【京成杯】多彩な引き出しが示す、確かなポテンシャル!

【京成杯】多彩な引き出しが示す、確かなポテンシャル!

01/15 (木) 美浦追い切りレポート

1/18(日)中山11R 京成杯(GⅢ)

2頭以外は1勝馬で構成されるGⅢの京成杯。
しかし、額面上は格下でも時計の裏づけやこれまでの対戦相手から将来が約束されている馬の存在は数多あるし、3年前のソールオリエンスや一昨年のダノンデサイルなど、クラシックホースを輩出するようになった。重要度は増したと見做せるレースに。
柴田卓哉
柴田卓哉

その中、ソラネルマンが支持を集めているのには頷ける。

何せ、9月と異なり、行きっぷりが格段に良くなった直近は、鞍上の操るままにペースを落とせた道中があったのに加え、迎えた直線では搭載エンジンの違いを見せつけた結果、ラストから2F目には10.8秒と、後続の歯が立たなかったのが納得できる鋭さ。

確かに、おっつけながらだったのがデビュー戦の中山と、今回のコース替わりがネックになりそうだが、緩さが残ったままの当時とは違い、良質な筋肉を生かせるようになったのが目に見えている。

特に、木曜の3頭併せを含め、ラスト2本の併せ馬では余裕綽々での1F11秒台連発。体型的にもっと距離があって良いタイプなのを差し引いても、その成長ぶりには圧倒される。
柴田卓哉
柴田卓哉

ポリュフュロゲネトスには一目も二目を置かねばならぬ。

7月・福島と初勝利を挙げた秋・中山の時計が目立たなかったのとは対照的に、リフレッシュを経た暮れがレコード決着の2着

前目でスンナリと運べたのが初勝利時だったのに対し、タイトな流れに晒された前走。馬混みを気にしないどころか、直線で窮屈になったにも関わらず、それを撥ね返せるだけの速い脚を使えたわけで、挙句の連対確保だったから、引き出しの多さに裏打ちされたハイポテンシャル。

前回時は、ビッシリ追った1週前の3頭併せで他2頭を突き放しての上がり36秒台。その前回時と同様のパターンを経た上に、今回の最終追いではより柔軟性が増したままのフィニッシュと更なる高みを目指せるまでに。1.58.7秒の持ちタイムに信頼を置く手も。
柴田卓哉
柴田卓哉

札幌2歳Sで賞金を加算した後、GⅠでは振るわなかったジーネキング

そこが、1000m通過61秒を超えるスローだったから、意外にも淡泊だったと総括するしかない。唯、抵抗する素振りが全くないまま番手に収まったように、久々で無理をしなかったのがそもそもの間違い。

挙句、もたれる仕草さえ出たのなら度外視できる上に、その一叩きで見た目からして引き締まったのだ。実際、追い切りでは促されるや否や、体を使い切るフォームに即チェンジとスイッチが入った。少なくとも、ハナを切った3戦では1勝2着2回と崩れなし。自分のスタイルを貫いての巻き返しがあって良いわけ。
柴田卓哉
柴田卓哉

巧みな立ち回りだった11月に2勝目を挙げたアッカン

確かに、離し逃げがあったわりに、ピッチが上がらぬイレギュラーな展開で、待機策のクチが不完全燃焼だったように、恵まれた面はあった。が、持久力に自信があるからこそ、早目の仕掛けが叶ったわけで、札幌での初勝利が示す通り、コーナー4回ならその特性が最大限生きそう。

とはいえ、8月からの過程で本物になったのが3戦目。使い込んでこそといった面が見え隠れする分、間隔が開いたのはどうか?

直前の先着も先行したアドバンテージを生かした感じで、稽古駆けしないのは承知してはいても少々物足りぬ反応なのが気懸かり。立派に映る体つきに由来しているのではないか。
柴田卓哉
柴田卓哉

それならば、エリプティクカーブが主役に躍り出る資格がある。

11月・百日草特別ではアッカンの後塵を拝した。しかし、少頭数にも関わらず、縦長で進んだ中、道中でセーブし過ぎたし、仕掛けも遅かった。直後のホープフルSが惜敗だった2着馬と同じ上がり32.8秒を駆使しても及ばなかった所以で、明らかに脚を余したのなら前進は必至。

しかも、今回は美浦入り時点からして秋より格段に洗練された全体像で、それを裏づけているのが稽古の質UP。何せ、一杯に追った前週よりコース取りが幾分外目での5F66.4秒が楽なままでの時計短縮。積極策に転じたならばその位置からでも弾けそうな体力とセンスの持ち主なだけに、2歳時からの変り身には太鼓判を捺せる。
柴田卓哉
柴田卓哉

グリーンエナジーが唸っている。

直線だけの競馬だった夏前とは逆に、前進気勢が出た秋には直線に向いても持ったまま。更に、気合いをつけた程度の地点が10.5秒といったラップを刻んでいたことには驚きしかないし、鼻出血発症でのパフォーマンスだったから底知れないということ。

勿論、その誤算があった反面、成長を促すリフレッシュを経たのは確かで、筋肉量が増してのハリには目を奪われるほど。また、暮れから年明けにかけての負荷UPがあった分、感触を確かめる程度の木曜には納得が行くと同時に、抑えるのに苦労したように、実にパワフルさとスケール感が増した。

一方、跳びの大きさから生まれる豪快なフォームは広いコースでこそ。中山替わりに一抹の不安を覚える。
柴田卓哉
柴田卓哉

関西馬ではアクセス

キャリア1戦ゆえ、経験値で劣るのは承知しているし、突出しているわけではない初戦の時計もある。けれども、レースに入り切れなかったのが出遅れに表れている。それが前半のフワフワした走りに繋がった一方、スローを見越した捲り気味の進出と、乱暴な運びだったにも関わらず、ラスト1Fだけで後続に水を開けたように瞬発力は非凡。

加えて、そこに至る過程では一頓挫が。対して、格上相手に追走先着だったラストが10秒台だったのに加え、直前に至っても緩める気配なしの坂路51.0秒があって、前回時より1.6秒速い時計を単走でマークととどまるところを知らず。大物の相あり。

柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。