[中山金杯攻略ポイント]

中山金杯は、高速上がり耐性がほとんど必要なく、持続力とスタミナ性能が求められるレース。
いかにも冬場の重賞らしく、33秒台の速い上がりを使って好走するようなタイプはパフォーマンスを下げやすく、逆に、上がり最速の脚を使った回数が少ない馬や、34秒台後半から35秒台以降の上がりで好走している馬が狙い目になりやすいという特徴があります。
過去の好走馬を見ても、このレースの特徴はハッキリと浮かび上がります。

ほとんどの馬がメンバー最速の脚を使った経験が少なく、仮に使っていたとしても34秒台中盤以降。
33秒台のような速い上がりを使って好走するタイプはほとんど皆無(最もそれに近かったのは16年3着フルーキーですが、1人気を裏切る3着止まりとも言えます)。
軽い決め手でパフォーマンスを上げるような馬よりも、ジリジリ脚を使って崩れず走るようなタイプの方が断然価値は高まります。
そんな鈍足型有利のレースらしく、主力血統もステイゴールドとネヴァーベンド系という鈍重スタミナタイプ。

過去、このレースに出走したステイゴールド産駒の成績は【3-2-1-12/18】勝率16.7%、連対率27.8%、複勝率33.3%。単回率115%、複回率177%と、実に優秀な成績を残しています。
昨年もワンツーを決めており直近性も不満なし。最有力血統を考えて問題ないでしょう。また、今後は母父や後継種牡馬も含めた一族全体にも注意を払う必要が出てくるはずです。

高速上がり耐性不要のスタミナ比べということで、ネヴァーベンド系が効果的に利くことも特徴的。
その他、昨年3着タニノフランケル(父フランケル)、18年10人気3着ストレンジクォーク(父メイショウサムソン)や09年11人気3着ミヤビランベリ(父オペラハウス)などサドラーズウェルズ系もコンスタントに好走馬を輩出。こちらもやはり鈍重欧州血統の個性が活きると考えていいでしょう。
速い上がりを使わないキャラクターで、ステイゴールドかネヴァーベンドの血を持っている馬を重視。今年の候補馬は……
①テリトーリアル
(母母父ダルシャーン)
③クレッシェンドラヴ
(父ステイゴールド)
⑤レッドローゼス
(父ステイゴールド)
⑫タニノフランケル
(母母父ルション)
①テリトーリアルは、母母父にネヴァーベンド系ダルシャーンを持って血統テーマをクリアするとともに、自身、デビュー以来一度もメンバー最速の上がりを使ったことがない鈍足キャラ。
前走は高速馬場で外々を振り回されて末を失いましたが、適度に時計が掛かる今の中山なら、潜在するレース適性を開花させて巻き返してくる可能性があります。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。