【スプリングS】共同通信杯での敗因は明白!/休養明け除き、瑕疵が無い左回り!【金鯱賞】

【スプリングS】共同通信杯での敗因は明白!/休養明け除き、瑕疵が無い左回り!【金鯱賞】

03/12 (木) 美浦追い切りレポート

3/15(日)中山11R スプリングS(GⅡ)

中山メインは2週連続での皐月賞TR。唯、マイラーでもチャレンジしたくなる距離のスプリングSだけに、タイプの異なる面々が集う混戦になった。
柴田卓哉
柴田卓哉

とはいえ、無傷の2連勝で臨むクレパスキュラーの存在が際立っている。

良質な筋肉を纏った厚みのある馬体で、そこから繰り出すフットワークは実に豪快。それは、デビュー前からだった上に、初距離で速い時計の決着を強いられた暮れなどは、内で我慢する状況から直線で外に持ち出すと、ステッキ一発だけで後続に水を開けての1.32.9秒とスケールが違い過ぎたとしか言えないワンサイド。

加えて、時間をかけて乗り込んだわりに緩さが残った仕上げだったのに対し、今回は1週前の3頭併せを経た直前の坂路が51.9秒。それぞれのコースでいずれも自己ベストを更新したし、レコードでデビューを飾った8月同様、コーナー4回の1800mとなれば死角なし。
柴田卓哉
柴田卓哉

現時点でのアスクエジンバラには一目置かねばならない。

既にOP特別を制しているし、2歳秋からは正統な路線を歩んだ結果、ホープフルS3着だったから。そこでは、外目進出から一旦は先頭に立ったことで後続の目標に。とはいえ、1000m通過61.3秒の緩い流れに乗った挙句だったと共に、勝ち馬の直後が共同通信杯で、1勝馬に交わされての3着だっただけに、掛け値なしのGⅠとは見做せぬ面も。

無論、楽勝だった夏・札幌と同じ距離に戻るのはプラスだが、それとて同じ舞台を走ったクレパスキュラーほどのインパクトなし。
柴田卓哉
柴田卓哉

では、キャリア2戦目での東スポ杯で4着だったテルヒコウか?

注文通りの競馬だったとはいえ、坂上まで抵抗できたし、初戦で2馬身半置き去りにした馬は、2月のGⅢで連対を果たすことになったように、ポテンシャルは相当。けれども、本来は先週の弥生賞が目標で仕上げがままならなかったゆえ、スライド。

その効果があっての最終追いは前回時以上の坂路52.5秒だった反面、同じ5F65秒台だったデビュー時の1週前と異なり、最後は脚が上がっての遅れだった先週が物足りなかったし、まだトモが薄い感じで、中山の急坂もネックになりそう。
柴田卓哉
柴田卓哉

同じ東スポ杯組であればラストスマイルをより上位に。

明らかに不向きだったダートのデビュー戦を除けば、高いレベルで安定。というか、1勝クラスとしてはメンバーの揃った先月の府中が危なげなかったのに加え、実質の追い切りだった1週前が追走して外に進路を取る、前回時と異なる強度UPの中、ラストは11.3秒と、よりダイナミックになった動きに見合う数字を叩き出せたのだ。

当舞台であれば、弥生賞に無事出走していれば、恐らく勝っていたであろうパントルナイーフとの0.2秒差が。中山替わりはむしろ望むところ。
柴田卓哉
柴田卓哉

サノノグレーターを見限ってはいけない。

確かに、初戦勝ちのあった府中での共同通信杯では伸びを欠いた。が、ゲートを出て気合いをつけたのが裏目に出て、コントロールが利かぬ状態が4角手前まで続いた上に、直線で外に壁を造られたことで怯んだままの状態。思えば、内に凭れる面が見えても外から踏み込んでいった暮れのレコード勝ちは被せられなかったが為。

荒削りになりがちな中山とはいえ、強引に運ぶ形でマックスになるということ。また、今回のコース追いでは古馬OP相手と併せ馬の質が大幅に上がったし、追い切りの坂路でも前回時を大きく上回る51.8秒。渾身の仕上げに一票入れたくなる。
柴田卓哉
柴田卓哉

初勝利を挙げた直後の中ではミスターライトが面白い。

プラン通りであれば年明けからの始動だっただけに、一頓挫あっての3月復帰といった点は痛い。唯、大事を取ってのやり始めから順当にピッチを上げられた中、ラスト11.5秒があって、これは1Fの自己ベストタイだったし、最終追いでは他2頭を1秒以上も追走しての6F82.7秒。

