過去10年の前後半3Fの平均ラップ構成が「34.8-35.2」と前傾寄りの傾向が強い阪神JF。近2年も2F目が10秒台とテンの負荷が強く、ラスト3F地点から徐々に失速していくタフなレース。2歳のマイルG1はスプリント質の強い馬も多数出走してくるため、必然的にペースが上がりやすいと言える。
阪神の外回りでペースが上がれば、当然問われるのは末脚性能。瞬発力よりは前傾戦でバテずに脚を使う体力が必要だ。昨年は1400mまでしか経験のないレシステンシアが逃げ切ったが、基本的には1600m以上の実績が欲しい。
狙いは⑪ユーバーレーベン。札幌2歳Sは、きつい前傾ラップを後方からマクリ上げて勝ち馬ソダシとクビ差。前走のアルテミスSはスローをインの後方でポジションを押し下げられ、直線もなかなか真っ直ぐ走れず不完全燃焼だった。本質的には阪神外回り向きではないだろうが、2歳の限定GⅠならばの目論見。右回り替わり&前傾色が強いラップ構成はプラス材料。勝負服のイメージが湧きづらい鞍上強化にも期待。
12月12日(日)付、東京スポーツ掲載分)
※なお、当コラムは金曜午前段階で執筆されたものです。当日の馬場傾向を踏まえた上での最終結論◎◯▲は『競馬成駿』にてご確認ください!
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今川秀樹
IMAGAWA HIDEKI
ラップ理論のパイオニア・上田琢巳も唸る分析力を誇る、競馬JAPAN発の若手予想家・今川秀樹。6年連続で年間黒字収支を達成している男が、「配当面からも期待値の大きい馬」に狙いを定め、本当に買う価値のある◎本命馬をお届けする。