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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2020年10月31日(土)更新

【天皇賞・スワンS・アルテミスSなど】今週の馬場予報

日本海を南東へ移動中の冷たい高気圧が、土日にかけて本州をすっぽり覆うようにしてゆっくり通過する。そのため今週は3場とも雨は降らないハズ。風もほとんどない。


【東京芝】


■傷んだ部分がカバーされて、乾き気味のやや速い芝、先行差し互角、やや内有利

《Aコース4週目》

先週は月曜に6ミリ、金曜に5.5ミリ降った。土曜は晴れ、5Rまで稍重、8R以降が良で、1.2秒前後遅かった。日曜は晴れ、良で0.5秒前後遅かった。

4回東京の1週目、木~土で150ミリ近く降り、土砂降りの中不良で競馬した影響が後を引いている。JRA-HPの写真を見ると内の芝がかなり剥げている感じがある。また内側の芝に凸凹感がありそうだ。今の時期にしては時計が1秒以上遅い。

だがレースを見ると京都と違ってそれほどはっきり内を避けている様子がない。またレース結果を見ても小さい馬番がかなり来ている。これはたぶん芝の差だろう。東京の芝のほうが密度が高いので、表面が剥げても地下茎が残っているのだろう。

それに京都はもう1週Aコースを使うが、東京は今週からBコース替わりだ。ここまで3週の競馬で東京はそれほど馬群が広がった競馬をしていなかったので、Bコースに替われば内の傷んでいる部分の面積はかなり小さくなるハズ。今開催乾いた芝で競馬できるのはこれが初めてでもある。時計もある程度戻ると考える。

今週はずっと晴れ続きで、開催日も雨の心配がない。土曜は晴れ、乾き気味の良で0.3秒前後速い時計を想定する。日曜は晴れ、乾き気味の良で0.3秒前後速い時計を想定する。先行差し互角、やや内有利。






【東京ダート】


■乾き気味で標準的な速さのダート、やや外有利、先行差し互角

先週は月曜に6ミリ、金曜に5.5ミリ降った。土曜は晴れ、稍重で、1.2秒前後速かった。日曜は晴れ、含水多めの良で0.6秒前後速かった。

今週はずっと晴れ続きで、開催日も雨の心配がない。土日とも晴れ、乾き気味の良で0.2秒前後速い時計を想定する。やや外有利、先行差し互角。




【京都芝】


■乾いているが全体傷んだやや時計のかかる芝、やや外有利、逃げ馬注意!先行差し互角

《Aコース4週目》

先週は木曜に1.5ミリ、金曜の朝に28ミリ降った。土曜は晴れ、稍重で2.2秒前後遅かった。日曜は晴れ、良で1秒前後遅かった。

土曜まではまだなんとか内が持っていた感じだが、日曜になると内の傷みがはっきりしてきて、菊花賞は馬群がはっきり内を開けて回っていた。コーナーを6回回る長距離であれだけ外を回る競馬はなかなか見ない。勝ったコントレイルも、2着馬のアリストテレスも外を回っていた。時計のかかる馬場にしてはまあまあの時計だった。

2着馬のアリストテレスは、父が牝馬3冠のデアリングタクトの父と同じエピファネイア。エピファネイアは今2歳リーディング2位。とくにアリストテレスは母母がグレースアドマイヤで、この先の芝路線でたくさん穴をあけてくれそうな印象だ。

今週の中間はほぼ晴れ続き。週末も雨は降らないハズ。芝は4回京都の中で一番乾いているが、先週までの競馬で内目が幅広く傷んでいる状態。しかも東京と違って今週も引き続きAコースが使われる。

土曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、タイム差なし前後の時計を想定する。日曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.3秒前後遅い時計を想定する。やや外有利、逃げ馬注意!先行差し互角。




【京都ダート】


■乾き気味だが路盤の状態よく、標準的速さのダート、やや外有利、逃げ・先行有利

先週は木曜に1.5ミリ、金曜の朝に28ミリ降った。土曜は晴れ、4Rまで不良、7R以降重で1.3秒前後速かった。日曜は晴れ、稍重で1秒前後速かった。

今週の中間はほぼ晴れ。週末も雨は降らないハズ。土曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.3秒前後速い時計を想定する。日曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.3秒前後速い時計を想定する。やや外有利、逃げ・先行有利。




【福島芝】


■軟らかいが、開幕週のやや速い芝、内外互角、先行差し互角

《Aコース1週目》

今年の福島は内側の芝を9000㎡張り替えた。昨年も8000㎡張り替えていたから、面積的にはだいたいルーチンの範囲内。だが2回福島後のメンテナンスで、2018年と2019年はエアレーションだけしかやらなかったが、2020年はエアレーションとシャタリングを両方やった。2017年より前は両方やっていたので、今回元に戻したことになる。今年からクッション性を表記することになったので、ちょっと無理して軟らかくすることにしたのかもしれない。

3回福島はほんの3週だが、福島の芝は傷むのが早い。まして今年はシャタリングとエアレーションを両方やっているので、その傾向に拍車がかかるだろう。例年の秋の福島は1週目だけは時計が速い。今年はいつもの半分くらい速くなると考える。

今週の中間は雨が降っていない。土曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.6秒前後速い時計を想定する。日曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.3秒前後速い時計を想定する。内外互角、先行差し互角。




【福島ダート】


■乾き気味でやや時計のかかるダート、逃げ・先行有利、内外互角

今週の中間は雨が降っていない。土曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.3秒前後遅い時計を想定する。日曜は晴れ、乾き気味の良を想定し、0.3秒前後遅い時計を想定する。逃げ・先行有利、やや外有利。



城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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