[クイーンカップ攻略ポイント]

最近のクイーンCは、以前と比べて底力の要求値が下がり、完成度とスピードが問われるレースに変貌しています。
この傾向変化の要因になっているのが、時計の出方にあると考えています。

上記表からも明らかな通り、2015年を境に、このクイーンCは良馬場の平均時計比較で1.5秒以上決着時計が速くなっているのです。
これによって、底力やスタミナを武器に幅を利かせていたサドラーズウェルズやトニービンといった欧州血統よりも、完成度の高さやスピードがウリのダート的馬力血統の支配力が増しています。
特に顕著に存在感を増しているのがクロフネ。

高速傾向が強まった2015年以降、毎年のように好走馬を送り込んでいるクロフネ。馬の能力自体が抜けていたという側面もあるでしょうが、昨年も上位2頭はクロフネ保持馬でした。
クロフネといえば、典型的な前哨戦血統で、完成と仕上がりの早さがウリの血統。その個性とマッチしているのが、高速化によって底力の要求値が下がった今のクイーンCというわけです。
クロフネはもちろん、同種の性質を持つダイワメジャーやフジキセキの系統も、現在のクイーンC向きの血統と考えておいていいでしょう。

ダート的な馬力に秀でた米国血統も、完成の早さという点でこのレース向きであり、実際に15年以降もコンスタントに好走馬を送り込んでいます。ストームキャット、ボールドルーラーや米国型のミスプロはマークしておくべきでしょう。
今年は残念ながらクロフネ保持馬が不在ということで、完成度の高さとダート的な馬力血統を重視して候補馬を抽出。
①ミヤマザクラ
(母父ミスターグリーリー)
③ルナシオン
(母父アンブライドルズソング)
④アミークス
(母父ワイルドキャットヘア)
⑥シャンドフルール
(母父ゴーンウェスト)
⑧サナチャン
(父マジェスティックウォリアー)
⑩アカノニジュウイチ
(母父ロイ)
④アミークスは、母父にストームキャット系ワイルドキャットヘアを保持して血統テーマをクリアする存在。
新馬戦では、ウーマンズハート(新潟2歳S勝ち)、マルターズディオサ(阪神JF2着)の3着。続く未勝利戦での勝利は必然の話だったと言えるでしょう。
相手強化の休み明けは楽とは言えませんが、血統的には十分チャンスのある一戦。手頃な人気で買えそうな今回で仕留めておきたいところです。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。