
新潟2歳Sは、典型的な直線スピード比べ。いかに他馬より速い上がりを使えるかが全てと言ってもいいレースです。

昨年もメンバー最速の上がり32.0秒を使ったウーマンズハートが勝利。上記成績が示す通り、圧倒的に優勢な上がり最速マーク馬。
そして、これに該当する馬のほとんどが道中後方待機~直線一本で差し切り勝ちというパターン。道中で溜めた脚をどれだけ直線で爆発させられるかが問われます。

成長余地を残す2歳馬同士の戦いとはいえ、さすがにこのレースで突発的にメンバートップクラスの末脚を使うことは難しく、このレースで好走しているほとんどの馬は、前走でメンバー2位以内の上がりを使って勝利というファクターを満たしていました。
過去10年で見ても、例外は15年3着マコトルーメン、10年1着マイネイサベル、同2着マイネルラクリマの3頭のみ。
単純にこのファクターでふるいを掛ける作戦も有効ですが、これは、それだけ速い上がりを使って好走した経験が活きるレースだということを示します。
その一方、血統面では短距離血統保持馬に注目。

昨年の勝ち馬ウーマンズハートは、姉に1200以下の距離で5勝を挙げている現OP馬デザートストーム、近親には短距離重賞でお馴染みのサドンストーム、ティーハーフ兄弟がいる短距離母系を持っていました。
その他、スプリントGⅠ血統や現役時代に短距離戦線で活躍した母親を持つなど、短距離色の濃い血統を持った馬が好走しやすいことが特徴です。

この短距離志向は、馬キャラにも表れており、イメージ以上に1200実績馬が穴を開けるのもこのレースの特徴。
新潟外回りのマイル戦ということで、どうしても中距離意識を持ってしまうところ、実際は短距離的なスピードと完成度の高さが重要というわけです。
補足すると、過去、新潟2歳Sにおける距離短縮組、すなわち前走で1800以上の距離を使っていた馬の成績は【0-4-3-40/47】。1頭も勝っていません。
前走でメンバー2位以内の上がりを使って勝ち上がっている、短距離血統保持馬。
④ファルヴォーレ
(母父アドマイヤムーン)
⑥セイウンダイモス
(前走1200勝ち)
⑨ブルーシンフォニー
(母ブルーストーン)
⑩ブルーバード
(1200で新馬勝ち)
⑪ショックアクション
(母父ファストネットロック)
⑨ブルーシンフォニーは、前走中団からメンバー最速の上がりを使って差し切り勝ち。血統的にも、ダート短距離で活躍したブルーストーンの仔。
直線で追い出しを待たされながら、外に切り替えると弾けるように伸びた前走の末脚は、いかにも新潟2歳S向きのもの。連勝で重賞制覇を狙えます。
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プロフィール

境和樹
立教大学法学部卒。東スポや競馬最強の法則で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。