
紫苑Sは、重賞昇格によるブランド力アップと、ボールドルーラー系保持・内包馬の取り扱いが予想の主軸となるレース。
かつてOP特別だった頃の紫苑Sといえば、春シーズンの段階で路線に乗っていた馬にとっては完全に叩き台と割り切るレース。そんな既成勢力が取りこぼし、上がり馬が台頭することが常でした。

11年のピュアブリーゼや12年のアイスフォーリスは典型的なパターンで、オークスで上位争いしたレベルの馬でも凡走してしまう。これがかつての紫苑Sというレースの持つ性格でした。

しかし、重賞に昇格したことにより、紫苑Sは傾向がガラリと変わります。春の既成勢力がシッカリ結果を出しやすくなり、特にオークス出走組の重要性が飛躍的に高まりました。
重賞になったことで賞金額が1900万円から3500万円と倍近くに跳ね上がったことに加え、将来の繁殖入り後の価値を大いに高める重賞ウィナーの勲章も得られるわけですから、モチベーションが上がるのも当然の話。
ブランド力のある現在の紫苑Sは、春の実績重視が基本線。オークス出走組の評価は無条件に上げるべきです。
一方、血統的にはボールドルーラー系保持・内包馬が堅調。

昨年は勝ち馬パッシングスルーが母母父にシアトルスルーを内包。昨年の出走馬で、ボールドルーラーの血を保持・内包していた馬は、このパッシングスルー1頭しかいませんでした。
なお、同年8人気2着フェアリーポルカも、母父アグネスタキオンがボールドルーラー系サンデー。直接的な保持・内包馬ではありませんが、関連性は薄くない血統背景を持っていました。
オークス出走組とボールドルーラー系保持・内包馬を候補馬として抽出。
②マジックキャッスル
(オークス5着)
⑩マルターズディオサ
(オークス10着)
⑬ホウオウピースフル
(オークス8着)
⑭チェーンオブラブ
(オークス6着、母母父プルピット)
⑰ウインマイティー
(オークス3着)
⑭チェーンオブラブは、オークス出走馬で母母父にボールドルーラー系プルピット。馬キャラ、血統両面から狙える存在。
フェアリーS2着で中山適性も証明済み。立て直した効果にも期待して、大駆けに一票投じます。
【出馬表・オッズはこちら】
プロフィール

境和樹
立教大学法学部卒。東スポや競馬最強の法則で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。
「競馬成駿」はコチラ!


境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。