【日経賞】負けてなお示した地力/後手を踏んでも見せ場十分で次こそ!【毎日杯】

03/28 (土) 妙味解析!回顧ファイル

負けてなお示した地力

FILE:3/28(土)中山11R

日経賞(GⅡ)

序盤から前掛かりの隊列になりペースが落ち着くまでに時間が掛かった。1000m通過59.0秒ほど

その後にラップが緩むタイミングはあったが、3コーナーを待たずして後続の押し上げも発生しており、週中の雨の影響が残ったソフトな馬場を思えば先行勢にはかなり厳しい流れ

前がゴチャ付いたこともあって直線は二転三転の攻防となったが、最後は2頭しか出ていなかった4歳馬のワンツーなのだから、競馬の時流が表れた結果と言えるだろう。

勝ったマイユニバースは8枠からの発走だったが、1周目のホームストレッチの時点では既に内に潜り込んで折り合っての追走。向正面で各馬が押し上げるタイミングで馬群がバラけると、そこで外の進路を確保。

前のゴチャ付きを見極めながらの仕掛けと進路取りは横山典弘騎手の手腕によるところが大きいが、この馬自身、菊花賞でも4番人気に推されたほどの素材でもある。

ベテランがしっかり競馬を教え込み、着々と自在性を身に付けている点は先に向け明るい材料だろう。

4連勝で挑んだミクニインスパイアもマイユニバースと同じ4歳馬。こちらは最内枠から終始ロスの無い運びで、道中はコスモキュランダを眼前に置く絶好位。

4コーナーからコスモキュランダが外を狙ったことで、内にできたスペースを突くこともでき、結局、スタートからゴールまで一切のロスが無かった

これ以上ないくらいの競馬をしているだけに及ばずの結果は勝ち馬を褒めるべきだろうが、未勝利勝ちから一気の連勝で重賞でも互角の競馬ができたのだから悲観する必要はない

1番人気で⑦着に敗れたコスモキュランダは序盤から先団に付けて正攻法で臨んだが、向正面から後続が押し上げた際に押し込まれ十分な進路が確保できなかったのが響いた。

手応えがあるからこそ外の馬を弾くような強引な進路を選択したのかもしれないが、結果的にはコスモキュランダが開けた進路に飛び込んだミクニインスパイアが②着に脚を伸ばしたのだから、直線にかけての勝負所での判断ミスは否定できないか。

力負けではないのは明らかだが、シャイニングソードとの接触はかなり激しかったし、その前にはブレイヴロッカーも挟まれて後退する場面もあったりで、ヒヤッとする危ない競馬になってしまったのは少々残念なところ。

各馬、メンタルなどにダメージが残らぬよう祈りたい。

(執筆:久光匡治)

後手を踏んでも見せ場十分で次こそ!

FILE:3/28(土)阪神11R

毎日杯(GⅢ)

見事1番人気に応えて勝利したのはアルトラムス。前走のシンザン記念当時はイレ込みが目立ちスタートのタイミングが合わなかったが、今日は落ち着いた姿でレースに臨み、互角のスタートを切れたことで弾みをつけた様子。

道中は前の4頭を見ながら上手く壁を作り、1000mの通過が59.7秒のスローペースを確りと折り合って追走。終い2Fが10.8~11.3のキレ味勝負のなか完全に抜け出していたローベルクランツをゴール前でキッチリと差し切る文句なしの内容。ここでは一枚上の底力を証明した

次走どこに向かうのか現時点では不明だが、出世レースを制した背景もありGⅠの舞台に立っても侮れない存在になるのは確かだろう。

道中2番手でジックリと脚をため、直線に向かうと楽な手応えで後続を引き離したローベルクランツが惜しくも②着。ほぼ完ぺきな競馬が出来ていたことは確かで、勝ち馬を褒めるべきレース内容。

きさらぎ賞では気性の若さが災いし、道中も後方でズッと外々を追走する何もできない競馬だったが、この中間は調教を工夫してまともに競馬に参加することに成功。まだまだ良化余地は残しており今後の成長が見込める一頭だろう。

③着には前走未勝利の身で1勝クラスを楽勝し2番人気に推されていた矢作厩舎所属のカフジエメンタールが何とか我慢。直線では一旦アルトラムスと叩き合うシーンもあったが、歩様の硬さが目立つ馬でキレ味勝負では叶わなかった様子。

久々好走の反動もいくらかあった様だし、現状でこれだけ走れれば合格点と見て良さそう。この馬もまだまだ成長途上なのは明らかで長い目で見ておきたい馬。

4番人気に推されていたウップヘリーアは出脚がつかず後方からの競馬になってしまったのが痛かった。それでも勝負どころから外々を回って追い上げ④着に入線した内容はスローの流れを考慮すれば見どころは十分。

関東馬だが、輸送を考慮し早めに栗東に入厩して調整したのが功を奏した様子で、当日落ち着いた姿を見せていたのには好感が持てる。母系は確りとした血筋の馬で秘めた素質の高さは確か。先々までチェックをしておきたい一頭だろう。

(執筆:持木秀康)

関西トレ
優馬1面の名奉行 優馬

持木秀康

栗東 調教

栗東の調教班に所属。優馬の1面にてコラム「オフコース 持論(もちろん!)」を掲載、2016年天皇賞・春にてカレンミロティック(13番人気2着)に単独◎を打ったことは現在でも語り草。推し馬サロンでは関西トレセン捜査班にて予想を提供 。

久光匡治
二天一流ホースマン

久光匡治

調教 取材 美浦
スプSGI的中
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従来、専門家がその道一本で務めあげる取材と調教。その双方を股にかけ、場所を選ばず活躍する二天一流ホースマンとは彼のこと。馬・人の両側面からあらゆる可能性を探り、時には上位人気馬を印から切り捨てることも辞さない予想ス タイルはまさに天衣無縫。優馬の産んだサムライが、今日も未踏の道を征く。 (担当厩舎:青木、奥村武、粕谷、加藤士、萱野、根本、堀内、和田郎)