
新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、毎年恒例、年の初めの運試しとなる東西金杯。まずは中山金杯から。
年明けの中山芝重賞は、総じて「鈍足性」が重要テーマ。
軽い芝でのスピード比べや、32~33秒台の速い上がりを使って好走するようなタイプより、時計が掛かってこその馬、ダラダラと脚を使う持続力キャラの方がパフォーマンスを上げやすい。
この中山金杯もその例に漏れません。

上がりの掛かる持続戦が中山金杯のデフォルト。
16年は異例の瞬発力勝負になりましたが、それ以外の年は後半4~5ハロンの持続力比べで、レース上がり3Fが35~36秒と上がりの掛かる流れになっています。

このことから、好走する馬のほとんどが、上がり最速経験が少ない鈍足キャラ。
他馬より速く上がる瞬発力や末脚性能は不要、むしろ邪魔と言っていいくらい。本命馬を選ぶ際は、まずはこの鈍足性に着目するべきでしょう。
続いて血統面。上がりの掛かる持続戦ということでスタミナの要求値が高くなることから、中山金杯ではサドラーズウェルズやネヴァーベンドの血が効果的に利きます。

ここ3年、立て続けに人気薄を馬券圏内に送り込み注目度を増しているのがサドラーズウェルズ系。欧州血統の雄として、スタミナの活きる馬場でその持ち味を発揮するという構図です。

スタミナの権化とも呼ばれるネヴァーベンド系も、その個性がレースに合致する重要血統。さすがにストレートに保持している馬は少ないですが、父母父や母母父に内包している馬には要注意。
ちなみに、昨年の11人気3着テリトーリアル、一昨年の9人気3着タニノフランケルは、ともに父サドラーズウェルズ系、母母父ネヴァーベンド系という配合でした。
これまでメンバー最速の数が極端に少ない鈍足キャラ、血統的にはサドラーズウェルズとネヴァーベンドに注目。
②テリトーリアル
(父テオフィロ)
⑧リュヌルージュ
(父母父バラシア)
⑮ダーリントンホール
(父ニューアプローチ)
前走惨敗で人気が落ちるなら好都合、昨年に続いて本命は②テリトーリアル。
父がサドラーズウェルズ系テオフィロ、母母父がネヴァーベンド系ダルシャーンと、中山金杯にピッタリの血統構成。そして、デビューから30戦してメンバー最速の上がりが1回しかない鈍足性も魅力。
前走はレース上がり34.4秒と、この馬にとっては上がりが速すぎたことが敗因。昨年もやはりレース上がり34.4秒のチャレンジCでシンガリ負けした直後の参戦でこのレース3着と、適性外のレースでの凡走は気になりません。
2走前の福島記念が離し気味に逃げた馬を追い駆ける苦しい立場から、先行馬最先着の3着という中身の濃い競馬。重賞を獲れるだけの力はあるはずで、今一度狙う一手とみました。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。