【毎日王冠】展開を追い風にベテラン勢が意地見せる!/まさに恵みの雨!超伏兵が初重賞制覇飾る【京都大賞典】
FILE:10/4(日) 東京11R
毎日王冠(GⅡ)
ペースを利して逃げ粘るホウオウビスケッツを最内枠から先行していたセイウンハーデスが残り200m過ぎから猛追。最後はハナ差でセイウンハーデスが競り勝った。1馬身以上離された③着にレディネスが入り、後方位置から脚を伸ばしたレイニングとライヒスアドラーは掲示板確保まで。いずれにせよ前と内目で立ち回った馬たちが上位を占める結果になった。
勝ったセイウンハーデスは最内枠からジワッと前を取り、道中3番手のインと絶好の位置。外から被された際の懸念もあったが、久々の分か良い意味で抜け感もあったようで、非常にリズムの良い追走ができていた。
昨年のエプソムカップ圧勝のパフォーマンスを思えば単純な能力値もメンバー上位だったと思うが、最内枠の先行位置で折り合ったうえで突き抜けた辺りは進境のある内容でもあったか。ドウデュースを筆頭に強い7歳世代。脚元との兼ね合いはあるだろうが、精神面の課題が解消してきたとなれば、まだまだ活躍の場はありそうだ。
ホウオウビスケッツはこれで毎日王冠は3年続けての②着。いずれも逃げ粘りの競馬ではあるが、1000mの通過は昨年が58秒6で一昨年が59秒4だったのを思うと、今年の59秒8は非常に楽な逃げだっただろう。走破時計自体も過去2年よりも遅いフィニッシュにも関わらずハナ差②着に粘り込んでいるのだから、展開の恩恵は言うまでもなく大きい。
昨年の毎日王冠以降の大敗は自分の競馬に持ち込めない中での敗戦でもあっただけに、これぞ典型的な『忘れたころの逃げ馬』の激走だろう。今回こそがタイミングだったのは間違いないだけに、次走以降は慎重に考えなくてはならない。
③着レディネスは好発を控える序盤の動きだったが、あまりの流れの遅さに200m過ぎから600m過ぎ辺りまでは馬がその気になり、鞍上も宥めるのに苦労していた。自然とポジションが押し上がった3コーナー手前辺りからはスムーズな追走が叶い、良いタイミングに良いポジションで収まったことで直線はしっかり反応。
上位2頭からすれば致し方なしのロスが生じた競馬なだけに、この速い上がりを思えば健闘の③着と言えるだろう。それにしても、道中から直線の早い段階で広い所に出せた辺りも含め、鞍上のエスコートが非常に巧みだった。
④着レイニングと⑤着ライヒスアドラーは展開負けの感は強いが、レイニングは後方から最内に進路が見出せたことが一歩着順を押し上げた要因。ライヒスアドラーは馬込みでもいつも以上に折り合えたが、直線は前の進路がなかなか開かず、結局はすぐ外のドラゴンブーストと馬体をぶつけながらこじ開ける強引な進路になってしまった。スローペースゆえ起こった事象とはいえ、自身のスタートがイマイチだったのがそもそもの事の始まり。課題が浮き彫りになった競馬だった。
一番人気で⑦着に沈んだリアライズシリウスは単純に伸び負けた競馬。ホウオウビスケッツの流れに付き合いすぎた印象だが、直線入り口で先頭に並びかけるいつもの走りにならなかった辺りは久々の影響が少なからずあったかもしれない。基本的に600m勝負より800mの持久力で勝負した方が良い馬。4コーナーで前との差が開いた時点で勝ち切る形には思えなかった。
─次はココに注目!─
3人気6着
サトノシャイニング
③着レディネス以上に道中で頭を上げて引っかかっていたこともあるが、直線で狙った進路が伸びあぐねるリアライズシリウスとダノンエアズロックの間と良くなく、最後は窮屈な追い比べになってしまった。
道中からいたセイウンハーデスの真後ろに拘っていれば、もう少し際どい勝負に持ち込めただろうし、実際、サトノシャイニングが外へ行ったお陰で空いた内のスペースに飛びこんだレイニングが④着まで台頭したことからもそれは明らかだろう。
根本的に、展開ももう少し流れた方が良いタイプ。今回が力を出し切れた中での結果とは到底思えない。
(執筆:久光匡治)
FILE:10/4(日) 京都11R
京都大賞典(GⅡ)
3コーナー過ぎに坂の下りを利用して、アクアヴァーナルが外から進出して先頭へ並びかける形で直線へ。2番手から逃げるミステリーウェイを捕らえて早めに先頭に立ったのはエコロディノス。内から迫るディープモンスターと外から追い上げるアクアヴァーナルを尻目に11番人気のエコロディノスがそのまま押し切り優勝。
田口騎手と共に人馬初の重賞制覇となった。2走前の大阪杯と前走の函館記念はノド鳴りの症状が影響し大敗していたが、同馬にとって今日は恵みの雨。症状を抑えて力を出し切れた事が大きな勝因になった。
8番人気のマイネルエンペラーがゴール前に狭いところをこじ開け②着に激走。去年の春の日経賞を制した後は鳴かず飛ばずの成績が続いていたが、当時と同じやや重の馬場コンディションが大きなアドバンテージになった様子。
夏場を上手に過ごして肉体面でもリフレッシュされていた事と得意の京都に替わった事がこの好走につながった様子。今の勢いならこの秋はもう目が離せない存在だろう。
③着に2番人気のアクアヴァーナルが入線。3コーナー過ぎから長く良い脚を使ったが、ゴール前では流石に上位馬と脚色が一緒になってしまった。ただ、前が残る展開の中でこれだけ走れた事は能力の高さの証といえる。
次走はどこへ向かうか現状では不明だが、持ち前のスタミナを活かす形になれば重賞制覇はもう手の届くところまで来ている。今後の走りに注目したい。
1番人気のダノンシーマはいつもよりうるさい仕草が目立ち、⑨着に大敗。直線では上手く外に出し差し切れる形にはなっていたが、降り続く雨に脚を取られた事もあり全く反応できなかった。まだ伸びしろ十分の4歳馬だし、今日の一戦を肥やしにして今後の巻き返しに期待する。
─次はココに注目!─
5人気5着
ヘデントール
スタートで出遅れた上に直後に内外から挟まれ後方からの競馬。更に勝負所からも外からかぶされ動くに動けない位置にハマってしまった事が痛かった。
直線入り口では、ほぼ最後方と致命的なところから最後は内を突いて目立つ末脚を披露。今日は前が有利な展開だった中で0.3秒差の⑤着まで差し込めたのは流石G1ホースと言える走り。
ようやく良い頃の気配が戻ってきた印象で、どこかで再度の大仕事をやってのける態勢は整っている。今後も追い続けてみたい。
(執筆:持木秀康)
二天一流ホースマン
久光匡治
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従来、専門家がその道一本で務めあげる取材と調教。その双方を股にかけ、場所を選ばず活躍する二天一流ホースマンとは彼のこと。馬・人の両側面からあらゆる可能性を探り、時には上位人気馬を印から切り捨てることも辞さない予想スタイルはまさに天衣無縫。優馬の産んだサムライが、今日も未踏の道を征く。 (担当厩舎:青木、奥村武、粕谷、加藤士、萱野、平岩、堀内、室井、和田郎)
栗東センバツ記者陣
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