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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2016年07月16日(土)更新

今週の馬場傾向【3場すべてBコース替わり】


【福島芝】


■Bコース替わりで開幕週の芝の状態にほぼ戻る。内有利、先行差し互角


《今週からBコース》

先週の土曜日は全国的に雨が降ったが、福島は5.5ミリしか降らなかった。そのほぼ全量が競馬開始前に降り、しかも芝の最初のレースが5R(12時35分発走)だったので、それ以前にかなり水はけしていた。

土曜日は1日中曇り空で、馬場発表は1日中稍重のまま推移し、1日を通じて1秒前後遅い時計だった。日曜日は晴れて朝から良になったが、含水が残って0.5秒前後遅い時計だった。

2週使って今週からBコースになる。前述したような事情で先週の競馬による芝の傷みは大したことがなく、馬群も内ぴたりを回っていたため、Bコースへの移動で内の傷みはほぼカバーされる。

中間は水曜日に1.5ミリ、木曜日に6ミリ降った。だが大雨が降った地域もあった金曜日、福島に雨は降っておらず、週末は曇りの予報になっている。したがって土曜朝の馬場発表"良"のまま土日の競馬が行われるはず。0.3~0.6秒前後速い時計になると想定する。内有利、先行差し互角。




【福島ダート】


■湿り気を残した速めのダート。やや外有利、先行差し互角


先週は中間の水曜日に16ミリ、金曜日に0.5ミリ、土曜日の開催前に5.5ミリ降り、土曜日は1日中稍重になった。2~3Rは1.3秒前後速い時計だった。少しずつ水はけして午後は0.5秒前後速い時計になった。日曜日は晴れて午前中は稍重だったが、午後から良に回復した。時計は0.3秒前後速い時計だった。

今週の中間は水曜日に1.5ミリ、木曜日に6ミリ降った。だがそれ以降は降っておらず、土日も曇るものの雨は降らない予報。馬場発表は良でも湿り気を残したダートになるはずで、先週の日曜日なみの0.3~0.5秒前後速い時計を想定する。やや外有利、先行差し互角。




【中京芝】


■Bコース替わりで再度速さを戻す。逃げ・先行有利、内有利


《今週からBコース》

先週の中間には雨は降らなかったが、土曜は早朝から強い雨が降り、昼頃から多少小降りになったものの競馬終了まで降り続いた(総雨量60ミリ)。芝はアサイチから不良で、2.5~3.5秒遅い時計になった。いかにも不良の芝らしくレースの度に土くれがかなり飛んでいた。日曜日は重から始まったが、朝から晴れて10Rになると稍重に回復した。時計もかなり戻して0.3秒前後速い時計になった。

先週この欄で「土曜の雨量からいって馬群が全体として内を避けるはずなので、直線の内の芝は意外に温存されると考える」と書いた通り、日曜日は内の馬の好走ラッシュになった。

今週は水曜日に14.5ミリ、木曜日に5ミリ降ったが、土曜朝の馬場発表は"良"。土日とも曇りの予報につき、土日とも良の競馬を想定する。先週の不良~重の競馬でも内ぴたりを通った逃げ切りがいくつもあったように、現在の中京の芝の状態はかなりよく、コース替わりによってさらに内がよくなる。1.5~2秒前後速い時計を想定する。逃げ・先行有利、内有利。




【中京ダート】


■シーズン終盤で、良でも速めのダート。やや外有利、やや先行有利


先週は土曜日に60ミリ降り、朝から不良の馬場発表で、1.5秒前後速いダートになった。日曜は晴れて重→稍重と推移した。時計は9Rまでは土曜と同じくらい速い状態だったが、11R頃にはだいぶ水はけして1秒前後速い時計になった。

今週の中間は水曜日に14.5ミリ、木曜日に5ミリ降った。土曜朝の馬場発表は"良"。土日とも曇りの予報なので、土日とも良の競馬になるはず。中京のダートはシーズン終盤なので、良であってもある程度速い時計になる可能性が高い。土日とも0.8秒前後速い時計を想定する。やや外有利、やや先行有利。




【函館芝】


■Bコース替わりによって芝がおおむね一新。内有利、先行有利


《今週からBコース》

先週は中間の水曜日に12ミリ降り、土曜の深夜から日曜の早朝にかけて3ミリ降った。土曜日は1日中晴れで馬場発表も1日中良だった。0.8秒前後速い時計だった。日曜日になると先々週の雨の競馬のダメージに早朝の3ミリの雨がプラスして、芝の傷みがかなり目立ち始めた。0.3秒前後速い時計になった。

今週は木曜日の夜に19ミリ降ったが、土曜朝の時点で"良"になっている。また土曜日は晴れ、日曜日は曇りの予報になっている。ここ3週の函館の芝は含水が多めで、芝の状態がいい割に時計が遅めに出ていた。

今週は久々に芝が乾き気味になる上に、Bコース替わりで芝がおおむね一新する。土日とも1秒前後速い時計を想定する。内有利、先行有利。




【函館ダート】


■多少時計がかかる標準的なダート。先行有利、内外互角


先週は中間の水曜日に12ミリ降り、土曜の深夜から日曜の早朝にかけて3ミリ降った。ダートの馬場発表は土日とも良で、土日とも0.1秒前後速い時計だった。

今週の函館は木曜日に19ミリ降り、土曜朝の発表は"稍重"だが、土曜日は晴れる予報なので、土曜の早いうちに良になるのではないか。6月19日の稍重の日に近い含水量になると考えて、0.3秒前後速い時計を想定する。日曜日は曇り予報で、さらに水はけするため今夏の函館開催の中では比較的遅めのタイム差なし前後の時計を想定する。先行有利、内外互角。



プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。


城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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