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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2020年04月25日(土)更新

【福島牝馬ステークス・マイラーズカップなど】今週の馬場予報

列島を挟んで低気圧が二つ、九州の南には高気圧があり、それぞれ東北上している。土曜は3場とも高気圧に覆われてよく晴れそう。ただし東京と福島は南風が強く吹きそう。

日曜は前線が列島を通過する。京都はおおむね晴れそうだが、東京と福島は午後から曇って、通り雨があるかも。


【東京芝】


■乾き気味で絶好の速い芝、内有利、やや逃げ・先行有利


《Aコース1週目》

東京はここから2開催10週連続のロングランに突入する。そのうち5週がG1開催になる。

暮れの開催と1回東京開催の東京の芝の時計はむしろ遅かった。前開催のラス前と最終週では内の芝がかなりなくなっていた。だがそれはDコースの競馬だったし、今回はD→Aコースで9m内側に戻る。Aコースの芝は秋に4週使ったうち、1週重の週があったが、それほど芝が傷んでいた印象はない。

毎年この開催は芝の時計が速い。開催前にエアレーション作業をするのも毎年のことなので、その効果がどれくらいあるか、ということも考えるが、エアレーション作業の効果よりも、気温が上がって芝の地下茎が張り詰める効果のほうが大きいようだ。まして今年は暖冬だった。JRA-HPの写真を見ても芝の状態はいかにも絶好そうだ。

今週は月曜に9.5ミリ、木曜に1ミリ降り、さらに木曜に追加で散水した。土曜は晴れ、含水少なめの良を想定し、1~1.5秒前後速い時計を想定する。土曜は南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)が強そうだ。日曜は晴れ、含水少なめの良を想定し、1秒前後速い時計を想定する。内有利、やや逃げ・先行有利。



【東京ダート】


■乾き気味でも粒度が細かめでやや速いダート、やや外有利、やや先行有利


1回東京開催は凍結防止剤を使うので、時計がかかる開催になっている。それに対してこの開催の1週目は若干その影響が残っているような感じで若干遅いときもあるが、今年はもともと1回開催の時計がそんなに遅くなかった――凍結防止剤の使用量が少なかった可能性がある――し、しかも先週の土曜に78.5ミリの雨が降っているので、凍結防止剤はその時点ですっかり流れてしまったと考えることができる。しかも開催数が多い東京の場合、春の開催では多少砂の粒度が細かくなるので、時計が速くなりがちである。

今週は月曜に9.5ミリ、木曜に1ミリ降った。土曜は晴れ、含水少なめの良を想定し、0.2秒前後速い時計を想定する。土曜は南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)が強そうだ。日曜は晴れ、含水少なめの良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。やや外有利、やや先行有利。



【京都芝】


■Cコースの状態よく、乾き気味の速い芝、やや内有利、先行差し互角


《Cコース1週目》

京都の芝は昨年の夏以来ずっと遅かった。きっかけは昨年の3回開催(Aコース使用)の週目に80ミリの降水で不良の競馬を経験したこと。さらにそれからの3週もずっと稍重~重の競馬が続いた。また2月の京都開催(Bコース使用)も後半の2週が重続きだった。

もともと京都は秋の競馬で使ったA・Bコースを、真冬の競馬でも使い回しすることによって、A・Bコースを使い切ってしまう。だがCコースは秋の競馬で4日間しか使われていない。もちろん内めにはA・Bコース使用時にできた傷みが多少残っているハズだが、A・Bコースと比べれば全然状態がいいハズ。

今週は月曜に18.5ミリ降り、それ以降は降っていない。土曜は晴れ、標準的含水量の良を想定し、0.7秒前後速い時計を想定する。東京と同じように土曜は南風(ゴール前直線で斜め後ろからの追い風)がやや強そうだ。日曜は晴れ、やや乾き気味の良を想定し、0.5秒前後速い時計を想定する。やや内有利、先行差し互角。




【京都ダート】


■やや乾き気味で、標準的な速さのダート、内外互角、やや先行有利


今週は月曜に18.5ミリ降り、それ以降は降っていない。土曜は晴れ、標準的含水の良を想定し、0.5秒前後速い時計を想定する。土曜は南風(ゴール前直線で斜め後ろからの追い風)がやや強そう。日曜は晴れ、やや乾き気味の良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。内外互角、やや先行有利。



【福島芝】


■Bコース替わりでも内の傷み残る、内外互角、先行差し互角


《今週からBコース》

先週の土曜は朝から小雨が降り続き、10Rまで少しずつ降りが強くなっていったが、その後土砂降りになった。12Rまでに降った雨量はたぶん25ミリ程度。10Rまで稍重、12Rは重で行われた。2Rから10Rまでの間に時計は、1秒遅い→2秒遅い状態へと変化し、12Rのみ3秒遅い時計だったと考える。開催が終わってからさらに40ミリくらい追加で降った。日曜は曇り、2・7Rが不良、それ以降は重でおこなわれた。一日を通じて2.5秒前後遅い時計だった。

今週からBコース替わりするが、福島の場合A→Bのコース移動で柵は2mしか移動しない。2mだとほぼ1頭半~2頭分くらいの幅だから、先週の競馬で生じた内の傷みはある程度今週にも持ち越されているハズ。

今週は月曜に6ミリ降った。土曜は晴れ、標準的な良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。土曜は南風(ゴール前直線で斜め後ろからの追い風)がやや強そう。日曜は晴れ、やや乾き気味の良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。内外互角、先行差し互角。




【福島ダート】


■砂が足されて重くなっているムード、やや先行有利、やや外有利


土曜は朝から小雨が降り続き、9Rまで少しずつ降りが強くなっていき、11Rは土砂降りの中で行われた。11Rまでに降った雨量はたぶん20ミリ程度だった。9Rまで稍重、11Rは重で行われた。1R→9Rまでの間は0.3秒前後速い状態で、11Rは1秒前後速い時計になったと考える。日曜は曇り、6Rまで不良で、8R以降は重で行われた。1.5秒前後速い時計だったと考える。

今週は月曜に6ミリ雨が降った。土曜は晴れ、標準的な良を想定し、0.5秒前後遅い時計を想定する。土曜は南風(ゴール前直線で斜め後ろからの追い風)がやや強そう。日曜は晴れ、やや乾き気味の良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。やや先行有利、やや外有利。


城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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