[七夕賞攻略ポイント]

以前は福島最終週の名物レースだった七夕賞が、開催2週目に移設されたのが2013年のこと。その施行時期変更を機に、七夕賞は傾向をガラリ一変させたといえます。
かつての七夕賞といえば、開催最終週ということもあって荒れ馬場が前提、内を通った馬がゴール前で失速し、外を回した馬が台頭するケースが目立ちました。
血統的には、その荒れ馬場に対する適応力、ダート的な馬力血統が優勢。12年のアスカクリチャンや10年のドモナラズなどは分かりやすい例でした。
しかし、開催前半に変わったことで傾向変化。たとえば、決着時計

良馬場施行時の6年分の時計と平均決着時計は上記の通り。当然といえば当然ですが平均で実に1.2秒時計が速くなっています。もちろん時計が全てではありませんが、この一事をもっても七夕賞が施行時期の変更により性質を変えていることが分かります。
そして、その新・七夕賞における重要血統が、ディープインパクトとダンチヒ系。

昨年は該当馬の出走がなかったディープ産駒ですが、それ以外の年ではコンスタントに好走馬を輩出。二桁人気2着のニューダイナスティなど人気薄の好走例もあり、本質的な適性を窺わせます。
もうひとつの有力血統がダンチヒ系。

昨年はハービンジャー産駒のマイネルサージュが2着。17年には該当馬が1~3着を独占したダンチヒ系保持・内包馬。これも人気を問わず好走例が多く、七夕賞における重要血統にカウントしていいでしょう。
というわけで、今年の七夕賞もディープ産駒とダンチヒ系にフォーカスを当てて候補馬を探ります。
①エンジニア(父シーザスターズ)
④ソールインパクト(父ディープインパクト)
⑧タニノフランケル(父母父デインヒル)
⑩ベルキャニオン(父ディープインパクト)
穴一発の期待は①エンジニア。父、母父ともにダンチヒ系と血統的に七夕賞向きのこの馬。
33秒台の速い上がりを使うタイプに見えて、キャリア26戦でメンバー最速の上がりを使ったのは3度だけ。切れ者に見えて実はそうではないという、昔で言えばショウナンマイティのようなタイプと見ています。上がりの掛かる福島はベストである可能性あり。全く人気はないでしょうが、重賞で一発あるならここではないでしょうか。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。