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▼日本ダービーの血統ポイント▼

まずはシンプルに、日本ダービーで忘れてはいけない2つの好相性血統をピックアップしましょう。

人気を下回った例もありますが、ここ最近、何だかんだで毎年1頭は馬券圏内に絡んでいるのがロベルト系。人気薄の激走もあることから、実は最近の日本ダービーで最も重要な血統がこれなんじゃないかとさえ思わされます。

先週のオークスでも取り上げたダンチヒ系は、このダービーでも効果的に利いてきます。特に、母系に保持または内包している馬が目立ちます。
昨年も、唯一の該当馬だったマイスタイル(母母父ダンチヒ)があわやの4着。14人気という超人気薄で3着とクビ差ですから、これは血統適性の力でだいぶパフォーマンスを上げたと考えられます。
オークス、ジャパンカップにおける好走例も加味すれば、やはり東京芝2400においてダンチヒの血が要警戒であることはより鮮明になるでしょう。
そして、最後に毎年恒例の“オークスとの同時性”の話。

昨年も、オークスで唯一のキングカメハメハ保持馬だったモズカッチャンがオークスで2着に入り、そのキングカメハメハ産駒のレイデオロがダービー馬となりました。ハーツクライも両レースで好走馬を輩出しています。
ダービーというレースは、その世代の大目標となるレース。すなわち、その世代における生産段階の戦略が透けて見えるレースです。
牡牝の差は生まれ出てみないと分からないことですから、オークスに出走する馬についても、やはりダービーを主軸とした生産戦略が反映されている可能性は高い。そのことから、オークスの結果が当時の生産戦略を映す鏡となり、それが日本ダービーのヒントになるという考え方に繋がります。
もっとも、このテーマに関しては、どこで同時性が起こるかレース前の段階では分からず、また、解釈の範囲が無制限に広がってしまう余地があるということで、予想段階であまり固執する必要はないと思うに至っています。
今年でいえば、桜花賞、皐月賞の段階からディープインパクト産駒が苦戦を強いられ、代わってオルフェーヴル、ルーラーシップ、ロードカナロアといった新種牡馬の仔が台頭しているという大枠が存在します。
そして、これが2015年に生まれたサラブレッドに対して、生産界が敷いていた戦略である可能性は極めて高いんじゃないかと考えています。
さて、今年の候補馬は以下の通りとします。
①ダノンプレミアム
(母父インティカブ、母母父デインヒル)
②タイムフライヤー
(母父ブライアンズタイム)
⑩ステイフーリッシュ
(母母父シルヴァーホーク)
⑪ジャンダルム
(母母父ダンチヒ)
⑬グレイル
(母父ロックオブジブラルタル)
⑯ジェネラーレウーノ
(父スクリーンヒーロー、母父ロックオブジブラルタル)
⑯ジェネラーレウーノは、父がロベルト系スクリーンヒーローで母父がダンチヒ系ロックオブジブラルタル。ダービーの好相性血統を父母双方で持っている存在。
京成杯の内容から能力の高さに注目していた馬。皐月賞で意外に走られてしまいましたが、あれはフロックではないでしょう。確かに外枠は不利ですが、GⅠで勝ち負けを意識したときの田辺騎手は、思い切って逃げることが多い。ハナにさえ行ければ、持ち前の渋太さをゴールまで見せてくれるはずです。
それでは皆様、良い日本ダービーを!
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。