【東京芝】
■Bコース替わりで一層芝がよくなる。さらに内有利。やや先行有利
《Bコース1週目》
先週は水曜日に14.5ミリ降り、金曜日、土曜日に0.5ミリずつ降ったが、土曜の朝から良馬場になった。土、日とも0.3秒前後秒速い時計になった。
先週「向正面～3・4コーナー内の傷みが目立ち始めた→NHKマイルの頃はやや外有利になっているかもしれない」と書いたが、ミスジャッジでした。路盤も乾燥していたし、直線の芝は内も見劣らず、向正面の内が多少傷んでいたとしても大した影響はなかった。あらためてデータを見直してみると、ここ3～4年で春の東京の芝が外有利になるのは非常にレアなケースのみ。
今週は月～水まで小雨が続き、木曜日に散水した。木、金はよく晴れたので、金曜日の午後と土曜日の競馬終了雨後に散水を追加する可能性が高い。先週同様に0.3秒前後速い時計になりそう。
向正面～3・4コーナーにかけて内にやや傷みあった先週でも内有利なのだからコース替わりした今週はさらに内有利。やや先行有利。
ヴィクトリアマイルは典型的な逃げ馬がおらず先行勢が手薄い組合せ。こうした外見で速くなることもままあるが、素直に先行馬が有利と考える。先週の馬場で逃げ切れたならば今週も逃切りはありうると思う。内の3頭が穴っぽい。
【東京ダート】
■乾いてはいるがやや速めのダート。内外互角、先行差し互角
先週は水曜日に14.5ミリ降り、金曜日、土曜日に0.5ミリずつ降った。馬場発表は土曜の朝から良馬場だった。時計は土日とも0.5秒速かった。
今週の中間は月～水まで小雨が続いたが、気温も高いので週末は土曜の朝一から良になるはず。先週同様に0.4秒前後速い時計を想定する。内外互角、先行差し互角。
【京都芝】
■初使用のDコースでコーナー部分の芝が一新。やや内有利、逃げ・先行有利
《Dコース1週目》
先週は火曜日と水曜日に数ミリずつ雨が降った。金曜日の午後にも弱い雨が降り、土曜の2戦目（5R）から良になった。芝の傷みは少なく、土日ともほぼタイム差なしの時計だった。
今週からDコースに移る。昨年秋以来Dコースが使われるのはこれが初めて。Cコースだってそれほど内が傷んでおらず、大きく外を回る競馬は少なかったのだから、Dコースの状態は間違いなくいい。
今週の中間は月曜日に17ミリ、火曜日に7.5ミリ、水曜日に5ミリ雨が降ったが、木曜日以降は晴れている。木曜日には散水があった。このまま日曜まで晴れが続きそうだ。気温が上がっているので金曜日と土曜の午後にも散水があるものとみて、土日とも0.3秒前後速い時計を想定する。やや内有利、逃げ・先行有利。
【京都ダート】
■乾いたダートだがシーズン終盤でやや速め。内外互角、先行差し互角
先週の中間は火曜日と水曜日に数ミリずつ雨が降った。金曜日の午後にも弱い雨が降り、土曜は曇りだった。土曜日は3Rまで稍重で、6R以降は良に回復した。土曜日の前半はまだ含水が残っていて1秒前後速く、午後のレースになって0.5秒速い前後の時計になった。日曜日になると砂が乾いてタイム差なし前後になった
今週は月曜日に17ミリ、火曜日に7.5ミリ、水曜日に5ミリ雨が降ったが、金曜日正午の時点でダートの馬場発表は良だった。今週は土日とも晴れると考えられる。どれくらい散水するかで多少変わってくるが、先週の日曜日並のタイム差なし前後の時計を想定する。内外互角、先行差し互角。
【新潟芝】
■乾いて速めの芝。やや先行有利、やや外有利
《Bコース3週目。今開催はずっとBコースが使われる》
先週は中間は水曜日に3ミリ降っただけだが、土曜日の午前中に5ミリ程度降り、重の競馬になった。土曜日は1時過ぎると晴れたが、芝は1日中重だった。土曜日は1秒前後遅い時計だった。日曜日は晴れ、2Rだけ稍重だったが、5R以降は良になった。0.5秒前後速い時計だった。
今週の中間は火曜日に1.5ミリ、水曜日に5.5ミリ降ったが、木曜日以降晴れている。ここ2週の新潟は週末の天気がぐずつき気味だったが、今週は天気の心配はなさそう。芝はほぼ乾いているハズ。土日とも0.5秒前後速い時計を想定する。
JRA-HPに『芝が傷んできた』旨の記述があるのは、先週の土曜に雨で競馬して芝が傷んだ分。春の野芝でもともと薄めなので傷みは目立つかもしれないが、あの1週で競馬に影響するほど内が傷むとも思えない。だが新潟は直線が長い分内の馬が包まれやすい。やや先行有利、やや外有利。
【新潟ダート】
■乾いてやや力の要るダート。先行差し互角、内外互角
先週の中間は水曜日に3ミリ降っただけだが、土曜日の午前中に5ミリ程度降り、土曜日は一日中重になった。日曜日は7Rまでの4レースが稍重で、それ以降は良になった。土日とも0.2秒前後速い時計だった。
今週の中間は火曜日に1.5ミリ、水曜日に5.5ミリ降ったが、金曜日の馬場発表の時点でダートも良になっていた。土日ともきれいに晴れそうで、ある程度乾いたダートになると考えて、0.5秒前後遅い時計を想定する。先行差し互角、内外互角。
城崎哲
1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年ＪＲＡ賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼！２nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。
城崎哲
JOSAKI TETSU
1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年ＪＲＡ賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼！２nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。
