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競馬コラム

城崎哲:馬場トレンドジャッジ

2017年05月20日(土)更新

今週は3場ともにパンパンの馬場で【今週の馬場傾向予測】

今週末は上空の複数の高気圧によって全国的に安定した晴れ。3場とも真夏を思わせる暑い日になりそうだ。


【東京芝】


■土日とも乾いた速い良馬場、やや先行有利、やや内有利


《Bコース2週目》

先週の土曜日は25ミリの降水のうち大半が開催中に降った。中でも昼過ぎから3時頃までの雨量が多かった。稍重→重の推移で、さすがに時計はかかり、全体として2.3秒前後遅い時計になった。夜には雨はやみ、日曜日は晴れ、午前中重、午後から稍重になった。0.8秒前後遅い時計になった。

先週の土曜日はかなり降水量の多い雨中での競馬で、日曜日もその影響は残っていた。土日とも2~3頭分内を開けてコーナリングし、さらに直線は大きく外に持ち出す競馬が目立った。先週に限っていえばBコースの最内はほとんど馬が通っていないも同然だったはず。

先週土曜日の雨以来晴れが続いていたが、水、木、金と散水し、金曜日には1ミリ降った。この気温なら土曜にも散水するはずなので、標準的な含水量の良馬場を想定する。前述したようにBコースの内の芝は温存され、芝の状態は間違いなくいい。ある程度速い時計を期待してよさそうで、土日とも0.8秒前後速い時計を想定する。内有利、やや先行有利。

今週のG1はオークス。舞台となる東京芝2400は内有利、差し有利だ。例年オークスの時期はBコース替わり1週目か2週目で、春の東京開催の中ではもっとも芝がいいのが通例。しかもダービーと比べればだいぶペースも落ち着くのだが、それでも過去戦を見るとやはり差し馬のほうが分がいい。

桜花賞のソウルスターリングは絶好のポジションから伸びず3着。幻想は消えたものの、今回舞台を東京に移し、距離も伸び、馬場も稍重から良馬場に変わり、馬番も外枠から内枠へ変わった。人気は相変わらず1番人気だが、倍率は3倍台とかなり緩くなった。条件面はすべて好転している。

一方で桜花賞の1着馬レーヌミノルは人気を落としている。父ダイワメジャーという血統と先行脚質が不安視されているようだが、桜花賞はハイペースで前残ったレーヌミノルが一番強かったはずだし、かつマイルで強い馬は芝2400でも強いと考えるのもごく普通の考え方。

3頭目はフローレスマジック、ミスパンテール、ディアドラ、アドマイヤミヤビ、ブラックスピーチ、リスグラシュー、モズカッチャン…等。



【東京ダート】


■土日とも乾いて力の要るダート。内外互角、先行差し互角


先週は土曜日の開催中に25ミリ降った。昼過ぎから本降りになり、馬場は1~3Rが良、6~8Rが重、12Rが不良になった。午前中は0.5秒前後速く、午後は1.8秒前後速くなった。

土曜中に雨がやみ、日曜は曇りで砂の乾きが遅かった。馬場発表は午前中は不良→午後から重に変わったものの、速さは1日中あまり変わらず、2.4秒前後速かった。

今週は土日とも晴れ・良はほぼ間違いない。気温が30℃近く上がっていっそう砂が乾きそう。0.5秒前後遅い時計を想定する。内外互角、先行差し互角。



【京都芝】


■状態よく乾き気味の速い芝。やや内有利、やや先行有利


《Dコース2週目》

先週の土曜は早朝から雨が降り続き、競馬開始前までに45ミリ近く降って、昼前に止んだ。土曜は1日中不良で、時計は4秒少々遅かった。日曜は晴れた。4・5Rが重で、それ以降は稍重になった。時計は1.2秒前後遅かった。

先週土曜の雨は降水量こそ多かったが、競馬前にほぼ上がっていたため、芝の傷みは最小限で済んだ。先週の土曜以来雨が降っておらず、連日晴れの日が続いている。その分連日散水しているが、芝の状態がよく、真夏並みの気温で開催中に芝が乾き、速い時計になりそう。このまま土日も晴れで良になると想定する。1秒前後速い時計を想定する。やや内有利、やや先行有利。




【京都ダート】


■目いっぱい乾いた力のいるダート。土日ともやや内有利、やや先行有利


先週の土曜日は早朝から雨が降り続き、競馬開始前までに45ミリ近く降って、昼前に止んだ。土曜のダートは1日中不良で、時計は2秒前後速かった。日曜は晴れ、馬場発表は1日中重だったが、時計は土曜とそれほど変わらず、2秒前後速かった。

それ以降晴れが続いている。このまま土日も晴れで良になると想定する。気温も真夏並みに上がり、砂は目いっぱい乾いているハズ。土日とも0.5秒前後遅い時計を想定する。やや内有利、やや先行有利。



【新潟芝】


■状態よく乾き気味の速い芝。やや内有利、先行差し互角


《Bコース4週目》

先週は中間の水曜日に11ミリ、木曜日に1ミリ、開催日の土曜日に4ミリ降った。だが土曜日は1日中曇りと小雨で、芝は1日中稍重のままだった。土曜日の時計は0.6秒前後遅かった。日曜は昼過ぎの6Rまでは稍重、8Rからは良になった。時計は1日を通じてタイム差なし前後だった。日曜日に直線で大きく外に持ち出す競馬が目立ったのは、外回りと直線競馬が多かったからで、そこまで芝が傷んだ印象はないし、逆にそれで直線内めの芝が温存されたはず。

今週の中間は月曜に2ミリ降ってそれ以降は晴れ。やはり連日散水している。土日ともよく晴れる見込みで、乾き気味の速い芝になるハズ。0.5秒前後速い時計を想定する。土日ともやや内有利、先行差し互角。




【新潟ダート】


■砂が乾いて力のいる良馬場。内外互角、先行差し互角


先週の土曜日の降水量は4ミリだったが、1日中曇りと小雨で、ダートも1日中稍重のままだった。日曜は晴れたものの馬場発表はやはり1日中稍重のままだった。時計は土日とも0.7秒前後遅かった。これは稍重のダートとしてはかなり遅い。その原因はともかく現在の新潟ダートは従来と比べると馬場状態ごとにそれぞれ1.5秒くらい遅い状態になっているようだ。

今週は月曜に2ミリ降ってそれ以降は晴れが続いている。砂が乾いてより力の要る状態になるはず。土日とも良で1.8秒前後遅い時計を想定する。内外互角、先行差し互角。



プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。


城崎哲

JOSAKI TETSU

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。

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