[キーンランドC(GⅢ)攻略ポイント]

近年はサンデー系が優勢のキーンランドCですが、もうひとつ過去の好走血統から浮かび上がる特徴が「非・底力血統」の方が走りやすいということ。

分かりやすいのは、昨年の勝ち馬エポワスの父はファルブラヴ。ファルブラヴ産駒は2010年にもワンカラットが勝っているわけですが、ノーザンダンサー系の中でも底力があまりない、もう少し具体的に言えば、重賞までは勝てるがGⅠを勝ち切るような力に欠ける血統です。

重賞を2つ以上勝っている産駒は何頭もいるものの、GⅠになるとどうも甘くなることが多いファルブラヴ。底力の権化であるサドラーズウェルズの全弟であるフェアリーキングの流れを汲みながら、典型的な非・底力血統という地位に甘んじているわけですが、こういう血統と適性がバッチリ嵌るのが、このキーンランドCというレースなんですね。
その他、ディープインパクトの全弟ながら種牡馬としては結果を残せていないオンファイア(繁殖の質を考えると仕方ないところもありますが)。スノードラゴン、アストンマーチャンという成功例はあるものの、基本的には下級条件が活躍の場となっているアドマイヤコジーンなども、類似タイプと考えられます。
もうひとつ。近年のキーンランドCの適性を計る上で重要な馬キャラが「マイル重賞好走経験」です。

過去にマイル重賞を好走した経験のある馬がやたらと来るのが最近のキーンランドCの特徴。その他、フィリーズレビュー好走馬や阪急杯好走馬なども散見されており、純正スプリンターよりも少し長めの距離に適性がシフトしている馬の方が走りやすいといえます。
⑥レッツゴードンキ
(桜花賞1着)
⑪ナックビーナス
(母父モアザンレディ)
⑫トゥラヴェスーラ
(母父アドマイヤコジーン)
⑬キャンベルジュニア
(父エンコスタデラゴ)
⑬キャンベルジュニアは、昨年の勝ち馬エポワスの父ファルブラヴと同じく、フェアリーキングの流れを汲むエンコスタデラゴ産駒。勝ち鞍こそありませんが、中山マイルのダービー卿CTで2年連続2着の実績も光ります。
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プロフィール

境和樹
立教大学法学部卒。東スポや競馬最強の法則で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。