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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2020年05月09日(土)更新

【NHKマイルカップ・京都新聞杯など】今週の馬場予報

日本の西に前線が長く伸び、東には高気圧がある。それぞれゆっくり東に移動している。高気圧が遠ざかると同時に前線の影響が及んできて、土曜の午後になると3場とも雲が多くなる。東京は南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)が強そう。

土曜の夕方から日曜にかけて前線が列島を掃くため、天気が西から不安定になる。京都は土曜の夕方に降り出した雨が日曜の開催中も降り続きそう。東京は降っても小雨っぽいが、前日に引き続き南風が強そう。新潟は早朝に降り出した小雨が、昼過ぎまで降り続きそう。また南西の風(ゴール前直線で向かい風)がやや強そう。


【東京芝】


■芝の根の張りが急速によくなっている、やや速い芝、やや内有利、先行差し互角

《Aコース3週目》

先週は月曜に3ミリ、その後は晴れた。土曜は晴れ、乾き気味の良で1.1秒前後速かった。日曜は晴れ、乾き気味の良で0.8秒前後速かった。土・日とも南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)がやや強かった。

1週目は想定したよりも1秒くらい時計が遅かったが、先週はほぼ予想通りの時計だった。気温がどんどん高くなっているので、野芝の地下茎の張りが急速によくなっている様子。

今週は月曜に1ミリ、火曜に0.5ミリ、水曜に5ミリ降った。さらに木、金と散水している。土曜は曇り、乾き気味の良を想定し、1.2秒前後速い時計を想定する。日曜は曇り、乾き気味の良を想定し、1秒前後速い時計を想定する。土・日とも南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)が強そう。やや内有利、先行差し互角。






【東京ダート】


■粒度が細かめでやや速いダート、やや外有利、逃げ・先行有利

先週は月曜に3ミリ、その後は晴れた。土曜は晴れ、乾き気味の良で0.8秒前後速かった。日曜は晴れ、カラカラの良で1.3秒前後速かった。土・日とも南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)がやや強かった。

先週の東京ダートはほぼカラッカラ。にもかかわらず1秒前後速い時計だった。やはり砂がかなり細かくなっている雰囲気。今週は先週よりは多少含水ありそうで、締まるというより砂が重くなって先週と比べれば多少遅くなる可能性がある。

今週は月曜に1ミリ、火曜に0.5ミリ、水曜に5ミリ降った。土曜は曇り、乾き気味の良を想定し、0.7秒前後速い時計を想定する。日曜は曇りを想定し、0.7秒前後速い時計を想定する。土・日とも南風(ゴール前直線で向こう正面からスタンド側に吹き付ける横風)がやや強そう。やや外有利、逃げ・先行有利。




【京都芝】


■芝の状態よく乾き気味で速い芝→含水してやや遅い芝、やや外有利、先行差し互角

《Cコース3週目》

先週は10日ほど雨が降らない状態で週末を迎えた。土曜は晴れ、乾き気味の良で、0.8秒前後速い時計だった。日曜は晴れ、やや乾き気味の良で、0.7秒前後速い時計だった。

芝の見かけはともかく、直線は若干外のほうが伸びている印象だ。やはり冬の競馬でA・Bコースが傷んでいた影響はありそう。内は洋芝が伸びているためよく見えているが、もしかすると多少の凸凹感があるのかもしれない。また京都の芝はかなり思い切って軟らかくしてあるようで、含水が多くなるとぐっと時計がかかる傾向がある。

今週は水曜に1.5ミリ降っただけ。その分連日散水している。最終的には先週並みに乾くハズ。土曜は曇り→小雨、良を想定し、0.8秒前後速い時計を想定する。土曜夜から日曜の朝まで降って日曜開催時は曇り、重→稍重という推移を想定し、1秒前後遅い時計を想定する。やや外有利、先行差し互角。




【京都ダート】


■カラカラで標準的速さのダート→含水多めで速いダート、やや外有利、先行差し互角

先週の中間は雨がまったく降らなかった。土曜は晴れ、カラカラの良で、0.2秒前後速い時計だった。日曜は曇り、カラカラの良で0.4秒前後遅い時計だった。

東京同様に、春の開催も大詰めでやや砂が細かくなっているハズ。先週の火曜以来雨が降っていない。気温も上がっているので、ダートは間違いなくカラカラに近い状態。カラカラに近づくと普通は遅くなるといわれるが、蹄が底づきするので逆に速くなるという説もある。ここでは多少遅くなるが、そんなには遅くはならないと考える。

今週は水曜に1.5ミリ降った。だが晴れが続いて、土曜はカラカラな状態で始まるハズ。土曜は曇り→小雨、良を想定し、0.3秒前後遅い時計を想定する。土曜の夕方から日曜の朝まで降って、日曜は曇り、重~不良を想定し、1.5秒前後速い時計を想定する。やや外有利、先行差し互角。




【新潟芝】


■春の新潟にしては野芝が成長して速い芝、内外互角、やや差し有利

《Bコース1週目》

かつて春の新潟は、夏の新潟から想像できないほど芝が軟らかくて時計がかかっていた。それは秋の開催で芝がかなり傷むうえ、冬が寒く、地表が雪に覆われる期間があるため、芝の回復に手間取っていたためだ。

昨年の3回新潟は毎週雨に降られて稍重~重の競馬になり、最終的にはかなり芝が傷んで時計がかかっていた。だが一方で、今年は春の到来が早かった。驚くべきことに3月に最低気温が零下になる日が1日もなかった。温暖化ということを考えると喜んでばかりはいられないが、芝の成長にとってプラスであることは間違いない。しかも今年は1回新潟の開幕が2週分後ろにずれた。両方合わせると相当なプラスαになるハズ。内に昨年秋の開催のダメージが多少残っていると思うが、外はある程度速い状態に仕上がっていると考えていいのではないか。

今週は火曜に4ミリ、木曜に3ミリ雨が降った。それに加えて連日散水している。含水率高めで芝はある程度軟らかいが、例年よりは地下茎の張りが出ていると考える。土曜は曇り、標準的含水の良を想定し、0.5秒前後速い時計を想定する。日曜は雨、稍重~重を想定し、0.5秒前後遅い時計を想定する。日曜の午後は南西の風(ゴール前直線で向かい風)がやや強く吹きそう。内外互角、やや差し有利。




【新潟ダート】


■砂が足されて重くなっている可能性アリ、やや外有利、先行差し互角

昨年の秋の開催は週末が雨ばかり、馬場発表も毎週重~不良で、毎週2秒近く速かった。重~不良なら速いのは当たり前…というには少し速すぎた。重続きで砂が流れた可能性もある。馬場造園課もそう感じたとすれば新砂を足した可能性があると思う。

今週は火曜に4ミリ、木曜に3ミリ雨が降った。気温が上がっているので土曜はある程度乾いた状態になりそう。曇り、やや乾き気味の良を想定し、0.2秒前後遅い時計を想定する。日曜は早朝から雨、重前後を想定し、1秒前後速い時計を想定する。日曜の午後は南西の風(ゴール前直線で向かい風)がやや強く吹きそう。やや外有利、やや先行有利。



城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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