安田記念といえば、かつては『Nダンサー系×レイズアネイティヴ系』という配合を探すだけで面白いほど穴馬が見つかったものですが、その傾向も最近はすっかり影を潜めてしまいました。代わって台頭したのが『ロベルト系』でしたが、これも近年は適当な該当馬が出走しておらず、現在保留状態。今年も出走馬にロベルト系保持馬はゼロ…。個人的には忘れた頃に穴馬を輩出しそうな気がしていますが、今年は使い様がありませんので、来年以降のお楽しみということで。
【今年の安田記念のポイント】
1.東京マイルGⅠはダート的馬力血統保持馬が強い
2.雨の影響で道悪になる可能性が高い
さて、そうなると今年の安田記念をどんなアプローチで攻めようかということになるわけですが、そこで重視したいのが、NHKマイルC、ヴィクトリアマイルでも指摘した『ダート的馬力血統の重要性』というポイントです。
昨年の安田記念も、母父ストームキャットのワンツー。いずれも人気馬でしたから血統とは無関係に実力で圏内に突入したと言えなくもありませんが、その他の東京マイルGⅠにおける『ダート的馬力血統の重要性』を合わせて考えれば、やはり、東京マイルGⅠと相性の良い血を持っていたことが好走の後押しになった、すなわち、安田記念というレースにおいても、『ダート的馬力血統』が活きる可能性があると考えることもできるはずです。
(参考)
【東京マイルGⅠにおけるダート的馬力血統保持馬の穴馬好走例】
~NHKマイルC~
14年2着タガノブルグ
(父ヨハネスブルグ)
13年1着マイネルホウオウ
(母父フレンチデピュティ)
13年2着インパルスヒーロー
(父クロフネ)
09年2着レッドスパーダ
(母父ストームキャット)
08年3着ダノンゴーゴー
(父アルデバラン)
07年1着ピンクカメオ
(父フレンチデピュティ)
~ヴィクトリアマイル~
13年2着ホエールキャプチャ
(父クロフネ)
11年1着アパパネ
(母父ソルトレイク)
10年2着ヒカルアマランサス
(母父エーピーインディ)
09年2着ブラボーデイジー
(父クロフネ)
09年3着ショウナンラノビア
(父フレンチデピュティ)
08年3着ブルーメンブラット
(母父トップサイダー)
続いて、今年特有のテーマとして、『雨の影響』が挙げられます。
安田記念に限らず、実はこの東京マイルGⅠが道悪で行われるケースはほとんどありません。あくまで公式発表とはいえ、稍重以下の馬場状態で行われた東京マイルGⅠは、04年以降たった4回だけ。86年まで遡っても8回しかありません(ちなみに、全施行数は56回)。『タイキシャトルが不良馬場で勝ったじゃん!』と思うファンの方は多いと思いますが、不良馬場で行われた安田記念など、あの一回だけ。重馬場で行われたことも1回しかありません。
今回、その少ない道悪のレースをピックアップして、何か傾向がないか探ってみました。
あったんですよ、血統傾向がちゃんと。それは…
『道悪で行われた東京マイルGⅠは、セントサイモン系内包馬が馬券になる』
これです。
【道悪の東京マイルGⅠとセントサイモン系内包】
08年NHKマイルC(稍重)
1着ディープスカイ 母母父キートゥザミント
07年NHKマイルC(稍重)
1着ピンクカメオ 父母父ホールドユアピース
06年ヴィクトリアマイル(稍重)
1着ダンスインザムード 母母父キートゥザミント
04年安田記念(稍重)
3着バランスオブゲーム 母父アレミロード
21世紀に入ってから行われた道悪の東京マイルGⅠはこの4鞍だけ。その全てで「セントサイモン系内包馬」が馬券になっています。
もう少し遡ってみると、エルコンドルパサーが勝った98年のNHKマイルC(稍重)で2着したシンコウエドワードも母母父トランスワールドで該当していましたね。
単なる偶然と言ってしまえばそれまでですが、元々、セントサイモン系といえば、スピードがほとんどない代わりに、底力だけは秀でている古代血統。代表格のリボーは『狂気の血』とも言われ、時として大舞台においてアッと驚く快走を見せることで知られています。(この条件では)滅多にない道悪という特殊状況において、その眠っていた底力と狂気が目覚めるという図式は成り立つわけです。
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プロフィール
境和樹
立教大学部法学部卒。東スポや競馬最強の法則で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。