【土曜 中山11R 第47回 ステイヤーズステークス】
(芝3600m 15:25発走)
◎9.セイカプレスト
(父イーグルカフェ、母父サドラーズウェルズ)
まず、特殊距離なのでいつも言っていることを繰り返しておきます。
一般的に行われることのない条件においては、『一般的な条件で才能を開花させることができていない馬』を狙うのが常套手段です。東京芝2500m、京都芝3000m以上など、下級条件の施行レースがほとんどないような条件では、一般的な2000m前後の距離で勝ったり負けたりしているような馬が劇的にパフォーマンスを跳ね上げることがよく起こります。
このステイヤーズSというレースも、昨年2着ファタモルガーナ、11年2着イグアスと、『前走条件戦を使っていた馬』が連続好走していますが、これも、一般的な条件では条件戦すら勝てるかどうかという馬の方が、特殊距離で変身する可能性が高いということを示しています。適性理論の原則、『Aの適性を持っている馬はBの適性を持っていない可能性が高く、Aの適性を持っていない馬は、Bの適性を隠している可能性が高い』というヤツです。
これはこのレースに限った話ではありませんので、しつこいようですが指摘させていただきました。今後、特殊条件のレースを予想する際には是非思い出してください。
もちろん、このステイヤーズSでもこの考え方は活かすことができます。ただ、今回はもうちょっと血統面をフィーチャーしてみたいと思います。
近年のステイヤーズSを見返してみると、『凱旋門賞血統』の重要性が浮かび上がります。
【ステイヤーズSで好走した凱旋門賞血統】
12年1着トウカイトリック(父エルコンドルパサー)
12年2着ファタモルガーナ(母父エリシオ)
12年3着デスペラード(母父トニービン)
11年2着イグアス(父ディープインパクト)
11年3着トウカイトリック(父エルコンドルパサー)
10年1着コスモヘレノス(母父エリシオ)
10年2着ジャミール(母父サドラーズウェルズ)
10年3着ネヴァブション(母父ミルリーフ)
09年1着フォゲッタブル(母父トニービン)
09年2着ゴールデンメイン(父ラムタラ)
エルコンドルパサーは凱旋門賞2着、ディープインパクトも失格にはなりましたが、凱旋門賞で小差の競馬をしています。その他、自身が凱旋門賞を勝った馬、産駒が凱旋門賞の常連とも言えるサドラーズウェルズなど、このレースでは凱旋門賞に関連のある血統が好走しやすいという傾向が存在します。
『特殊距離で才能を開花させる可能性を残している馬』『凱旋門賞血統』
これがステイヤーズSのポイント。今年の注目馬は以下の通りです。
1.フェデラルホール(才能隠し気味)
4.デスペラード(母父トニービン)
5.トウカイトリック(父エルコンドルパサー)
6.エックスマーク(父ディープ、才能隠し気味)
7.ネヴァブション(母父ミルリーフ)
9.セイカプレスト(母父サドラーズウェルズ)
10.クリールカイザー(父ダンシングブレーヴ系、才能隠し気味)
12.コスモラピュタ(母父トニービン)
アルゼンチン共和国杯が不完全燃焼だった6.エックスマークをもう一回狙ってもいいかなとも思いましたが、ここは特にこのレースと相性の良いサドラーズウェルズの血を持つ◎9.セイカプレストに期待したいと思います。地味ながら昨年のこのレースも11番人気4着。父イーグルカフェがピンとこないかもしれませんが、この馬自身の戦績を見て、今更距離適性を持ち出す必要はないでしょう。むしろ、この条件でサドラーの血が覚醒する可能性を追いたいものです。
境和樹
立教大学部法学部卒。東スポや競馬最強の法則で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。
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境和樹
SAKAI KAZUKI
立教大学部法学部卒。東スポや競馬の天才で人気上昇中の血統予想家。血統傾向からレースの適性を探る。