菊花賞2020出走馬①
コントレイル
史上3頭目となる無敗の3冠制覇を目論んでの出走。神戸新聞杯をステップとする王道ローテを選択してきた。しかも、その神戸新聞杯はタイトな馬群の中でレースを進め、狭いところからアッサリと抜け出し、ほぼ馬なりで2馬身差の大楽勝。改めて同世代に敵なしを強く印象づけた。デビュー当初から何度となく指摘されてきた気性面の難しさも100%解消とは言わないが、実戦では問題とならない程度。距離延長がプラス材料ではないだろうが、余程のアクシデントがない限り馬券圏外に消えるとは思えない。
菊花賞2020出走馬②
ヴェルトライゼンデ
2勝馬ながら、ここまで7戦5連対。崩れたのは皐月賞の1戦のみという堅実な戦績を残している。この秋は熱発の影響で復帰を1週スライドしての神戸新聞杯出走となったが、道中は無理をさせない直線だけの競馬に徹して上がり最速をマーク。これまでとは違った競馬で結果を残せた点は進境と捉えられる。サリオスが適距離路線へと向かい、2000m超のダービー3着、神戸新聞杯2着から世代NO.2へと押し上げられたが、逆転ありきの2位ランクという雰囲気は感じさせない。
菊花賞2020出走馬③
バビット
4月の未勝利戦から4連勝。ラジオNIKKEI賞、セントライト記念を緩急自在の逃げ切りで連勝している。そのセントライト記念は後続が脚を使い難い馬場状況で平凡なV時計的だったが、直線でしっかり反応できていたことは評価しなければならない材料と言える。ただ、今回は更なる距離延長が大きなカギとなり、背中が短めの体形からすると正真正銘の3000mには不安がある。いかに実質距離を誤魔化せる展開に持ち込めるかがポイントとなる。
菊花賞2020出走馬④
サトノフラッグ
皐月賞、ダービーで期待外れの結果に終わっているが、ディープインパクト記念で演じた衝撃度の高い勝ち方からするともっと戦える能力を秘めている印象が強い。上がり最速をマークして2着だったセントライト記念はその能力の一端を示したと言える。皐月賞前よりはソフトな調整に切り替えているが、この中間も相変わらず稽古では素晴らしいフットワークを披露。距離延長がマイナスに作用するタイプでなく、巻き返し可能な舞台と思える。
菊花賞2020出走馬⑤
ヴァルコス
青葉賞からの厳しいローテーションで挑んだダービーでは14着に沈んだが、2000m超で台頭してきたように距離延長がプラス材料と思えるタイプ。これまでに突出した速い上がりタイムをマークしてない点もステイヤーらしき雰囲気を漂わしている。セントライト記念時は稽古の動きも平凡だったように、あくまでトライアル仕様に仕上げ状態。馬体にメリ張りが出てきた今回は実力発揮のシーンが十分に想定できる。