【ジャパンC】マスカレードボールが連勝街道まっしぐら!
11/30(日)東京12R ジャパンC(GⅠ)
前開催の天皇賞でも露わになったことだが、ポテンシャルの高い3歳馬にとっての斤量利は計り知れない。
従って、再び56キロでの出走になるマスカレードボールが連勝を視野に入れているのは間違いない。
何より、今ほど逞しくはなかったダービーが外枠のビハインドを撥ね返した結果、ゴール前で勝ち馬に迫ったように、直近からの2F延長が大きなプラス。2度目のGⅠゲットに向けての視界は極めて良好。
では、今春にマスカレードボールを抑えて3歳の頂点を極めたクロワデュノールはどうか?
凱旋門賞にしても前に壁を造れぬまま、結局はなし崩しとレースの綾に泣いたとも総括できるのなら敬意を表すべき。しかし、直前の雨など不確定要素に足を引っ張られたと同時に、やはり直近にピークを持って行ったのは容易く想像できるわけだから、そこからの立て直しが鍵に。
確かに、追走の分、遅れた1週前で覚醒を促した挙句の直前が脚色に余裕があっての先着とスイッチONとも。唯、あくまでも映像を見る限りだが、どうもスパートに入ってから頭が高くなる憾みが。体力を蓄えんとする段階で見せる苦しさが垣間見える分、3走前には及ばないとの結論に。
昨年のダービー馬ダノンデサイルが覇権争いに加わるのは必然とさえ。
しかし、今季に入っての2連勝目がドバイでの強い競馬だったように、新たなフェーズを迎えている。イギリス遠征で振るわなかったのは、彼の地の馬場と背負い慣れぬ斤量、矯めを利かせられなかったという三重苦で大目に見るべきだし、CWの自己ベストに肩を並べる時計が中間にはあって、そこからも手を緩めずに直前などは上がり35秒台。
少なくとも、3歳秋の2戦と比べれば格段に高い強度といった点も評価の対象にしたい。
タスティエーラの巻き返しがあって良い。
逆に、4月以来で前向きになり過ぎたことからのガス抜きが成っただろうし、ラスト2週連続の5F65秒台には、更なる余裕を感じさせた。これは、首さしから始まるシルエットがより明確になって洗練されたが為。天皇賞からの上積みを問えば最右翼として良い。
その天皇賞、惜しい競馬だったのがジャスティンパレス。
やはり追い切りがしまい重点の4F追いとルーティーンで臨むだけに、上がり目はさほどないだろうが、それを補って余りある2F延長が何とも心強い。
昨年の2、3着馬には触れなければならないだろう。
まずは、ドバイからの2戦が不振に終わったシンエンペラー。
当舞台のダービーでダノンデサイルに完敗した事実も重い。
その2頭に限ってのチョイスならドゥレッツァ。
問題は、前哨戦であえなく退いたこと。けれども、実質の追い切りだった1週前が1F11.7秒といった数字とは裏腹な重苦しい動きで、仕上げが進んでいなかったのは明らかだったゆえ、あくまでも叩き台だったし、その直近が3角手前から押し上げる競馬でシミュレーション完了。
現に、格下とはいえ、稽古駆けするパートナーに対し、2週連続で追走して外といったパターンで鍛えに鍛えた挙句、最終追いでは目論見通りの時計短縮。一変があって良い。
大方が‘終わった’と見做しているコスモキュランダに触れておく。
加えて、スローでの内々でハミを噛む道中と、半端に位置を取りに行った組み立てのミスがあったにも関わらず、レースを投げなかったことを証し立てる着差があった。
また、前回時以上にハードになった稽古を課せられても最後には二段ロケットのような伸びを見せたDWがあったし、それを経ても締めの坂路が気合いをつけた結果、併走馬を置き去りに。奇襲前提の極端な戦法なら食い込むシーンあり。
11/29(土)東京9R カトレアS(OP)
府中の他で注目が集まるのはダートの2歳OP、カトレアS。
主役はサトノボヤージュを措いて他なしの筈。
そこで見せたスムーズな折り合いからもマイルが足枷になろう筈なし。しかし、DWで併せ馬を繰り返したのが前回時だったのに対し、間隔を詰めたが為、坂路での微調整がメインテーマ。
その隙につけ入ることができる候補としてはまずサンデーパーティー。
確かに、番手の外と砂を被らぬ位置をキープしつつ運べた反面、坂下でのスパートと早目に抜け出した以降、離す一方で後続に6馬身差の独壇場と、ワンターンでのインパクトは相当。
当然ながら、仮に同じ体調だったにしても抵抗する馬がいれば大幅に時計を詰めたことを請け合える上に、練度を大幅にUPさせて臨むのだ。行き出しで1秒のビハインドがあった1週前などは、より発達した前躯から生まれる推進力で猛然と前に迫ってのフィニッシュ。時計も文句なし。
デビュー戦でいきなり1分37秒台に突入できたホウオウルクソール共々、サトノボヤージュの独り舞台にはさせない 。
柴田卓哉
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。


