コースが新装されてから、この高松宮記念というレースは特殊な馬場状態ばかりで行われています。不良馬場を含む道悪が3回あり、一昨年は物議を醸した超高速設定。新装当初はそもそも時計が全くでない今とは異質な馬場状態。と考えると、実は過去の6回において「本来求められる適性」とは違ったものが求められてきたと考えることはできないでしょうか。
今年は、週中に雨の影響を受けたものの、レース時点では良馬場見込み。開催を通じても極端に速い、遅いのないフラットな馬場状態になっています。
ようやく、本来の高松宮記念が見られるのではないか……そんな予感があります。
過去の血統傾向を過信せず、ヒントは直近の中京芝1200の傾向に求めてみたい。それが今年のテーマ。今開催の中京芝1200で活躍している「ダンチヒ系」にフォーカスを当ててみましょう。
今開催、これまで芝1200の競走は2鞍しか行われていませんが、その2鞍で印象的な活躍を見せているのが「ダンチヒ系」です。ともにワンツーに絡み、しかも人気薄まで馬券にしています。
過去の春開催と比較しても、これだけダンチヒ系が固めて来ている状況は初めてのこと。この原稿は金曜日に書いているので、現時点で土曜最終レースに組まれている1200戦の結果は分かりませんが、仮にそこでダンチヒ系保持馬(3頭出走予定)が好走するようなら、相当強固なバイアスと考えることができます。そして、それが高松宮記念の結果に反映される可能性は高まると見ています。
今年のダンチヒ系保持馬は以下の通り
②リエノテソーロ
(母父ラングフール)
③ブリザード
(母父リダウツチョイス)
左回りの経験がない③ブリザードですが、スプリンターズSはスタート直後に寄られる不利があり、キツイところで押し上げるというチグハグな競馬をしながらそう差のない競馬。スプリント性能という点では日本馬以上のものを秘めていると感じます。左回りをこなせるかどうかは分かりませんが、人気薄ならそのリスクよりもリターンの大きさを取ってみたいところです。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。