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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2017年03月25日(土)更新

G1当日に天候一変の可能性アリ!【今週末の馬場傾向予測】

今週の土曜日は3場とも晴れが見込める。日曜日の阪神は曇っても雨は降らなさそうだが、現在九州の南にいる低気圧が南側を掠めるため、日曜日の中京、中山の2場は正午過ぎに無視できない量の雨が降る可能性がある。


【中山芝】


■芝の傷みが目立ってきた。日曜に雨が降るとハッキリ外差し有利に


《Aコース5週目》

先週は月曜日に1.5ミリ、火曜日に3ミリ、水曜日に5ミリ雨が降った。さらに金曜日に散水した。土曜日が0.1秒前後遅く、日曜日が0.2秒前後遅い時計だった。時計的には先々週とあまり変わっていない。

先週の競馬を見る限り内回りと外回りの合流点の3~4コーナーの芝はかなりハッキリ傷んでいたようだ。だが傷んでいる部分は距離的に短い。それ以外の部分の芝はまだ比較的きれいだし、とくに直線の内側の芝もまだそれほど傷んでいない印象だった。

今週は火曜日に16.5ミリ雨が降った。その後は晴れたので、土曜日の芝は前日に散水したのと同じ程度の含水率の良を想定する。先週までの芝は、前述したように合流点以外の部分の傷みはまだ目立ってなかったが、さすがに5週目であることは考慮に入れなければならないはずで、0.4秒前後遅い時計を想定する。やや外有利、やや差し有利。

日曜日も雨が降らない段階ではそれに準じるが、正午過ぎに雨が降り始めると一気に時計がかかるようになりそうだ。1~1.5秒前後遅い時計を想定する。外差し有利。



【中山ダート】


■標準的なダート(土)→雨が降れば速くなる(日)。やや外有利、やや先行有利


先週は月曜日に1.5ミリ、火曜日に3ミリ、水曜日に5ミリ雨が降った。雨量が少なかったのと、先週は日・月の開催だったため日曜のスタートから良発表だった。土日とも0.3秒前後速い時計だった。

今週は火曜日に16.5ミリ雨が降ったが、その後よく晴れて金曜日夜の段階で馬場発表は良。ただし先週よりは多少含水率多目で、土曜日は0.6秒前後速い時計を想定する。やや外有利、やや先行有利。

日曜日も雨が降らなければ同じ想定だが、午後に雨が降ってきた場合は、もともとがそれほどカラカラでないので、早めに速くなりそう。重まで悪化した場合は1.5秒前後速くなると考える。やや外有利、やや先行有利。



【阪神芝】


■やや先行有利だがペース次第で切れ味も生きる馬場。内有利


《Aコース5週目》

先週は2週間ほとんど雨が降らない状態で開催を迎えた。土日とも良で、土曜日は0.5秒前後速かった。日曜日は1秒前後速い時計になった。

先週の芝はかなり乾燥していたはずだが、金曜日以降の散水はなかった。今開催で今年度が終わる中山やこの後しばらく休める中京と違って、阪神はこの先がまだ長い。そこで芝の耐久性重視で散水を見送ったのだろう。その甲斐あって阪神のAコースにはまだ目立った傷みはないように見える。

今週は火曜日に19.5ミリ降った。だが中間に散水していないので芝の含水率はほぼ先週並だろう。依然として芝の状態絶好で、少なくとも先週並の速さは維持しているはず。阪神も日曜日は雨予報だが、阪神の場合は四国が雨除けになり、開催終了まで降らない可能性もある。ここでは降らないことを想定し、土日とも0.5秒前後速い時計を想定する。テン、上がりとも速い時計になりやすく、どちらに転ぶかはペース次第。やや先行有利だが切れ味も生きる馬場。やや内有利。




【阪神ダート】


■若干含水ある多少速いダート。先行差し互角、内外互角


先週まで2週間ほとんど雨が降らなかった。土日とも晴れて良になり、砂が乾いてタイム差なし前後の時計になった。

今週は火曜日に19.5ミリ降った。金曜夜の段階では稍重だが、土曜は1日日中晴れそうなので、早めに良になると想定する。ただし多少含水のある良になりそうで、0.4秒前後速い時計を想定する。日曜日は曇りを想定。含水率は土曜から大して変化なさそうなので、やはり0.4秒前後速い時計を想定する。先行差し互角、内外互角。




【中京芝】


■切れ味が生きる速い芝(土)→軟らかめだが保持力のある芝(日)。やや内有利、やや先行有利、逃げ馬注意


《今週はBコース》

先週は長らく雨が降っていない状態で、晴れ、良の開催になった。ただし火~土曜日まで5日連続で散水していた。先々週はかなり速かったが、先週も芝の状態は非常によく、もし散水しなければもっと速くなっていただろう。だが熱心に散水した結果、土曜日はタイム差なし、日曜日は0.4秒前後速い時計になった。

今週は火曜日に34ミリ降ったが、その分散水は控えている。また日曜日が雨予報なので多分この後も散水はしない可能性が高い。現在の中京の芝の状態が非常にいいことに加えて、今週からBコースにコース替わりした効果も考えると、土曜日の時計は相当速くなりそうだ。土曜は1.2秒前後速い時計を想定する。

だが日曜は午前中から雨が降る可能性がある。芝の状態がいいので最後まで保持力は失われないはずだが、稍重でタイム差なし前後の時計、重で1秒前後遅い時計になると想定する。いずれにせよやや内有利、やや先行有利、逃げ馬注意。

今週のG1は高松宮記念。このレースはここ数年傷んだ芝でやるレースだったが、今回の芝の状態は上々。ただし昼頃から雨が降りそうなので、やや芝が軟らかい状態になっていると考えられる。

中京芝1200はもともと差し有利。今回はBコース替わりもあり、内の芝の状態もいいが、馬場も渋る可能性があるし、前が止まらない馬場とはいえなさそうだ。

レッドファルクスはスプリンターズSを勝って、混沌としていたスプリント界の中心になんとなくなった。また現在絶好調の鞍上が怖いのもたしかだが、香港スプリントは負け、まだ絶対的な存在ではない。

今も短距離界の混沌は続いているとみて、8歳で芝1200を初めて走るフィエロを中心視してみたい。相手はクリスマス、シュウジ、レッツゴードンキ、メラグラーナ、レッドファルクス、セイウンコウセイ。




【中京ダート】


■標準的なダート(土)→しっとり濡れた速いダート(日)。内外互角、やや先行有利


先週は2週間以上晴れが続いた開催で、週末もよく晴れた。砂がよく乾いていて、土日はとも0.2秒前後遅い時計になった。

今週は火曜日に34ミリ降った。その分多少含水がある。土曜はタイム差なし前後の時計を想定する。日曜は朝から小雨模様で正午頃にはしっとり濡れたダートになりそう。最終的に1秒少々速い時計を想定する。内外互角、やや先行有利。



プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。


城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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