宝塚記念2020出走馬①
サートゥルナーリア
イレ込み癖、折り合い難を見せてダービー、天皇賞・秋でよもやの凡走経験があるが、輪乗りに入らないなどの策を講じた有馬記念では能力を発揮して2着。前回の金鯱賞では鬼門の左回りをアッサリと克服し、着差がつき難いスロー展開でありながら2馬身差と58キロでも格の違いを見せつける勝ち方を演じている。この馬にとって無観客競馬は大きなプラス材料と考えられ、稽古の動きにも一層、品のよさが増した印象がする。繋ぎの形状から馬場悪化にも対応できそうだが、この時期特有の重い馬場となった場合にどこまで対応し切れるかが最後の課題となりそう。
宝塚記念2020出走馬②
ラッキーライラック
過去に掲示板を外したことが2回あるが、順調さを欠いた秋華賞、折り合い難に陥った阪神牝馬Sといずれも敗因はっきり。昨秋のエリザベス女王杯で完全復調を告げるGⅠ2勝目をゲットすると、以降のGⅠ、GⅡで連続好戦。好位内でじっくり我慢、最後は狭い馬間を割って牡馬撃破の大阪杯の内容からも阪神内回り適性がうかがえる。過去にあまり悪い馬場を経験してないが、繋ぎが短くて馬場悪化はまったく問題なさそう。今回も崩れる可能性は極めて少なそうだ。
宝塚記念2020出走馬③
クロノジェネシス
今年に入って牡馬相手に1、2着。大阪杯では結果、直線で外に出した分のクビ差負けと言った印象で、ラッキーライラックとはまったく互角との見方ができる。この中間も牝馬とは思えないパワフル馬体を誇示しているのが何より。昨秋のエリザベス女王杯の0.3秒差5着以外はすべて3着以内と堅実無比な戦績を残しており、稍重2戦で2勝、重馬場1戦でも勝ち星を挙げており、まさに晴雨兼用タイプ。この時期の重い馬場なら逆転劇もあり得る。
宝塚記念2020出走馬④
グローリーヴェイズ
昨年暮れの香港ヴァースで待望のGⅠ制覇を成し遂げた。しかも、帰国後も好戦を続けるラッキーライラックに3馬身半差の完勝劇。能力自体は上位との判断もでき得る。ただし、昨年暮れの時はアーモンドアイをアオるくらいのド迫力調教を見せていたのと比べると、今回はそこまでの状態には至っていない印象。同時に、ここまでの出走レースを直線平坦なコースに絞ってきている節がうかがえる。阪神内回り戦への対応力に一抹の不安を感じる。
宝塚記念2020出走馬⑤
ブラストワンピース
3歳時の有馬記念制覇が衝撃的だったが、以降は強い時とモロさ露呈の時の差が大きな戦いぶり。大阪杯は内回り戦のスロー。先に仕掛けなければならない展開負けとも言えるが、思っているほど悪馬場も上手ではないのかも。時計を要す良~稍重程度の方がアッと言わせるシーンを演じられるかもしれない。