中京芝2000重賞は、以前から「トニービン」「キングマンボ」を2大有力血統と考えて、それをもとに予想を組み立てていました。
しかし、その結果
なかなか当たりが出ない……
という状況に悩まされてきました。
テーマ該当馬として候補に挙げた馬が好走することは多く、それもあって自分のヒキの問題だと考えてきたのですが、どうも方向性自体が違っているんじゃないか(または、傾向自体が変遷しているのではないか)という思いに駆られ、改めて直近のレース傾向を分析し直してみました。
その結果として、今回は少し違う角度から考えてみることにしました。
一言で言えば、馬力の要素を持った馬が多く穴を開けているということ。
今年の愛知杯は結構顕著な例だと思っていて、勝ち馬エテルナミノルがダートで活躍馬を続々と送り込んでいるエンパイアメーカー産駒で、2着レイホーロマンスは出戻り馬。しかも、父ハービンジャーは荒れ方が顕著だった昨秋の京都でGⅠを2勝しており、馬力馬場への適性の高さを証明しています。
その他、サンデー系の中でもスピードがあまりなく、荒れ馬場や時計の掛かる馬場でパフォーマンスを上げるゼンノロブロイ産駒(他に、16年愛知杯を8人気で制したバウンスシャッセ)や米国血統など、馬力というキーワードに当て嵌まる血統がよく来ています。
そもそも、この条件の常連種牡馬であるキングカメハメハも、道悪適性が高くダートでも活躍馬を出している血統であり、広義の解釈で馬力という要素を満たします。
新設当初に比べて時計が出るようになり、高速化のイメージがついている中京芝コースですが、本質的にはやはり重たい馬場に分類される舞台であり、そこにおいて馬力が必要になるという構図。今年はこのテーマで候補馬をピックアップしてみたいと思います。
②メートルダール
(父ゼンノロブロイ)
③ブレスジャーニー
(父バトルプラン)
⑥ダッシングブレイズ
(母父オナーアンドグローリー)
③ブレスジャーニーの復活に一票投じてみましょう。
父バトルプランは、直近に行われた中京芝2000重賞である今年の愛知杯を勝ったエテルナミノルの父エンパイアメーカーの直仔にあたるダート型の種牡馬。馬力勝負は歓迎のタイプです。
また、この馬自身、重賞2勝を含む3連勝は全て稍重馬場でのもの。決め手に優れたタイプというイメージがある反面で、潜在的に馬力を要する馬場への適性を証明しています。
長期休養明けだった菊花賞は度外視可能。続くチャレンジCでメンバーに恵まれたとはいえ、重賞2着と走っており、単なる早熟馬と割り切るには至りません。実績のある左回り替わり、距離短縮。ガラリ一変の要素も揃っています。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。