【日曜小倉11R 小倉2歳S(G3)】
(芝1200m 15:35発走)
◎11.マイネヴァリエンテ
↓↓↓ 境和樹がレースのポイントを動画で解説 ↓↓↓
同じ小倉芝1200mで行われる北九州記念と異なり、意外に血統傾向が出にくいこのレース。正直、日曜日は新潟記念もありますし、このレースに関しては軽く触れて終わりにしようかと思っていたのですが、どうやら、週末の小倉は台風の影響を受けて道悪を避けられない状況(開催中止で避けられたなんて考えたくない可能性もありますが…)。
こうなるとちょっと考えるところがあるなと思い直して土曜版で取り上げることにしました。ちなみに、ここから先は、大雨により道悪になるという想定の元に書き進めていきます。
まず、昨年の小倉2歳Sの結果を振り返ってみましょう。
●2012年小倉2歳S
1着マイネルエテルネル
2着クラウンレガーロ
3着ラヴァーズポイント
時計:1.07.9
ラップ:11.8-10.1-10.8-11.5-11.8-11.9 32.7-35.2
昨年の小倉2歳Sを振り返って考えるポイントは、「時計が速いということ」「前半32.7秒」の2点です。
昨年の1.07.9秒という時計は、過去の小倉2歳Sの中で最も速い時計。例年、このレースは1分8秒台後半から9秒台で決着するのが通例であり、7秒台突入は異例とも言える好時計でした。
加えて、前半32.7秒というラップ。同じ小倉芝1200mで行われる北九州記念なら当たり前のラップですが、小倉2歳Sにおいて前半が32秒台になるケースは意外に稀なんですね。過去10年で見ても、アストンマーチャンが勝った06年とメイショウボーラーが勝った03年の2回だけです。
さて、ここからがポイントです。「例年より速い前半のラップを踏み、例年より速い時計で決着した」昨年の小倉2歳S、その結果を生んだ要因が『Bコース替わりによる馬場の高速化』だったということです。
昨年は、開催残り2週の段階でA→Bのコース替わりが行われ、そのタイミングで高速馬場が復活したという経緯がありました。あくまで私が個人的に付けている馬場差チェックの結果ですが、最終週の段階で標準より1.2秒速い時計が出る馬場。開催が6週間と長かったことで馬場に対するケアが例年以上にしっかりされたこと、加えてA→Bのコース替わりで荒れた部分がカバーされたこと、そんな要素によって昨年の小倉2歳S当日は「高速馬場」だったんですね。だからこそ、「例年より速い前半のラップから例年より速い時計で決着」したのです。
昨年と同じ6週間。残り2週の段階でA→Bのコース替わり。今年も状況は昨年と同じ。通常であれば、『高速ラップ』『高速決着』になると読み、そんな競馬に対する適性を探ることになります。
しかし、この前提を大きく覆すのが『先週の雨』そして『今週末の雨』です。
昨年は、コース替わり初週だった5週目の段階で馬場差-1.2秒。コースが替わると同時に息を吹き返したように馬場が高速化していましたが、今年はコース替わり初週から雨の影響を受け、その先週の馬場差は日曜の段階で+0.1秒と標準より時計が掛かる馬場に転化していました。そこに来て、今週末の雨予報。
すなわち、今年の小倉2歳Sは、昨年のような『高速ラップ』『高速決着』になる下地がないわけです。昨年とは異なり、
『時計の掛かる馬場への適性、道悪をこなせる下地』
が何よりも重要になると考えられるのです。
そんな観点から、今年買うかどうか検討すべき馬は以下の通り。
1.ラブリープラネット(時計の掛かる中京で好走)
6.ネロ(前半の遅い競馬で勝ち上がり。例年なら凡走するパターンだから逆に)
11.マイネヴァリエンテ(鈍重コンデュイット産駒)
13.ウインスプラッシュ(時計の掛かる中京で好走)
この中から狙ってみたいのは11.マイネヴァリエンテです。
父が鈍重の極みのようなネヴァーベンド系×サドラーズウェルズのコンデュイット産駒。ここ2戦のパフォーマンスも上々ですが、これは時計の掛かる重たい馬場でさらにパフォーマンスが上がる公算大です。
そして、母コスモヴァレンチはこのレースの覇者。血統的に今回の舞台にピッタリの存在というわけです。初戦でホウライアキコに完敗していますが、当時とは真逆とも言える馬場を考えれば逆転の可能性は十分でしょう。
境和樹
立教大学部法学部卒。東スポや競馬最強の法則で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。