
年末の風物詩、このレースを見ると「今年も終わるなぁ」と感慨深い気持ちにさせられるステイヤーズS。
中山芝3600という超が付く特殊条件で行われるこのレース。当然ながら、その特殊性に対する適性が最も重要な要素。
そして、その適性を計る要素になるのが、リピーター性と凱旋門賞血統です。

昨年は、過去に2度このレースで3着していたモンドインテロが勝利、2着には同レース3連覇の実績を持つアルバート。鮮やかなリピーター同士の決着でした。
その他、過去の好走馬を見てもこれだけ居並ぶリピーターの数々。
トウカイトリックに至っては、12人気3着、8人気1着、7人気3着と、近走着順の悪さと加齢を根拠に毎回人気落ちの状態で出走しながら、その低評価を覆す走りでアッと言わせ続けました。
特殊な適性を求められるレースだからこそ、その特殊な適性を証明している馬を重視するのは当然の話。このレースはその特殊性が特に強いことから、より一層、リピーターの重要性は高まります。
過去にこのレースで好走した実績のある馬は無条件(近走成績や年齢に関係なく)に重い印を打たなければなりません。

日本最長距離の平地重賞ということで、純粋なスタミナも問われます。そして、そのスタミナを表象するのが欧州血統、その中でも特に底力とスタミナに秀でた凱旋門賞血統。
凱旋門賞血統とは、自身が現役時代に凱旋門賞を勝っている、または、種牡馬として凱旋門賞勝ち馬を輩出している血統を示します。
昨年は2勝クラス在籍の身ながら見せ場十分の3着を激走したエイシンクリックが母父キャロルハウス(1989年の凱旋門賞勝ち馬)でこのテーマに該当していました。
その他、上記表以外では、トニービン内包馬やサドラーズウェルズ内包馬など、血統表に凱旋門賞血統を含んだ馬も続々と好走しています。
まずはリピーターを忘れずピックアップ。血統的には凱旋門賞血統保持馬を重視。
⑤アルバート
(リピーター)
⑥リッジマン
(リピーター)
⑪オセアグレイト
(母父バーリ)
このレースの代名詞的存在ともいえる⑤アルバートも人気次第で狙い目になると思いますが、ここでは⑪オセアグレイトを強調。
母父バーリは、種牡馬として2001年の凱旋門賞馬サキーを輩出しており、凱旋門賞血統の定義に該当。母母父にもサドラーズウェルズと、血統的にはいかにもステイヤーズS向きと言えます。
馬自身、ダイヤモンドS3着があり長距離重賞に対する適性の片鱗を見せています。この条件で秘める適性が開花する可能性に賭けてみようと思います。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。