天皇賞・秋2023出走馬①
イクイノックス
イクイノックスはクラシック制覇こそ果たせなかったが、昨年の当レースで上がり3ハロン32.7秒の爆脚を駆使してGⅠ初制覇。以後、有馬記念、ドバイシーマC、宝塚記念と万全とは思えない体調の中でもしっかりと能力を発揮。違うコースでGⅠ4連勝を決めている。
今回は次戦・ジャパンCを意識した仕上げとの雰囲気が感じられるが、1週前にウッド8ハロン110.1―37.4-11.8秒を計時し、22日には坂路で気合注入の追い切りを敢行。前走以上に順調な調整ができており、やはりV最有力。
天皇賞・秋2023出走馬②
ドウデュース
ドウデュースはダービー制覇後に挑んだ仏遠征では馬場に対応できず9、14着に終わったが、今年初戦の京都記念では道中の力み、直線のモタれも見せながら3馬身半差の完勝劇と改めて強さを誇示している。
今回はドバイ取消後となるが、9月中旬から丹念な乗り込みを消化して再三のラスト鋭伸調教。1週前にはウッドでラスト2ハロン11.2→11.2秒と迫力満点の伸び脚を披露している。ダービー、京都記念のV時計からも東京の速い時計が出る馬場も適性高しと推察でき、イクイノックスを止める可能性が最も高い存在だ。
天皇賞・秋2023出走馬③
プログノーシス
プログノーシスは体質が弱くて休み休みにしか使えなかったが、一歩ずつ確実に白星を重ねて今年の金鯱賞で重賞初制覇。以降もクイーンエリザベスⅡ世Cで2着、札幌記念では過去とは違う3~4角のひと捲りで4馬身差の完勝劇と充実目立つ躍進を見せている。
国内9戦で上がり最速を8回記録し、距離2000mでも4勝マークと好走可能な要件を備えているが、前半ゆっくりめの競馬がほとんど。しかも、今回は同じような位置から豪脚を使える同タイプの強者が揃った一戦。同じ競馬で突き抜けるイメージは湧いてこない。
天皇賞・秋2023出走馬④
ダノンベルーガ
ダノンベルーガは皐月賞、ダービーで期待を集めながら4着止まり。以降も国内外のGⅠで劣らない走力を示しながら善戦止まりと今ひとつ自分の殻を打ち破れないレースが続いている。トモの関係から左回りがベターなのは間違いないが、過去の戦いを振り返ると左回りでもスムーズに外に出せない場面が多い。ややモタれ気味の印象もあり、この点が現状を打破できない状況に陥っている要因とも考えられる。
差はない実力の持ち主ではあるが、馬券的には評価を落とすべき存在と映る。
天皇賞・秋2023出走馬⑤
ガイアフォース
ガイアフォースはテンから進み具合がひと息だったオールカマーは5着に終わったが、春はマイル路線に挑んで安田記念で0.2秒差の4着と奮闘。改めてスピード能力の高さを示している。何と言ってもデビューから4戦目の国東特別でこの距離1.56.8秒のレコード勝ちを演じており、ガチンコの時計勝負は望む舞台。しかも、有力どころとは対照的な前受けできる脚質。
1週前には初めてウッドで稽古を行い7ハロン96.9-36.3-11.6秒の好時計と体調も上向いており、上位粘り込みがあっても不思議ではない。