
京王杯SCは、1400でありながら、1ハロン短い1200的な要素が重要なレース。
芝1400mは、マイラーとスプリンターが混在し、一般的にはマイラーの距離短縮が嵌りやすい条件。
しかし、このレースに関しては、逆に1200適性を秘めた馬が好走するケースが目立ちます。昨年、このレースを勝ったタワーオブロンドンも、同年秋にスプリンターズSを制しました。

血統的にもその傾向は顕著で、1200GⅠ血統を持った馬の好走例多数。
昨年は、6人気2着リナーテの母父オーペンがフランスの1200GⅠモルニ賞の勝ち馬。イメージしづらくなるかと思い表には掲載しませんでしたが、3着ロジクライの母父マキャベリアンも、実は同じモルニ賞勝ち馬でした。
一昨年の勝ち馬ムーンクエイクは、セイウンコウセイ、ファインニードルと2頭のスプリントGⅠ勝ち馬を輩出しているアドマイヤムーンを父に持ち、同年7人気2着キャンベルジュニアの父エンコスタデラゴは、2010年のスプリンターズSを勝ったウルトラファンタジーを輩出。
その他、フジキセキやタイキシャトルなど、現役時代に1200GⅠを勝った馬、または種牡馬として1200GⅠ勝ち馬を輩出している馬を父か母父に持っていることが、パフォーマンスアップに繋がることが分かります。

基本的には父か母父にフォーカスを当てておけば十分だと思いますが、もう少し幅を広げて母馬やきょうだい馬まで視野に入れると、さらに1200要素の重要性は分かりやすくなります。
追記すれば、15年5人気1着サクラゴスペルは、オーシャンSを2度制した実績を持っていました。
1200GⅠ血統にフォーカスを当てて候補馬を抽出。
②グルーヴィット
(父ロードカナロア)
④ドーヴァー
(父アドマイヤムーン)
⑦ストーミーシー
(父アドマイヤムーン)
⑨セイウンコウセイ
(父アドマイヤムーン)
⑩タワーオブロンドン
(スプリンターズS勝ち馬)
⑫ステルヴィオ
(父ロードカナロア)
⑬ダノンスマッシュ
(父ロードカナロア)
⑦ストーミーシーは、国内1200GⅠ勝ち馬を2頭輩出しているアドマイヤムーンの仔。このレースでは、18年の覇者ムーンクエイクを輩出しています。
以前の追い込み一手から脱却を図ったここ2戦が好内容。特に前走は、前後半半マイル45.4-47.4秒という超前傾戦で他の同型馬が総崩れになる中、先行馬最先着の7着、勝ち馬と0.5秒差。これは着順以上に価値あるものでした。
7歳にしてモデルチェンジに成功。一発の魅力十分です。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。