
基本的にはポジションゲーム、すなわち、前付けが条件となるエルムS。
しかし、今開催の札幌ダ1700は全体的に逃げ~先行馬が残しづらく、その一列後ろで構えた好位、差し馬勢の台頭が目立っています。
また、昨年のエルムSも近走で差す競馬をしていた馬が同時好走。
これらの傾向を考えると、今年に関しては、ポジションゲームの概念を一旦脇に置いておく手もありそうな気がしています。
今年は、あくまで血統面に特化して候補馬を選びたい。
エルムSの好相性血統は、ヴァイスリージェント系とロベルト系。

昨年は3着サトノティターンが母父デピュティミニスターで該当。その他、ヴァイスリージェント系サンデーのカネヒキリ産駒や母母父ヴァイスリージェントのエーシンモアオバーなど、保持のみならず内包まで含めると人気馬、人気薄ともに好走例が増えるヴァイスリージェント系。まずはこれが一つ目の重要血統。

一昨年の勝ち馬で、昨年は10人気2着と低評価を覆してみせたハイランドピークが、父ロベルト系トーセンブライト。そのトーセンブライトは、現役時代にも08年に同レース7人気2着と激走しています。
それ以前の好走例が12年と少し離れている点については、17、16年は該当馬の出走がなく、15年は該当馬が1頭のみ(3人気5着ソロル)。13年は函館で代替された年と、字面ほど低迷期があったわけでもありません。
昨年、該当馬が2頭同時好走した流れも含めて、今年は再び重要血統に数えておくべきだと判断しました。
なお、こちらは好走例が全て保持馬で、内包馬の好走がないため、ヴァイスリージェント系と異なり保持馬に限定することとします。
ヴァイスリージェント系保持・内包馬とロベルト系保持馬。これが候補馬抽出のテーマ。
③サトノティターン
(父シンボリクリスエス、母父デピュティミニスター)
④ワンダーリーデル
(母父マヤノトップガン)
⑪アルクトス
(母父シンボリクリスエス)
⑫ハイランドピーク
(父トーセンブライト)
⑬タイムフライヤー
(母父ブライアンズタイム)
④ワンダーリーデルを狙います。
武蔵野S勝ちに加え、フェブラリーS4着と能力的には何ら不満のないこの馬。
また、今回の大きな買い材料は、この馬が典型的な叩き良化型であるという点。過去、10週以上の休み明けと叩き2戦目の着順を比較してみると、
⑤→①
⑤→①
⑪→①
⑫→③
③→①
③→①
と、ここまで変わるか!? というくらい一変するのです。
前走のプロキオンSは叩き台と判断可能、ひと叩きで中3週の今回は本領発揮。人気落ちのタイミングで馬券的にも絶好です。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。