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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2016年01月04日(月)更新

今週の馬場傾向【2016開幕週は絶好馬場で】

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管理技術の進歩により、近年、JRAの馬場が激変。今の競馬では、かつてのイメージを捨て、新時代のコース傾向を先に知ったものだけが勝ち組に回れると言っても過言ではありません。本書では、全107コースの最新傾向を、馬場分析の第一人者である城崎哲が徹底解説しています。

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【中山芝】


■乾いてやや速い芝。先行有利、内有利


《今週からCコース》

秋の芝はまだ野芝に元気があるので、そう簡単には傷まない。それに比べると真冬の芝はかなり傷みやすくなる。正月は4日まで暖かかったが、5日からはまた気温が下がるらしいので、暖冬の助けも期待できない。真冬の芝はインディー・ジョーンズの映画によく出てくる、渡るそばから崩れていく吊り橋のようなイメージに近く、先週までは上々の状態だったものが、翌週にはいきなり外差しになっている、みたいなこともいちおう警戒しておかないといけない。

ただし今週はCコース替わり初日。Cコースは昨年の4回中山で4日間使われた。2週とも金曜日に20ミリ超の降水量があり、それなりの負荷はかかっていた。だが今年度の中山の芝はもともと状態がいい上に、まだ4日間しか使われていない芝で、しかも2カ月のインターバルの前半はかなり気温も高かった。十分休んで洋芝の密度も高くなっているし、また12月の25日以降まったく雨も降っていない。先々はともかく5日の芝はほぼ新品同様に速いと考えていいはず。有馬記念の時点のAコースの芝よりも0.5秒程度速くなると考えて、0.5秒前後速い芝を想定する。内有利、先行有利。




【中山ダート】


■乾いて力の要るダート。やや先行有利、やや外有利


昨年の12月25日以来まったく雨が降っていない。散水もしてないはずなので、普通に考えて今の中山ダートはほぼカラカラに近い状態。昨年秋以降の中山は毎週中間に雨が降ってかなり速かった。今年度の中山のダートではもっとも乾いて力の要る状態になっているはずで、0.5秒前後遅い時計を想定する。やや外有利。やや先行有利。




【京都芝】


■乾いて速い芝。前が止まりづらい芝で先行有利、内有利


《今週からAコース》

中山のCコースが昨年秋以来4日間しか使われていないのに対して、京都のCコースは昨年秋以来すでに9日間使われている。だが今年度の京都の芝は非常に状態がよく、Aコースの最終日でも芝に埃も立たず、最後まで内有利で先行有利だった。(というか、今年度の京都はどのコースでも内有利で先行有利だった)。したがって今週のC→Aコース戻しにグリーンベルト傾向とまではいかないものの、若干の内伸び傾向は期待していい。

京都も昨年の12月25日以降降水がなく、冬場だというのに何度も散水している。ある程度乾いた芝であることは疑う余地がない。昨年の京都はBコース替わりしてから雨が降ることが多く、時計がかかるようになったが、このAコース替わりで時計を戻すはず。0.5秒前後速い時計を想定する。前が止まりづらい芝で内有利。先行有利。




【京都ダート】


■乾いて力の要るダート。先行有利、内有利


秋以降の中山ダートが中間雨が降ることが多かったのに対して、4回京都の開催期間はだいたいカラカラの天気だった。それでいてそこそこ速い日が多かった。今回も京都は昨年の12月25日以降降水がなく、ほぼカラカラの状態と考えられるが、秋も同じような含水率だったと考えて、タイム差なし~0.2秒速い時計を想定する。内有利。先行有利。



プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。


城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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