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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2014年04月11日(金)更新

今週の馬場傾向【桜花賞はどんな馬場?】


【中山芝】


■乾いた芝で時計が速くなる。内有利、先行有利


 Bコースの2週目。

 先週は週日の木、金に40ミリずつ雨が降った。今の水はけのいい馬場ならさっさと乾いてしまうことを期待して、土曜日の午後には良になると思っていたが、土日両日とも、ずっと稍重の馬場状態のままだったことは予想外だった。気温があまり上がらなかったのと、曇っていた時間が長かった影響もあるが、木、金の雨量が多かっただけでなく、長く、じっとりと含水した影響があったのだろう。

 時計的には1.5秒遅い芝からスタートし、日曜日のメインレース頃には0.5秒程度速い芝になっているものと考えたが、上述したような理由で、土日を通じて遅いまま推移し、結局土曜日が約1秒遅く、日曜日が約1.2秒遅かった。要するに土日を通じて先々週の重の時計とそれほど変わらなかった。

 日曜メインのダービー卿は、人気馬が総崩れ、2番枠のカレンブラックヒルの逃げ切り。ようやく同馬が自分の形を掴んだ印象。と同時に、コース替わりで内の芝がよくなっていた。今週も状況は同じだろう。今週は先週より芝が乾くので、0.5秒遅い程度の時計になりそう。

 先週同様内有利、先行有利。ただし先週と比べると芝が速くなる分、差し馬がいっそう切れ味を生かせる。




【中山ダート】


■力の要るダート 先行有利。内有利


 芝同様ダートも乾きが遅く、土日を通じてずっと重馬場のままだった。時計的にもずっと安定的に1.5秒前後速かった。

 今週はほとんど雨が降ってないし、晴れて気温も上がりそうなので、先週から一変して時計がかかる力の要るダートになる。1秒以上遅いダートになると予想する。先行有利。内有利。




【阪神芝】


■直線内の芝も悪くなく、先行有利、内有利


 Bコースの2週目。

 阪神は従来芝の競馬場だが、今期は天候のめぐりあわせがよく、芝がまだあまり傷んでいない。先週からBコースに替わって、通常ならA、B両コースにまたがって馬が走るBコース最内の芝が比較的傷んでいると考えるのがセオリーだが、先週の競馬を見ると、、直線の内もまだそれほど傷んではいないようだ。

 また先週は金曜日と土曜日に数ミリずつ降ったのが多少影響して、土、日とも1秒前後遅い芝だった。

 今週は週日にまったく雨が降っておらず、木曜日に散水したくらいで、乾いた芝になることは明らか。コーナー部分はBコース替わりで内がよくなっていることは明らかだし、直線の内もそれほど見劣らないのであれば、今週は芝も乾くので、先行馬有利、内有利になると考えて間違いなさそう。時計も先週よりも速く、0.5秒前後遅い~タイム差なしの芝になるだろう。




【阪神ダート】


■カラカラに近い良のダート、先行有利、内有利


 先週の雨は金曜日の早朝と、土曜日の競馬終了後に数ミリずつ降っただけで、どちらの雨も競馬開始前にほぼ乾いてしまい、土日とも力の要るスタンダードな良のダートだったとみなせる。土、日とも0.3秒前後遅いダートだった。

 今週は週日にまったく雨が降ってないので、カラカラに近い良のダートと考えて、0.5~1秒遅くなると予想する。先行有利、内有利。 




【福島芝】


■基本は逃げ・先行有利、内有利も、前崩れも頻発


 福島は昨年11月の3回福島以来になる。Aコースの1週目。

 夏に芝を張り替えてから最初の開催が3回福島で、そこでAコースは3週間6日使われている。だが今季の福島も阪神同様天候のめぐりあわせがよく、昨年3回福島の開催はまったく雨に降られていない。

 福島といえばかつては芝が傷むことで有名な競馬場だったが、優先的にエクイターフへの張り替えを進めた結果、芝自体も相当丈夫になっているし、前述したように天候にも恵まれて3回福島でも最終的に内の芝がそれほど悪くならなかった。なので3回福島に続いての今回のAコースでも、内の芝の状態がいいはず。

 春の開幕週なので洋芝の根も張っているだろうし、時計的には1.5秒前後速くなるだろう。基本的には逃げ・先行有利、内有利だが、ペースが上がりすぎる傾向があり、常に前崩れはありうる。




【福島ダート】


■それほと力を要求しない軽めのダート、やや内枠有利、先行差し互角


 昨年3回福島の時計から見て昨年の福島は夏に新砂を入れなかった感じ。3回福島は良でもそれほど時計がかかるダートにならなかった。中間にも砂を補充した報告はないので、引き続き良であってもそれほと力を要求しない軽めのダートになる予想する。

 今週はカラカラのダートになるはずだが、前述したような理由で0.5秒速い~タイム差なしの範囲の時計と予想する。やや内枠有利、先行差し互角。




プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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