【日本ダービー】二冠阻止へ東の俊英が刃研ぐ!
5/31(日)東京11R 日本ダービー(GⅠ)
1本のラインに見事に乗っているのがダービーの特徴。即ち、ホープフルS→共同通信杯→皐月賞。
その中、二冠を狙うロブチェンには敬意を払わなければならぬ。
確かに、2月・府中では取りこぼしたが、当時は実質1本で道中には折り合い難があったという、二重苦。コースに対する苦手意識はない。
当然ながらリアライズシリウスをライバル視しなければならない。
加えて、DWの自己ベストを更新した1週前の併せ馬には唸らされたし、直前の単走にしてもリズム良く進んで手応え通りに弾けたように、前回時を凌ぐデキなのは間違いない。胴の構えがユッタリとしている点でも距離延長での逆転があり得る。
この一連で注目しなければならぬのが共同通信杯で、そこでの2着ベレシート(回避)を、京都新聞杯で差し切ったコンジェスタスが俄然クローズUPされるということ。3戦3勝と底知れぬ上に、直近の好時計を距離延長での真価発揮と受け取ることができるし、持続性のある脚からも当舞台は格好。
けれども、本格始動が3月で、前走からは中2週と間隔が詰まる。やはり、追い切りが坂路54秒を超えるタイムと、ここ2走より馬を追い込めなかった分、評価は微妙に。
手塚久厩舎のもう1頭、アウダーシアは絶好調。
が、追い切りで4F過ぎから一気に前との差を詰めたような前向きさと同時に、胴の詰まった体型。クラシックディスタンスでは懸念を覗かせる。
パントルナイーフには感心できぬ。
今回、正面から入る長目追い2本で体力増強を図った上に、直前の3頭併せでも余裕の手応えで1F11.2秒。‘さすが’と言わせた一方、どうも輪郭が曖昧な印象で、全体に盛り上がりを欠く筋肉。良化を辿ってはいても4月からの一変までは?
◎は上原佑厩舎から。かといって、グリーンエナジーにはならない。木曜追いで一組目の一角だった上に、3頭縦列の最後尾から進んだから、陣営の評価としては高かろうし、5F66秒を切っての1F11.1秒といった伸びには非凡な身体能力が表れた。
しかし、中間の熱発で1週前が軽目だった影響は打ち消せない。全体からするとトモが薄く見えるわけで、体力面にネックあり。このクチの真ん中だったライヒスアドラーは切れのある動きで、やはりグリーンエナジー以上。唯、皐月賞が理想的なレース運びだっただけに、劇的なまでの一変は?
2組目の3頭併せには目を瞠った。その中、主役に抜擢するのはフォルテアンジェロ。1週前の併せ馬で見せた抜群の瞬発力が健在どころか、それに輪をかけた反応で、真ん中だった直線ではそれを1F手前で発揮して他2頭に決定的な差をつけた結果、内に半馬身先着。目下の能力差が反映されたということ。
つまり、暮れ以来で緩さが多少残った4月のGⅠ以上は約束されているし、そこではスローで進む中の出遅れが全てで完全に脚を余した。高速ターフが如何にもマッチしそうな身のこなしに賭ける。
これに遅れた最内のゴーイントゥスカイは、敢えて最後に控えたが為、心配なし。しかも、以前より胸前が格段に発達して劇的なまでに馬体の造りが変わった。青葉賞での速い時計を素真面目に受け止めて、当然ながら争覇圏にあるとすべき。
5/31(日)東京12R 目黒記念(GⅡ)
祭典直後は、GⅡのハンデ戦になる目黒記念で、ここはダノンシーマが支持を集めてきそう。
昨9月からの快進撃が圧巻だし、直近が天皇賞の前哨戦に挑戦して3着と未だに成長段階にあるのが何よりのダノンシーマ。
対して、前を窺う形からの抜け出しで上がり最速だった1月・白富士Sが鮮やか過ぎた分、本質は2000m前後にあるのでは。
その1月・府中でダノンシーマの後塵を拝したウィクトルウェルスを敢えて取り上げる。
何せ、速い上がりに持ち込んで一旦先頭に躍り出た2着馬のアドバンテージが大きい中、追われるほどに伸びて結局は長く脚を使えたのだからステイヤーの資質◎。しかも、今回は美浦に腰を据えての調整でラスト3週はオール1F11秒台で、前回時からの負荷UPが。
無論、まだ緩さを残す体つき本物になるのは先々。唯、そのレベルでもGⅡなら十分に渡り合える。
もう1頭の◎候補はファイアンクランツ。
また、冬場はDWでの併せ馬が1本のみでラスト2週が3角手前から馬場に出すしまい重視。対照的に、活発な新陳代謝を思わせる麗しい馬体での帰厩だったし、最終追いに至っても3頭併せ敢行で最後は矢のような伸び。3歳2月の時点ではウィクトルウェルス(ゆりかもめ賞で負かされた)に分があったが、ハンデを1キロ貰った勘定となれば、その事実は打ち消される。
清水成駿の直弟子
柴田卓哉
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。


