ジャパンC2020出走馬①
アーモンドアイ
言わずと知れた芝GⅠ最多勝利馬。3歳時に当舞台で2.20.6秒の驚異的なレコードVを樹立。引退戦で貫禄を示し、最多勝記録を更新する可能性は十分だろう。ただ、現状ベストと思える東京2000mの天皇賞・秋で持ったままラスト300mを迎えながら詰め寄られるゴールシーン。上がり3ハロン10.9秒9→11.1秒→11.6秒。詰めてきた相手を考えれば問題視する必要はないのかもしれないが、この点がどうしても気になる。馬体のガッチリ化は父の血が濃く出始めた影響なのかも。今の2400mには不安を覚える。
ジャパンC2020出走馬②
コントレイル
説明不要の無敗の3冠馬。通常レベルの年ならV最右翼と言えるし、この距離なら現状戦力も一番かもしれない。気になるのはスローの菊花賞で久しぶりに道中で行きたがる面を見せたこと。結果、手応えよく4角を回りながら条件馬にあわや差し込まれそうになるシーン。やはり3000m向きではなかったようだ。不得手な距離で勝ち切れた点には高い価値、高い能力を見出せるが、得意ではない舞台を走ってからの中4週。このローテーションがどんな影響をもたらすのか当日まで気配をチェックしたい。
ジャパンC2020出走馬③
デアリングタクト
史上初の無敗の牝馬3冠を成し遂げた実力馬。ただ、ここまでの実績馬が揃うと秋華賞の2着が1勝馬、3~5着も条件馬だったことが引っ掛かる材料となってくる。能力評価では一枚下と考えざるを得ない。それでも、3強の中では最もレース間隔にゆとりがあるローテーション。加えて、更にボリュームアップを遂げている印象を受けるこの中間の馬体作り。上位2頭に不安要素が見え隠れする状況なら互角の存在と見てもよさそうだ。
ジャパンC2020出走馬④
グローリーヴェイズ
一昨年の菊花賞、昨年の天皇賞・春ではフィエールマンにGⅠ制覇を阻まれた格好だが、昨年暮れの香港ヴァーズでラッキーライラックに3馬身半差の完勝劇。待望のGⅠウイナーの仲間入りを果たした。ここまでの主戦場が京都だったこと、その戦績から3強崩しの1角とは言い難いが、フィエールマンを物差しと考えれば実績ほどの差はなしとの判断も可能。体調のよさを生かして好勝負を演じるかもしれない。
ジャパンC2020出走馬⑤
カレンブーケドール
未だ2勝馬ながらオークス、秋華賞、ジャパンCと3度のGⅠ2着。自在性あるレース運びができることが最大の武器であり、速い馬場、渋い馬場でも実力を出し切ることもセールスポイントとなっている。昨年と今年のメンバーを考えると大きな違いがあるが、クロノジェネシスとの対戦戦績は1勝3敗で大きくは劣っていない。今年も好戦できる下地がまったくない訳ではない。