
今年も日本ダービーがやってきました。
無観客での実施は何とも残念な限りですが、競馬の祭典とも呼ばれるビッグイベント。大いに楽しみたいものです。皆様も良い日本ダービーを!
その日本ダービー、今年は改めてオークスとの同時性に着目したいと思います。
オークスと日本ダービーは、同時期、同舞台で行われる同世代のレース。
牡牝の差とコース設定の違いはあれど、そこで求められる血統適性が似通ってくることは偶然ではありません。
過去に何度も指摘している通り、どこで同時性が起こるか見分けるのが難しいという面はあるものの、予想の際に、オークスの好走血統を意識するという作戦は、やはり意味があると思うわけです。

昨年のオークスは、12人気2着カレンブーケドールを含み、ディープインパクト×ストームキャット系のワンツー決着。
すると、翌週の日本ダービーでは、同じディープインパクト×ストームキャットのダノンキングリーが3人気2着と連対しました。なお、昨年の日本ダービー出走馬で、ストームキャット系の血を保持していた馬は、このダノンキングリー1頭だけでした。

一昨年は、オークスでキングマンボ系保持馬のアーモンドアイとリリーノーブルがワンツーを決め、父オルフェーヴル×母父フォーティナイナー系という配合のラッキーライラックが3着。
翌週の日本ダービーでは、母父キングカメハメハのワグネリアンが5人気で勝利し、父キングカメハメハのコズミックフォースが16人気の低評価を覆し3着。4人気2着だったエポカドーロは、オークス3着のラッキーライラックと同じ、父オルフェーヴル×母父フォーティナイナー系という配合の馬でした。

2017年は、オークスに出走していた唯一のキングカメハメハ保持馬モズカッチャンが6人気2着すると、翌週の日本ダービーでは、そのキングカメハメハ産駒のレイデオロが勝利。
日本ダービー2着スワーヴリチャード、オークス3着のアドマイヤミヤビは、ともにハーツクライ産駒でした。
もう少し古い例に遡っても、

父ハーツクライ×母母父ダンチヒ系のヌーヴォレコルトがオークスを制した翌週、同じくハーツクライ×母母父ダンチヒのワンアンドオンリーが日本ダービーを制した2014年(ちなみに、日本ダービーで12人気3着と穴を開けたマイネルフロストも母母父ダンチヒ系)。

オークス、日本ダービーともに「ディープインパクト産駒2頭+ステイゴールド産駒1頭」という組み合わせで決着した2012年。
序盤でも述べた通り、どこで同時性が起こるか事前に判別する方法が見いだせない点はネックでも、オークスと日本ダービーとの間で血統的同時性が起こりやすいことは、上記例でもお分かりいただけるでしょう。
そのバックグラウンドには、同時期、同コース、同世代で行われるレースという条件が存在します。この同時性は決して偶然とは言い切れないわけです。
そこで先週行われたオークスを振り返ります。
血統的見地から非常に顕著だったのは、エピファネイア産駒の1人気デアリングタクトと、スクリーンヒーロー産駒の7人気ウインマリリンという父ロベルト系の馬がワンツーを決めたという点。ここに、今年の日本ダービーを紐解く重要なヒントが眠っていると考えます。
⑩コルテジア
(父シンボリクリスエス)
⑱ウインカーネリアン
(父スクリーンヒーロー)
2頭のロベルト系保持馬を今年の穴馬候補に指名。そして、私の本命は⑩コルテジア。
前走の皐月賞は、外優勢の馬場設定の中、内枠から内を立ち回りそのままイン差しを強いられる格好。それだけが敗因ではないにしろ、情状酌量の余地はありました。
日本ダービーにおいて重要な要素のひとつである、ワンターンコースの重賞実績も、きさらぎ賞勝ちでクリア。今年の大穴候補にピッタリの存在だと考えました。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。