【初日を終えて】厩務員としての戸惑いとやりがい――そして初陣は4月25日(土)鎌倉Sに決定!その胸中に迫る
先週の4月3日(金)に、小島茂之厩舎でヘルパーの厩務員として働くことを発表し、今週の7日(火)から実際に厩舎で仕事をするようになった。
色々なところから反響をもらって、自分のLINEにも数十件の通知がきたが、ほとんどが「頑張って」「でも怪我はしないように気を付けて」というものだった。
まぁ、自分の年齢を考えればそう言われるよね(笑)
勤務初日を迎えた国枝栄"厩務員"
厩務員として働いてみて――
調教師時代との違いに戸惑いも
で、実際にやってみてだけど、システムというか厩舎のやり方が自分が調教師としてやっていたモノとはやはり違っていて、思ったより複雑で難しいんだなぁと思ったよ。
作業工程表みたいな物に則って動くんだけど、一つ一つの作業内容を確認しながら進めるから、どうしても時間がかかってしまう。馬房の配置や馬具の置き場所、馬糧庫の位置も自分の厩舎とは違ったから、まず動線を把握しないとね。
厩舎作業に取り掛かっていく
調教師時代は、助手や厩務員に指示を出してその通りにやってもらっていたが、それを自分で実践するのとでは大違い。相手が作業内容と意図を分かっていれば、少しの説明で理解して巧く動いてくれていたが、カイバ桶や水桶の置く位置や向きが合っているのか、という些細な事でも躊躇して確認しないといけない。
パッと見たときに理解が追い付かないというか、イメージが湧かなくて、作業と内容が馴染むまではやはり相応に時間がかかると思う。厩務員になったら担当馬の日記を書くと言っていたが、自分の馬と向き合う前に、大前提としてまず厩舎作業に慣れないといけないね。
調教に騎乗(10日・金曜撮影)
スタッフともなかなかジックリ話す時間がないんだけど、少しずつ話をするようにしている。ただ、周りもこっちの調教師としての実績も分かっているから、自分の扱いに困っているのかなぁと…。
まだ周りの手を借りながらだし、これくらいの作業は分かるだろうというお互いの暗黙の了解みたいなものが、まだ落とし込めていなくて。正直、足手まといになっている感もあるよ(苦笑)
思い描いた馬づくりへ――
苦悩の一方で掴んだ手応え
ただ、厩務員をやるにあたって、肉体労働になるのは分かっていたから、その準備はしてきた。
調教師時代も、腕立て伏せや腹筋を1日30~40回、懸垂10回を2セットなど体は動かしていたが、引退後も継続してトレーニングとしてやっていたから、いざ厩務員として働いても反動というか、筋肉痛とかのダメージも特にないね。
飲み水が入ったバケツなどは1つ3キロ以上あると思うが、それをふたつ同時に持ったり、寝藁をあげたり、バンテージも初めて自分で巻いたりした。調教師時代の100倍は体を動かしているよ(笑)下手にジムなんか行くよりいい運動だよね(笑)
重いバケツも軽々両手に移動する
調教師時代は、午前の仕事が終わり合間に昼寝も少ししていたが、言ってもうたた寝レベル。それが、今は昼寝の短い時間でもぐっすり眠れて、睡眠の質がすごく上がったんだよ。
あと腹もすぐ減るから、とにかくご飯が美味い美味い(笑)夜もすぐ眠くなってスッと寝られるから、おかげで健康になったよ(笑)
それに、以前は馬主さんや牧場関係者、ジョッキーの手配やローテーションなど各所への連絡や確認などに追われていたが、今はそれをしなくても良くなった。本当に、1頭1頭と向き合ってジックリ仕事ができるのが良いね。
厩務員として新たな日々が始まった
厩務員デビュー戦が
4月25日(土)に決定!その胸中とは
8日(水)には調教終わりの馬に跨り、乗り運動をした。9日(木)は、グランプラネッタ(セ4)という馬を角馬場でキャンターで乗ったりもしたよ。
この馬は、競馬に使った(4月4日)あとだったから、数日ラクをさせた上で放牧に出て行ったんだが、元気一杯だったのが乗っていて分かったよ。替わりに、10日(金)には2歳馬もやると言われているので、そちらもどんな馬かワクワクしている。
(馬はグランプラネッタ)
もう1頭、7日から担当しているのが準オープン馬のトクシーカイザー(牡6)。
こちらは古馬らしくすごく大人しくて、物事が分かっているね。性格的に人にちょっかいを出すこともなく、何をするにも従順でラク。
4月25日(土)の鎌倉Sに出走予定らしいけど、8日の夜に家に帰ったら妻が「ニュースになってるよ」と言ってきて、よく見たら(武)ユタカが騎乗するって…。
翌朝、小島茂師に確認の上、ずっと世話になっていたエージェントだったから直接、電話して聞いたんだが「乗りますよ!」って。いやー、俄然、注目度が上がってしまったね(笑)当日はパドックで馬を曳くつもりだし、楽しみにしているんだ。
自らの手で馬体を洗い、丁寧に拭き上げる
美浦トレセンから馬運車に乗って競馬場に行くことも、競馬場内の厩舎から装鞍所に行くのも、もちろん初めて。
でも、すべてそれを経験したくて厩務員になったからね。その日がやってくるのが非常に楽しみだよ。
まだまだ不慣れな点も多く大変だけど、やりがいを感じているし、怪我に気を付けてレースに向かえればと思っているよ。
見られるのが今から待ち遠しい
※次回は4月17日(金)更新を予定しています。


