[有馬記念攻略ポイント]

中山芝2500というトリッキーなコース設定。1年の最終盤で馬場も荒れ気味。さらに、そんな条件ゆえに目標レースにされにくく、ほとんどの馬が“お釣り”の状態で出走してくるという点。有馬記念というレースが、時として大波乱を呼ぶ背景には、様々な要因があるわけです。
今年は、アーモンドアイの参戦もあって、近年稀にみる豪華メンバーで行われることになりましたが、レースの本質そのものは変わらないはず。中山芝2500という条件に対する馬個体の適性と、好相性血統をベースに穴馬を探ります。

このレースで穴を開ける馬の特徴として、中山コースまたは非根幹距離重賞の実績があったという点が挙げられます。中山コースで重賞勝ち、GⅠ好走歴がある馬や、主に2200、2500の距離で重賞連対実績がある馬には要注意。
コースレイアウト的にも距離的にも、かなり高い適性が求められる舞台。その適性をある程度証明している馬に利があるというわけです。
血統的には、過去に穴馬多数輩出のキングマンボと、近年、特に活躍が目立つトレンド血統のダンチヒ系に注目。

昨年、久々に好走馬をまとめて送り込み存在感を発揮したのが、キングマンボ系。過去には二桁人気馬も馬券にしており、本質的なレース適性の高さを認めていいでしょう。

最近、特に勢いを増しているダンチヒ系も見逃せません。14年からの5年間で3頭の勝ち馬に絡み、人気薄2着クイーンズリングも輩出。好走馬がいない15年は、ダンチヒ系保持馬が1頭も出走していない年でした。
基本的に持続力勝負になりやすい有馬記念。そこでダンチヒ系の個性が発揮されるという可能性は考えられるだけに、この系統も重視する方向で考えたいところ。
以上のポイントから浮かび上がる、今年の穴馬候補は……
④スティッフェリオ
(オールカマー1着、母母父グランドロッジ)
⑧レイデオロ
(父キングカメハメハ)
⑫クロコスミア
(エリザベス女王杯2着)
⑬アルアイン
(皐月賞勝ち)
⑭ヴェロックス
(母母父グランドロッジ)
④スティッフェリオは、母母父にダンチヒ系。中山芝2200のオールカマー勝ちの実績も評価できます。
たしかに能力差があることは否定しませんが、不得手の高速東京芝2000から、コーナー6つの非根幹距離へのコース替わりは明らかなプラス材料。当日は天気が崩れる予報が出ており、この影響で少しでも時計と上がりが掛かる馬場になれば、父ステイゴールドの馬場適性も相まってパフォーマンスアップの期待は高まります。
大逃げ想定のアエロリットあたりを行かせて、離れた先団の内ラチ沿いを取れる枠も好都合。積極的な競馬で粘り込みを狙います。
それでは皆様、よいグランプリを!
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。