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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2016年05月07日(土)更新

今週の馬場傾向【東京芝はやや傷んできたか】


【東京芝】


■向正面内がやや傷み。土曜日は内外互角、日曜日はやや外有利。先行差し互角


《Aコース3週目。今週までAコースが使われる》

先週の中間は木曜日に21.5ミリ降り、金曜日正午の馬場発表は稍重だったが、それ以降きれいに晴れて土曜の朝一から良になった。土曜日はタイム差なし前後、日曜日は0.5秒速い前後の時計になった。

JRA-HPにも書かれているように、向正面~3・4コーナー内の傷みが目立ち始めた。この部分は暮れの競馬の時点で傷んでしまうので、春の競馬でも傷みの進行が早い。ただしゴール前直線では内の馬が依然として伸びている。先週の時点ではまだ内不利というまでは行ってなかった。

金曜の夜に多少雨が降ったが、数ミリ程度で、しかも明日以降晴天が予想される上に土曜の芝の初戦も5Rなので、それまでに芝は乾いてしまうだろう。芝の傷みは徐々に進行し、土曜日の時点で内外互角、日曜日のメインレース頃にはやや外有利になっているかもしれない。金曜日の雨で芝はある程度ふっくらして軟らかい状態になっている。土曜日は0.5秒前後速い時計。さらに芝が乾く日曜日は1秒前後速い時計を想定する。土曜日は内外互角、日曜日はやや外有利。先行差し互角。

NHKマイルCの舞台である東京マイルは本質的に差し有利。にもかかわらず金曜の段階で逃げ馬のメジャーエンブレムと先行馬ティソーナが人気を分け合っている。他にもシュウジ、シゲルノコギリザメと速い馬が揃った。ここは差し馬に期待する手がある。アーバンキッドとダンツプリウスが穴候補。




【東京ダート】


■乾いて力の要るダート。内外互角、先行差し互角


この中間は木曜日に21.5ミリ降り、金曜日正午の馬場発表は稍重だった。土曜日は朝一から良になり、土日を通じて良だった。砂が乾くにつれて少しずつ遅くなり、土曜が0.6秒速く、日曜はタイム差なしだった。

中間は水曜日に14.5ミリ降り、金曜の夜にも数ミリ降ったが、今週に入って気温が夏並に上がっている。晴れて気温が高い分一段と砂が乾きやすいはずで、それほど水分は残らず、土曜の朝一から良になる可能性が高い。0.2~0.6秒前後遅い時計を想定する。内外互角、先行差し互角。




【京都芝】


■Cコース3週目も芝は傷んでないも同然。内有利、逃げ・先行有利


《Cコース3週目》

京都は今週までCコースが使われて来週からDコースに移る。だが東京と違って内外回りのある京都は晴れの競馬が続いている限り傷みの進行が遅く、現在のCコースはまだほとんど傷んでないも同然の状態だ。先週の中間は水曜日に4ミリ、木曜日に14ミリ降ったが、週末はよく晴れて中間の雨の影響は最初からないも同然だった。時計は土日ともタイム差なし前後だった。芝がいい割に時計が速くならないのは開催前に行ったエアレーション整備の影響が大きいはず。

今週の中間は火曜日と水曜日に数ミリずつ雨が降った。金曜日の午後にも弱い雨が降り、土曜日は曇りという予報になっている。だが気温が上がっているので芝が乾くのも早いと考えて、芝は土曜の初戦(4R)から良になり、先週並にタイム差なし前後の時計になると想定する。内有利、逃げ・先行有利。




【京都ダート】


■やや力の要るダート。やや外有利、先行差し互角


先週は水曜日に4ミリ、木曜日に14ミリ降った。曇っていた分水はけが遅れ、土曜の朝一は重で、午後から稍重になった。午前中の重の時点では1.2秒前後速かった。稍重になってから0.5秒前後速い時計になった。日曜日の午前中も稍重で、午後から良になった。稍重の時点では0.5秒前後速い時計だった。良に回復後はタイム差なし前後の時計になった。

今週の中間は火曜日と水曜日に数ミリずつ雨が降った。金曜日の午後にも弱い雨が降り、土曜日は曇りという予報だ。シーズン終盤でやや水はけが悪くなっている可能性もあるが、これだけ気温が高いと乾くのも早いハズだし、それほど雨量も多くないと考えて、土曜中に良に回復し、土曜はタイム差なし前後の時計を想定する。日曜は砂が乾いて0.5秒前後遅い時計を想定する。やや外有利、先行差し互角。




【新潟芝】


■土曜は雨でもそれほど遅くない。日曜は早めに馬場回復。やや先行有利、内外互角


《Bコース2週目》

新潟は5月に入ってから20℃越えが続いている。今年の新潟は冬からの脱出は早かったが、四月後半気温の上昇が足踏みしていた。だがここへきて一気に暑くなり、野芝の動きが活発化している。芝の丈夫さはまだ夏の新潟ほどではないにせよ、かなりそれに近づきつつある。また新潟は昨年の秋の開催終了後にエアレーション作業を行っているので、芝の軟らかさも確保されているはず。

先週は火曜日に散水し、木曜日に15.5ミリ、金曜日に0.5ミリ降った。土曜は曇り→小雨で、良ながらタイム差なし、日曜は一日中曇りで朝から稍重のまま0.3秒前後速い時計だった。

今週の中間は水曜日に3ミリ降ったたけだが、土曜日の開催中に十ミリ弱程度の雨が降り、稍重~重の競馬になる可能性がある。ただし芝の状態がいいのでその程度の雨で目立って時計が遅くなることはないと思う。タイム差なし前後の時計を想定する。日曜は晴れて気温が高く、馬場の回復も早そうだ。0.5秒前後速い時計を想定する。やや先行有利、内外互角。




【新潟ダート】


■稍重以上でもそんなに速くならない、内外互角、やや先行有利


先週の中間は木曜日に15.5ミリ雨が降り、金曜から土日にかけても小雨が降ったり止んだりで晴れ間が出るところがなく、土日を通じてずっと稍重だった。土日とも0.2秒前後遅い時計だった。少し砂が足されて重くなっている印象だ。

今週の新潟は中間の降水はほとんどなかったが、土曜の競馬最中に雨が降る予報が出ている。10ミリ程度降るとすると、先週の馬場推移からみてそんなに簡単に良には回復しないが、稍重以上でもそんなに速くならなさそうな感じ。土曜は重~稍重の範囲で0.5秒前後速く、日曜は稍重~良の範囲でタイム差なし前後の時計を想定する。内外互角、やや先行有利。



プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。


城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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