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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2020年05月02日(土)更新

【天皇賞春・青葉賞など】今週の馬場予報

太平洋沖の高気圧が列島を覆って、ゆっくり東に移動している。そのため土曜は全国的に晴れ。日曜には高気圧が東に遠ざかり、西から前線が近づくため西の場では雲が多くなる。


【京都芝】


■芝の状態よく乾き気味の速い芝、内外互角、先行差し互角

《Cコース2週目》

先週は月曜に18.5ミリ降り、それ以降は降っていない。土曜は晴れ、やや含水多めの良で、0.7秒前後速い時計だった。日曜は晴れ、やや乾き気味の良で、0.6秒前後速い時計だった。土・日とも南風(ゴール前直線で斜め後ろからの追い風)がやや強かった。

今年のA・Bコースはかなり傷んでいて時計が遅かった。今開催ではCコースに替わって、芝の状態は全体としてはぐっとよくなった。先週のレースを見る限り内にも芝はびっしり生えて、芝の見た目だけでいえば内も遜色ないように見える。だが実際のレースの直線の追い比べでは、若干外の馬の伸びのほうがよかったような感じ。

先週の火曜以来雨が降っていない。その分連日散水しているが、気温が上がっているので、芝はさらに乾いているハズ。土曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、1秒前後速い時計を想定する。日曜は曇り、乾き気味の良を想定し、1.2秒前後速い時計を想定する。内外互角、先行差し互角。






【京都ダート】


■カラカラに近く乾いて、やや時計がかかるダート、やや先行有利、やや外有利

先週は月曜に18.5ミリ降り、それ以降は降っていない。土曜は晴れ、標準的含水の良で、タイム差なし前後の時計だった。日曜は晴れ、やや乾き気味の良で、0.2秒前後遅い時計だった。

東京同様に、春の開催も大詰めでやや砂が細かくなっているハズ。先週の火曜以来雨が降っていない。気温も上がっているので、ダートは間違いなくカラカラに近い状態。カラカラに近づくと普通は遅くなるといわれるが、蹄が底づきするので逆に速くなるという説もある。ここでは多少遅くなるが、そんなには遅くはならないと考える。

土曜は晴れ、カラカラに近い良を想定し、0.5秒前後遅い時計を想定する。日曜は曇り、カラカラに近い良を想定し、0.5秒前後遅い時計を想定する。土・日ともほぼ先週同様の南風(ゴール前直線で斜め後ろからの追い風)が吹きそう。やや逃げ・先行有利、やや外有利。




【東京芝】


■状態よく乾き気味だが、軟らかくやや速い芝、内外互角、やや逃げ・先行有利

《Aコース2週目》
先週は月曜に9.5ミリ、木曜に1ミリ降った。木曜に追加で散水した。土曜は晴れ、標準的含水の良で、0.2秒前後速い時計だった。日曜は晴れ、やや含水少なめの良で、0.4秒前後速い時計だった。土・日とも南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)がかなり強かった。

想定したよりも1秒くらい時計が遅かった。とくにスローペースが多かったわけではないが、土・日とも南風が強かった。東京競馬場の場合南風が強いとダートコースの砂が巻き上げられて内の馬が砂を被るので、その影響があったかもしれない。またインターバル期間中に行ったエアレーション作業の効果も出ているのだろう。

今週は2週目で、1週目の競馬で土が多少締まると考える、また気温がどんどん高くなっているので、野芝の地下茎の張りも急速によくなってくるハズ。

今週は月曜に3ミリ、その後は晴れた。木曜と金曜に散水したが、気温が上がっているので先週より多少乾いていそう。土曜は晴れ、含水少なめの良を想定し、1秒前後速い時計を想定する。日曜は晴れ、含水少なめの良を想定し、0.8秒前後速い時計を想定する。土・日とも南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)が強そう。内有利、やや逃げ・先行有利。




【東京ダート】


■カラカラに近いが粒度が細かめでやや速いダート、やや外有利、先行有利

先週は月曜に9.5ミリ、木曜に1ミリ降った。土曜は晴れ、標準的含水の良で、0.5秒前後速い時計だった。日曜は晴れ、含水少なめの良で、0.6秒前後速い時計だった。土・日とも南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)が強かった。

開催数が多い東京の場合、春の開催では多少砂の粒度が細かくなるので、時計が速くなりがち――と先週書いたが、おおむねそういう考え方でよさそう。今週はさらに砂が乾くが、あまりに砂が乾くと底づきがよくなって、逆に速くなるという説もある。乾いて力が要るようになる、と考えるより、先週くらいの時計を踏襲すると考えたほうがよさそう。

今週は月曜に3ミリ、その後は晴れた。土曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.4秒前後速い時計を想定する。日曜は晴れ、カラカラに近い良を想定し、0.3秒前後速い時計を想定する。土・日とも南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)が強そう。やや外有利、先行有利。




【福島芝】


■内にやや傷みがある乾いた芝、やや外有利、やや差し有利

《Bコース2週目》

先週は月曜に6ミリ降った。土曜は晴れ、標準的含水の良で、タイム差なし前後の時計だった。日曜も晴れ、標準含水の良で、0.3秒前後遅い時計だった。土曜は南風(ゴール前直線で斜め後ろからの追い風)がやや強く、日曜は午前中は土曜と同じ向きの風が吹いていたが、午後にはやや強めの北風(ゴール前直線で向かい風)に変わった。

先週からBコース替わりしたが、福島の場合A→Bのコース移動で柵は2mしか移動しない。2mだとほぼ1頭半~2頭分くらいの幅だから、Aコースの競馬で生じた内の傷みはBコースにも持ち越されることが多い。先週の競馬を見る限り、内1頭分くらいに芝の傷みが残っていた様子。とくに内の馬が内を避けられない短距離では内が不利っぽかった。

先週の火曜以来雨が降っていない。土曜は乾き気味の良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。土曜の午後は西風(ゴール前直線でスタンド側から向こう正面方向へ吹く横風)がやや強いかもしれない。日曜は晴れ→曇り、乾き気味の良を想定し、0.3秒前後遅い時計を想定する。やや外有利、やや差し有利。




【福島ダート】


■砂が足されて重くなっているムード、やや外有利、先行差し互角

先週は月曜に6ミリ降った。土曜は晴れ、標準的含水の良で、0.4秒前後遅い時計だった。日曜も晴れ→曇り、標準含水の良で、0.9秒前後遅い時計だった。土曜は南風(ゴール前直線で斜め後ろからの追い風)がやや強く、日曜は午前中は土曜と同じ向きの風が吹いていたが、午後にはやや強めの北風(ゴール前直線で向かい風)に変わった。

先週の火曜以来雨が降っていない。土曜は乾き気味の良を想定し、0.6秒前後遅い時計を想定する。土曜の午後は西風(ゴール前直線でスタンド側から向こう正面方向へ吹く横風)がやや強いかもしれない。日曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.8秒前後遅い時計を想定する。やや外有利、先行差し互角。



城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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