直前で追い込まざるを得なかったのが、これまで違うパターンで漸く間に合わしたフシがある一方、ハリ自体は2歳時以上で体に幅も出ている。余りに強かった暮れの1.47.6秒はまだまだ詰まる。

3/15(日)中京11R 金鯱賞(GⅡ)

中京は、大阪杯を視野に入れる面々が覇権を争う金鯱賞が杮落し。
柴田卓哉
柴田卓哉

その中、まず取り上げるべきは連覇を狙うクイーンズウォーク

夏・新潟記念での取消ゆえ、前走への過程ではCW5F68秒を切る時計がなく、見切り発車で弾けずじまい。大外枠で脚を矯められなかったことを含め、度外視できるわけ。逆に、1週前の長目追いで1F10秒台と昨春を凌ぐ中身の濃さ。しかし、その4歳時より相手の質は格段にUP。牝馬の別定56キロといった点でも隙は生じる。
柴田卓哉
柴田卓哉

その天皇賞秋は、クイーンズウォークを始め、本来の力を発揮できなかった馬多数。その典型がホウオウビスケッツで、矯めて逃げた馬の番手。

‘ヨーイドン’がマッチするわけもなく、退いて当然の結果と受け止めるべき。逆に、昨3月は同じ2番手からでも後続を離して進んだ馬が引っ張る流れで仕掛け処が難しくなる中、それを交わして一旦は完璧に抜け出した挙句のハナ差と価値◎。

けれども、充電を経て豊富な乗り込み量だったのに加え、ラスト1Fだけでも追うごとに時計を詰めていた当時と異なり、促してからのタイムラグがあって、見た目も鈍重な感じを拭えない目下は良化途上と断じざるを得ぬ。
柴田卓哉
柴田卓哉

同じように、今季初戦のアーバンシックにも旨味を感じない。

ホウオウビスケッツ以上の実力はGⅠ制覇が示す通りだし、2走前には狭い処をどうにかこじ開けた結果、0.2秒差だったから3歳年明けの京成杯(ダノンデサイルの2着)共々、2000mでもハイレベル。

しかし、折り合いを欠いて万事休すだった暮れの香港の反動が見え隠れ。現に、鞍上とのコンタクトが道中で取れたわりに、それ以上詰めるイメージが伝わってこないままの1F11秒台がラスト2週。まだ物足りぬ。
柴田卓哉
柴田卓哉

関東馬ではドゥラドーレス

重賞ゲットが叶わぬまま7歳を迎えたが、昨秋からであればGⅡでの連続2着で、9月にはレガレイラに対する0.2秒差ならもう本物だし、直近にしても離し逃げがあって、3番手以下はスローで進む中、先に抜け出した勝ち馬にこそ及ばなかったが、最後の最後で凄い伸び。

その勢いは、一叩きしたことによって加速したと決めつけられる。よりシャープなラインになって追い切りはDWでの3頭併せ。結果、他2頭を窺いつつストライドを広げた直線半ばからは重心が沈む見事なフォームで本格化を思わせるフィニッシュ。しかも、脚部不安による1年3カ月ぶりだった一昨年秋以外は瑕疵がないのが左回りで、今となっては1F短い1800mだった昨5月にはレコードの2着さえ。コース替わりもプラスに。
柴田卓哉
柴田卓哉

同じAJC杯組、ジョバンニの巻き返しがあって良い。

ここ2走は一完歩目が遅く、位置を取れなかった。特に、年明けは縦長でも内の窮屈な位置に嵌って結局は踏み遅れる始末と完全に脚を余した。と同時に、抑えて弾けさせんとしても前を上回る瞬発力を駆使できないタイプでないのが分かったことを収穫と捉えられるから、積極策に転じること必至の今回は劇的に変わる筈。

振り返れば、ここ2戦はスタートしてすぐにコーナーを迎える設定だった分、リカバリーできなかった。つまり、2歳9月にエリキングとのマッチレースを演じた当舞台がマッチすること請け合い。加えて、本格始動まで時間を要して実質2本と急仕上げ気味だった1月を経て立ち上げがスムーズだったが為、追い切りは4Fの入りが速かった上での坂路53秒台と中身が違う。主役を張ることになろう。

柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。