状態がいいのでそれほど遅くならないのではないか。小雨、稍重前後を想定し、0.3秒前後速い時計を想定する。日曜は良を想定し、0.6秒前後速い時計を想定する。内有利、やや先行有利。
【阪神ダート】
■含水多めでやや速いダート、やや外有利、やや先行有利
例年のことだが、阪神は真冬の開催がないので凍結防止剤はほとんど使われない。今年も阪神のダートには凍結防止剤が使われていない。一方で阪神は6月、9月という雨の多い時期に競馬があり、その時期に速い時計が連発するのが影響して阪神のダートは平均時計自体がやや速い。そのため今の時期の時計は見かけ上やや遅くなりがちだ。
今週は火曜に2.5ミリ、水曜に4ミリ降った。土曜の午前中は曇り、良を想定し、0.5秒前後遅い時計を想定する。土曜の午後に雨が降りそうで、稍重を想定し、0.5秒前後速い時計を想定する。日曜は良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。やや外有利、やや先行有利。
【中京芝】
■中京にあるまじき状態の良さで速い芝、やや外有利、先行差し互角
《Aコース1週目》
これまでの中京は1月に6日間の1回中京があった。12月と1月という冬時期に開催があったことが、これまで中京の芝がとりわけ傷みやすかった最大の理由だったが、今年は1月の開催がなかった。今年だけのことなのか、来年以降も踏襲されることなのかはわからないが、とりあえず今年は冬の開催が半分になったわけだ。
また昨年の夏の芝の張り替えを7月と9月に分けておこなったことが成功して、12月の芝の状態も非常によかった。したがって例年の3月の中京開催と比べれば現状がはるかにいい状態であることは間違いなさそうだ。
今週は火曜に3.5ミリ、水曜に4ミリ降った。土曜は曇り、やや含水多めの良を想定し、0.8秒前後速い時計を想定する。土曜の夜に雨が降りそうだが、開催時は雨は上がっているハズ。芝の状態がいいので早々に水はけすると考える。日曜は稍重→良という推移を想定し、0.5秒前後速い時計を想定する。やや内有利、先行差し互角。
【中京ダート】
■標準的含水で、標準的速さのダート、やや先行有利、内外互角
中京は梅雨の7月の開催では速い時計が連発する。その一方1月の開催では凍結防止剤が使われるため、極端に時計が遅くなっていた。そのため時計の振れ幅が大きかった。ただし今年は1月の開催がなかったため凍結防止剤の影響を考える必要がない。
今週は火曜に3.5ミリ雨が降り、水曜に4ミリ降った。やや含水多めの良を想定し、土曜は0.3秒前後速い時計を想定する。土曜の夜に雨が降り、雨が上がった状態で日曜の開催を迎えると考える。日曜は稍重→良という推移を想定し、0.5秒前後速い時計を想定する。やや先行有利、内外互角。

城崎哲
JOSAKI TETSU
1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。