【有馬記念】内に押し込められ、窮屈な競馬に
FILE:12/28(日)中山11R
有馬記念(GⅠ)
ミステリーウェイが単独先頭に立ったのは前半400mを過ぎてからで、その直後のホームストレッチでメイショウタバルが進路を切り替えて前へ進出、ちょうど1000m通過辺りで先頭に立ったが、序盤ゴチャ付いたこともあり5F通過は60.3秒と締まったペースになった。
出たなりに控えたダノンデサイル、ミュージアムマイル、レガレイラの人気馬は悪戯に動かず仕掛け所を窺いつつ追走し、3コーナー過ぎから外目を追い上げを開始していく。
残り400mから先頭に立ったコスモキュランダが押し切り体勢だったが、坂を登り切った残り100m過ぎからミュージアムマイルが一気の伸びを見せ、コスモキュランダを半馬身捉え切ってのゴール。皐月賞に続くG1制覇を思い出の中山で達成した。
天皇賞秋のマスカレードボールに続いて3歳馬が古馬一線級を撃破。中山巧者は間違いないミュージアムマイルだが、天皇賞秋の走りからすれば中山限定の馬でないのも明らか。今年の古馬中距離路線を引っ張ってきた馬たちを退けた結果は来季への期待を膨らませるもので、マスカレードボールとの再戦が非常に楽しみになった。
コスモキュランダは一にも二にも横山武史騎手がクレバーだった。そもそもブリンカーの着用を進言したのも同騎手。
序盤で前に絡んで、その隊列を利用しながらコスモキュランダ持ち前の持久力を最大限に発揮させるのは、相当にハードルの高い競馬だが、それを狙ってやってのけたのだから天晴。完璧なプランを打ち破った勝ち馬を褒めるしかないだろう。
坂下まではミュージアムマイルと互角の伸びを見せた③着ダノンデサイルと④着レガレイラは坂の中腹からはじりじりとした脚色に。持ち味は出せたと思うが、最後に内にモタれ気味だった辺り、斤量や展開が上位2頭ほど噛み合わなかった結果だろう。
─次はココに注目!─
6人気14着
シンエンペラー
ある程度出して中団前目のインを追走と序中盤の運行はうまく行ったが、有力馬が3コーナーから外を押し上げた際に押し込められることに。そこから何とか挽回可能な位置を確保していたが、そもそも狭い進路の中、直線では前からメイショウタバルが下がってくる不運も重なり、ずっと追えないままの入線になってしまった。
結果論で言えば、序盤と2周目の向正面辺りにもう一歩踏み込んだ進路確保の機会があったようにも見えるが、内枠を生かした立ち回り自体は責められるものではなく、もし捌けていれば…と思わせた勝負所での手応えを復調の兆しと記憶しておきたい。
(執筆:久光匡治)
二天一流ホースマン
久光匡治
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従来、専門家がその道一本で務めあげる取材と調教。その双方を股にかけ、場所を選ばず活躍する二天一流ホースマンとは彼のこと。馬・人の両側面からあらゆる可能性を探り、時には上位人気馬を印から切り捨てることも辞さない予想スタイルはまさに天衣無縫。優馬の産んだサムライが、今日も未踏の道を征く。 (担当厩舎:青木、奥村武、粕谷、加藤士、萱野、根本、堀内、和田郎)


